2024/07/12 読売新聞オンライン
松沢病院
体重や体形に過度にこだわり、正常な食生活を送れなくなる精神疾患「摂食障害」の支援拠点病院として、都立松沢病院(世田谷区)が指定された。都内在住、在勤の患者らを対象に、専門家が無料の電話相談に応じ、早期の治療や回復の支援を行う。
摂食障害は、極端な食事制限を自らに課す「神経性痩せ症(拒食症)」や、食べた物を意図的に吐く「神経性過食症」などに分類される。厚生労働省によると、都内の患者数は約2万1000人(2021年度)で、10~20歳代の女性が中心だ。国は都道府県による支援拠点病院の設置を推進しており、松沢病院は今月1日、都内では初めて、全国では8か所目となる拠点病院の指定を受けた。
祝日や年末年始を除く毎週月、火、金曜の午前9時半~11時半と午後1時~3時半、電話相談窓口(050・5536・6200)を開設。精神保健福祉士らの専門家が、治療に関する助言、治療を受けられる医療機関の案内などを行う。患者の家族や学校の教員からの相談も受け付ける。
松沢病院の担当者は「摂食障害は命に関わることもあり、早期に適切な対応を取ることが重要。どうすればいいか悩んだらぜひ相談してほしい」と話している。