駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

お久しぶり、変わりない?

2020年12月08日 | 医療
       

 あっという間に師走も八日、今年は忘年会もなく一年の締めくくりの感じが乏しい。しかしまあ、時間は容赦なく過ぎてゆくものだ。
 まだ一人も新型コロナの患者さんを診察していない。勿論、歓迎などしていないが、診たことがないと言うのは不安なもので、臨床医は何冊本を読んでも何十と論文を読んでも本物を見ないことには感覚が掴めないので上手く診断できるかと発熱患者をおっかなびっくりで診ている。見逃したくないので慎重に診ているが、正直よくわからない。今のところこれはおかしいという違和感のある患者さんは受診されていない。
 微かに緊張しながら診察室で待機していると久しぶりに一年前辞めた看護師が特定健診で受診した。「どうしてる?」に「引きこもりです」と笑っていた。「先生もお元気そうで」と返されたが、「中身はちょっとボケてきたよ」と答えたことだ。再就職は経済的に困っておられないのか新型コロナのせいか二の足を踏んでいるようだ。有能な看護師さんでまだ五十代、もったいない気がした。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 医療現場は大変だが | トップ | 長寿国を支えられるか »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事