自由が丘 ワイン処 コッコロ 元店主の美味しいもの日記

ワイン大好き、イタリア大好き、
美味しいもののためなら何処へでも♪

恐るべし、「千べろ」の店@武蔵小山

2013年12月11日 | 店主の休日飲み歩き
12月10日今日は、洗足のパン屋さんワルン・ロティのワインセミナー。お勉強する?のは、”ブルゴーニュ・ワインの今”
フランスから帰国したばかりのK氏が講師だ。ワイン輸入業者に勤務し、一年の半分くらいは、フランスにいらっしゃる。
まずは、シャンパンで乾杯、白はムルソー、続いてジュヴレイ・シャンベルタン、モレ・サン・ドニ2種、ヴォーヌ・ロマネ2種飲み比べ。最後は、特別ゲスト、シャトー・シサックのオーナー様がご自分で2本持ち込み。なんて、ゴージャスな会なんだ! ここ数年、このセミナーに通っているけど、一番すごかったんじゃないかな? ま、一本で15杯くらい分けるから、少な目ではあるけど、計算すると、一人高級なブルゴーニュ・ワインを一人あたり、二分の一本飲んだ計算になるだろうか。K氏の説明は、とてもわかりやすく、面白い。 全くあきない。 
今年は、冷涼で、とても難しい年だったそうだ。 ブドウは健全に育っているが、涼しかったせいで、熟しがもう少し。翌週は雨がふる、さあ、どうする?ってな感じで、収穫の時期をみきわめるのが、とても難しかったそうだ。作り手の中で最後に収穫をしたのは、DRC(ロマネ・コンティの畑)だったそうだ。
K氏のセミナーが終了し、終りに特別ゲストのおフランス紳士が、優雅なおフランス語で、今度は、ボルドーのお話。

盛りだくさんのセミナーとなり、30分以上時間オーバー。 今日は、主催者との2次会参加をあきらめて、コッコロのお客様Sさんから、聞いていた武蔵小山の立ち飲み屋「晩杯屋」に行ってみることにした。 洗足からは、目黒線で二駅。 東口を出て、怪しい小道に入ってすぐだ。ま〜、ブルゴーニュを飲んだ後に、行く店ではないけど、ま、目黒線沿線に来たついでに(笑)

夜9時半くらいだろうか、店をのぞくと、人がたくさん。 同じような立ち飲みが2件ならんでいると思ったら、厨房をはさんで1号店と2号店ということのようだ。 一号店は、どちらかというと、おっさんが多いような・・・。我々女子二人が案内されたのは、2号店の方? こちらの客層は、平均年齢40くらいって感じかな? 女性客もいる。 連れて行ってくれたSさんは、高円寺の支店に行ったことがあり、ここ武蔵小山の本店は初めて。でも、さすが、オーダーの仕方は、慣れている。 

まずは、飲み物からオーダー。 私はトマト割りなるものを、Sさんは、焼酎の梅酢ソーダ割りみたいのものを。 で、ひとまず乾杯。

メニューもなんとも充実だ。 し、しかも、や、や、安いっ! 
ポテトサラダ、なすしょうが(揚げナスにしょうががのっかったもの)、いわし刺、セロリ漬をオーダー。一皿130円だよ〜〜〜! で、普通にツマミなのよ。美味い!とうなるほどでは、ないけど、充分なレベル。
お会計は、目の前にお金を置いておいて、お皿が出ると、店員さんがその分のお金をもっていく。なんとも明朗会計な店。 私は小銭がなかったので、千円札を一枚、Sさんは、財布の中の小銭を全部。 その後、私は、黒ウーロン割り、Sさんは、グラスの中に、焼酎をたしてもらう「中」?をお願いして、小一時間。 きっぽり千円で、飲めてしまった。すごいな〜〜。 日本って、いい国だね〜。
 
ちなみに、「千べろ」とは、千円でべろべろに酔えちゃう店のこと。

ネットで、少し調べると、ここは、2009年に、オープン。 武蔵小山に魚の充実した飲み屋がないことから、開店させてしまったそうだ。店長も、畑違いのシステム屋さんからの転身のようだ。 その辺の話も面白い。 武蔵小山の本店のほか、高円寺や大井町にも支店があるようだ。 大井町も、あの怪しいあたりにあるらしい。 そうそう、もう一つ、凄いのが、昼11時から飲める(汗)ようだ。 ますます凄いっ!
あ、それから、ドリンク・メニューに、ロマネ・コンティというのがあった、値段は、200万円也(爆笑)
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相変わらずポルトガル・・・

2013年12月04日 | ワイン日和
昨年ポルトガルの旅を主催くださった洗足のパン屋さんワルン・ロティは、毎年ワインとパンのセミナーを開催している。こうしたセミナーは、だいたい週末に行われるのだが、ここでは、火曜日。 それは、火曜日定休日の私に「出ろ!」ってことでしょ?

