先週の金曜が最終回でした。このドラマについてはとにかく素晴らしいの一言。特に脚本家にはアッパレをあげたいです。難しいテーマを扱いつつエンターテイメントとして成立させ、最後の最後まで緊張感を持続させてやり遂げたという感じでした。
予想としては、弁護士になるまでが一苦労で、その後父親の裁判で盛り上げ、結婚と子育てがあって家庭裁判所の所長になって終わりというくらいかと思ってたのですが、父親の裁判も序盤の一つのエピソードに過ぎず、原爆訴訟から少年法改定、尊属殺人にまで話が及ぶとは予想外の壮大さでした。
半年分を振り返ってみると、ヒロインの生活の描写だけがあって、「結局ストーリーはなんだったっけ?」という朝ドラもチラホラ見られる中、物語の面白さでじっくり見せるのはもう朝ドラというより大河ドラマのような作品だったといえるでしょう。
主演の伊藤沙莉の熱演はもちろん、今回ドラマのキモだったのは山田よねの存在だったと私は思ってます。ある時はライバルで、ある時は友人で、一時は敵対するような間柄になったものの、最後までぶれなかった彼女の姿勢はある意味見ていて清々しい思いさえしました。
好きな俳優が特に出てなかったというか、このドラマで初めて見た人が多かったのですが、それでも楽しめたのは脚本、演出の妙でしょう。2010年以降の朝ドラでは「あまちゃん」を除くと「カーネーション」がベストでしたが、個人的な評価はそれより上になりました。これは再放送あれば見ます。これをきっかけとして勉強したことも増えましたし。
ちなみに主題歌は最後まで好きになれませんでした。バックで踊ってる映像はよかったのですが。
それはそうとして、とにかくいいものを見せて貰いました。朝ドラでも色々やろうと思えばできるということで評価します。