今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

かなり狭い守備範囲でカバー曲を語る企画

2018年06月19日 | 昭和歌謡・アイドル歌謡

 私はというと、尾崎亜美とスペクトラムの音楽さえあればご飯何杯でも食べられるというものであります。生い立ちとしては昭和38年生まれ、田舎は民放テレビが2局のみ、昭和57年春から1年半はテレビ無しの生活、昭和61年春からは就職に伴いまたまた民放2局の生活で、銀座ナウとか紅白歌のベストテンとか見たことないです。田舎にいた頃は民放FMもなし。そういう意味で名前だけ知っててもテレビで見たことないアイドルは結構います。好きなアイドルはというと、南沙織、キャンディーズ、石川ひとみで、次点として岩崎良美、太田裕美など。

 ということで、守備範囲の狭さはその辺の環境要因によります。ちなみにテレビ無しの生活は無人島に行ってたわけでも、特にテレビ嫌いなわけでもなく、進学で学生寮に入って自分のテレビを持ってなかったということで、食堂で一応テレビは見てました。

 そんな私がカバー曲について語るわけですが、自分なりに範囲を決めてそれは以下の通り。
・基本的に70~90年代の女性歌手またはアイドル
・カバーした方はシングルとして発表された曲のみ。(原曲はアルバム曲でも可)
・洋楽カバーは含まない。
など。そういう縛りで思いついたものを語りますが、今回登場人物が多いので敬称略とします。あしからず。


 別に誰が何をカバーしても勝手なのですが、たまに「それは許さん!」というのがあるわけです。これまで聞いた中で一番許せなかったのは「木綿のハンカチーフ」。あれが誰だったか忘れてたのですが、調べてみたらどうやら1990年の藤谷美紀らしいです。バブル期ですね。

 そもそも太田裕美のあの歌声を聞いたときに子供ながら胸がキュンとなったのですが、あの雰囲気と裏声に変わるときの甘酸っぱさは他の誰も表現できないと思う次第で、それを安直にカバーするのは許さんと。実際聞いた時にクソみたいな出来だと思いましたし。

 その他に許さんと思ったのは森高千里の「17才」。当方南沙織ファンで、なおかつ森高千里は嫌いだったのでその理由。これが89年でやはりバブル期。

 さて、カバーを聞いて結構良いと思ったのは安西マリアの「涙の太陽」。その時点で元祖エミージャクソンの方は知らなかったのですが、安西マリアのは子供心に結構面白いと思いました。それから10年ほどしてたまたまエミージャクソンのバージョンをラジオで聞いてびっくり。すっごくかっこいいの。今も大好きです。が、その安西マリアバージョンを田中美奈子がカバーしたのですね。それがイケイケのOLがカラオケで歌ってるような感じだったので「こらあかん」と。これが89年ですから、要するにバブル期は余計なことをする人が多かったと。

 高田みづえは木之内みどりのアルバム曲「硝子坂」をカバーしたのですが、まったくアレンジが変わってて、私は元バージョン結構好きだったので「木之内みどりの歌を演歌にしやがって!」と最初は違和感あったのですが、そこは彼女の歌唱力の勝利でしょう。聞いてるうちに段々快感に変わって好きになりました。高田みづえは松山千春の「青春Ⅱ」をカバーしたり、サザンの曲を歌ったりもしてましたね。「青春Ⅱ」は個人的にはアリだと思います。

 その高田みづえのアルバム曲をカバーしたのが秋川淳子。「南南西」がデビュー曲だったわけですが、これは結構好きでした。元バージョンは知らず、秋川淳子のを聞いてからラジオで高田みづえの方を聞いたのですが、そもそもシングル用でなかった分だけアレンジが地味で明らかにカバーの方がよかったですね。ヒットすると良かったのですが。

 10年ほど前に南沙織のファーストアルバムを買ったら「あれ? これ知ってる」という曲があり、タイトルは「ふるさとの雨」だったのですがすぐに石野真子の「彼が初恋」であることが判明。あれがカバーだったのは知りませんでした。これについては引き分けです(笑)

 柏原よしえの「ハローグッバイ」を初めて聞いたとき、原曲は一応聞いたことがあったという程度ですが、「結構いいんじゃない?」と思いました。その後ヒットしたので、まぁ私も聞く耳はあったと(?)。

 その他まったく響かなかったカバーとしては仁藤優子の山口百恵カバー。なんかテレビで「乙女座宮」を見た記憶があったのですが、シングルで発売されたのは「パールカラーにゆれて」だったんですね。山口百恵をカバーするというのはいい度胸してると思ったのですが、この人もホリプロだからOKだったのでしょうか。山口百恵のカバーアルバム出してたらしいですね。これも90年の作品なのでバブルで世の中狂ってましたね。

 あとは斉藤由貴の「夢の中へ」がありましたが、あれは別の世界を作ったのでまぁいいかと。香坂みゆきが山崎ハコの「気分を変えて」を歌ったのは、「なんか無理してるなぁ」と思ったり。

 筒美京平はズーニーブーに作った曲の歌詞を変えた尾崎紀世彦の「また逢う日まで」で大ヒットを飛ばしましたが、よほど好きな曲だったのでしょう。あの人は同じことを別の歌手でもやってて、小川みきの「燃える渚」という曲は同じ小川みきの別のシングルのB面曲だったのを歌詞を変えてA面にしたそうです。私も「燃える渚」は好きですが、その原曲の「小さな過去」というのは知りません。さらにややこしいのは、この「燃える渚」をのちにヘレン笹野が違うタイトルでカバーしたそうで、結局そっちもヒットしなかったと。