で、11月は、「マディラ」の回。 マディラは、大西洋に浮かぶポルトガル領の島。 リスボンからは、約1000キロ離れている。大航海時代には、南北アメリカ大陸へ向う中継地として発展。 ここで造られているのが、マディラ酒だ。 ポートと同じく酒精強化ワインといわれる。ワインが発酵している途中でブランデーのようなアルコール度数の高いお酒を添加することによって、ぶどうの糖分がアルコールへと発酵するのを途中で止めてしまう。なので、糖が残り、甘いお酒になる。

このマディラ酒を父親の時代から輸入していたという2代目社長が、セミナーの講師だった。今では、ワイン輸入業者は山のようにあるが、その時代は、きっと大変だったし少なかったことだろう。 こちらで輸入しているワインは、天皇家主催のイベントでも使われるそうだ。ふ〜む。
この2代目、日本のワインも扱っていて、日本ワインのネゴシアンを目指しているとのことで、数々の日本のワインのプロデュースもされているそうだ。と、いうことで、まずは、山梨の桃を使ったスパークリング。 どうもこういった女性向けのお酒の苦手な私、ななめ目線で一口ぐびっ。桃のさわやかな香りがわ〜っとはじけて、甘さもさらっとさわやかだ。 お、これならイケる。 色もかわいいし、いいじゃん。
そして、何種類かのメディラをいただく。 その中には、1940年のものも・・・。 酒精強化ワインは、ワインと違い、常温で保管でき、劣化が少ない。昨年のポルトガル旅行でも、自分の生まれ年のポートを買ってきたから、還暦(まだまだ先だけど?)の時に、開けようと思っている。と、話が脱線したけど、講師の方のお話で面白かったのは、ワインとマディラの発酵・熟成方法の大きな違い。ワインのタンク・樽は、暗いセラーで熟成されるが、マディラの熟成庫は、窓から光が入ってくる。そして、ワインのタンクは、温度を調整するために、冷水がタンクの回りを巡回するのに対し、マディラは、温かいお湯が巡回するとのこと。そうして熟成を早めるのだ。へ〜〜〜〜。
  
途中、ワルン・ロティ大和田さんの焼いたポルトガルのパンとポルトガルで買ってきたというカルテロ・ブランコというチーズをいただく。
このカステロ・ブランコ、同じ名前の地名で作られているのだが、これが、また、美味しいのなんの! 昨年訪問したセーラ・ダ・エストレーラという羊乳で作られるチーズも世界一おいしいといわれるチーズの一つなのだが、これも同じタイプ。でも、もっと食べやすくて、チーズの表皮もヌメヌメしていなくてサラっとして、食べられる。あ〜、ポルトガルって、なんて美味しいんだろ〜。また、行きたくなった!

セミナーが終了して、またまた、発覚したこと。9月に勝沼に行ったとき、私は、蒼龍というワイナリーで赤のスパークリングというのが、珍しかったから購入していたのだが、その話を一緒に行ったSさんが、その講師の方にお話しすると・・・、なんと、それもこの講師の方がプロデュースしたものだった! こちらもびっくりだが、講師の方も、かなりの興奮状態で、驚いていたそうだ。世の中狭い、というか、なんでいつも、こういった面白い偶然が起こるのだろう。

さて、次の週の火曜日は、コッコロの開店当初からおつきあいのあるワイン輸入業者さんの試飲会に参加。
湯島にある木村ガラスさんのショールームで、開催された。ワイングラスを作っている方とワイン業者さんのコラボ。これも、面白い。ショールームに何百ものグラスが展示されているのだが、そのどれを使ってもいいという。 でも、貧乏性の自分は、一種類で通してしまった。トホホ。

ここでもポルトガルへとご縁がつながる。
以前、このワイン業者さんの試飲会で、ワイン仕入担当の方とお話をしたことがある。 もともとは、フランス専門の業者だったが、ここ数年は、イタリア・スペイン、南米と仕入先を広げていたが、「ポルトガルも面白いから、どうぞ、ポルトガルもワインを入れてくださいよ〜」と、お願いをしたことがある。ま、それで、ポルトガルを仕入たとは考えすぎだろうが、今回の試飲会のメインは、ポルトガルだった。英語のお上手な社長の娘さんがセールス・レディとして来日していた。 この生産者、ペーニャ山という山のふもとで、ぶどうを生産しているのだが、我々もその近くまで行きましたよ〜、そう、その田舎まで〜。
このアレンテージョ地域、夏はとにかく暑い。 日差しが強くて、バスで移動中、誰も働いている人を見なかった。動物も日蔭でお休み。
その天候のおかげで、19世紀後半、ヨーロッパのぶどうに壊滅的な被害をもたらしたフィロキセラ(ぶどうの木に寄生する害虫)の被害を免れた。フィロキセラさえ、死んでしまう厳しい土壌で育つブドウ。なんとも力強くて、愛おしいではないか。
美味しく飲んであげるからね〜。

と、遊んでばかりいる店主ではないのだぞ、と、今日は、このブログを書いてみました♪

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