 カバーといえばアイドルの曲では無いですが、アリスの「今はもうだれも」があります。元々ウッディーウーというグループが歌ってましたが、カバーがヒットしてから作者の佐竹俊郎が偶然谷村新司を見かけた際に駆け寄ってきて「チンペイありがとう! おかげで生活安定してん!」と言ったとか。

 これが一番幸せなパターンでしょう。いい曲だけど今一つヒットしなかったような歌を作り直すか、あるいは原曲の雰囲気が良ければそのままでもう一度世に出して、幅広く受け入れられるのが一番いい形と思います。そういう意味では石川ひとみの「まちぶせ」も良かったです。あれで三木聖子も再注目されたと思うし、石川ひとみもスターになれたし、どっちのファンも納得したのではないかと個人的に思います。

 あとはバブル期に海外の大物アーティストがやたらと日本のニューミュージックをカバーしてた記憶がありますが、ああいう商売の匂いしかしないのは嫌いです。「いとしのエリー」とか。

 ということでカバー曲について色々書きましたが、あくまでも私の意見です。また思いついた曲があれば第二弾を…。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
続カヴァーよもやま話 (黒べー)
2018-06-20 05:51:46
管理人様、「かなり狭い守備範囲」と仰ってますが、「かなりマニアック」な
お話で興味深かったですよ。
そして改めて納得したのが、Windyさんの指摘された

 実は「カヴァーはあまりパッとしなかった」の方が圧倒的に多い

という事実です。(気を使って頂きありがとうございます)
再び私も以下コメントさせて頂きます。(敬称略)

「許せないカヴァー」として私が思い当たるのは、宮沢りえの「Game」です。
これどれ程ヒットしたか知りませんが、オリジナルを知っている人は余り
多くないのでは?
それはデヴィッド・ボウイの「Fame」で、しかも作詞はジョン・レノンです。
タイトルの「Game」は「Fame」をもじったのでしょうが、それに加えて
原型を留めない程にアイドルチックにデフォルメされ、能天気に歌う
宮沢りえを聴いて、怒るのを通り過ぎて「これはないだろう」と呆れました。
無論、宮沢りえの望んだ事ではなく、レコード会社の狙いなのでしょうが、
いくらなんでもオリジナルへの敬意が無さ過ぎます。
私に限らずそう感じたロックファンは多いと思うのですが。

そしてもう一つ言いたいのは、かつてある女性ストリートシンガーが
カヴァーアルバムをリリースしてその中に「飾りじゃないのよ涙は」が収録
されていました。それは良いのですがオリジナルシンガーのクレジットが
「井上陽水」と記載されていたのです。言うまでもなくこれは、陽水が
中森明菜へ書き下ろした曲であり、従ってクレジットは「中森明菜」と
すべきでしょう。
確かに陽水はセルフカヴァーしていますが、それとこれとは別です。
その女性シンガーには落ち度は無くて、これもレコード会社の配慮が
欠けた結果でしょう。

ところで、話は急に変わりますが、今中森明菜の名前を出しましたが、
歌手とは言え、生来歌うのが好きな人で、「歌姫」シリーズとして
多くのカヴァーアルバムをリリースしていますね。
その彼女が珍しく他のアーティストの企画アルバムに参加して、
しかも男性シンガーとデュエットしているのです。
(現在まで彼女のデュエットした正規の音源はこれしかないはず)

それは、稲垣潤一で曲は「ドラマティック・レイン」です。
これは稲垣潤一自身のヒット曲であるのはよく知られていますが、
こうしたオリジナルシンガーと他のシンガーの組み合わせは珍しい
でしょう。
がしかし、なにしろ組んだ相手が「中森明菜」ですから、
結果として本家の稲垣潤一が気の毒な位に霞んでしまって、
完全に中森明菜に食われてしまってました。
こうした異色のカヴァーもある意味面白いですね。

と、まあこの後もとりとめも無く続いてしまいそうなので
この辺で失礼しますが、「カヴァー」というテーマだけでも
これだけ熱くなって語り合うのですから、やはり音楽って
奥が深くていつまでも興味が尽きないですね。
返信する
涙の太陽 (すー)
2018-06-20 22:35:40
なかなか濃ゆいテーマですね!
ちなみに安西マリアのバージョンはエミージャクソンと同時期の青山ミチの日本語バージョンを元にしているカバーのカバー(?)です。
返信する
宮沢りえというと (ハイパパ)
2018-06-21 06:17:24
>黒べーさん

「game」ってどんな曲だったっけ?と思ったら、あの紅白で歌ったやつですね。しかも風呂に入りながら。ただでさえ違和感ある曲を紅白で風呂に入りながらですから、それはあきまへんわ。調べてみたらこれも90年の曲。バブルで狂ってたのでしょう。

明菜さんについては、今もファンは多いし彼女の本格復帰を待ちわびている人も多いことを考えると、なかなか複雑な気持ちになります。まだ若いのに出てこないともったいないと。
返信する
涙の太陽 (ハイパパ)
2018-06-21 06:21:26
>すーさん

なんと! エミージャクソンの時期に日本語バージョンがあったのですか! そちらは聞いてみたいような聞きたくないような…。エミージャクソンの方は演奏が完全にエレキ歌謡で凄くかっこいいのですが、あれはブルーコメッツの演奏だそうですね。ちなみにエミージャクソンは、本人が十数年ぶり(二十年くらいかも)にテレビで歌うという番組があって凄く楽しみにしてたのですが、あれは見ない方が夢があったかと(笑) そりゃまあ年代が年代ですし…。
返信する

コメントを投稿