駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

世の中にうまい話は

2012年11月13日 | 政治経済

     

 政治が混沌と停滞し、国民は不安で不満のように見えるが、民意は定かではない。そこで世論調査が行われる。

 世論調査には世論を誘導する働きがあり、無作為に選ばれた作為という側面がつきまとう。記者の現状分析をそのまま報道しては客観性が乏しいので、マスコミは世論調査を実施しそれを利用すると思われる。よく注意して見ていれば分かるが、世論調査は調査したマスコミ機関に依って差がある。その差の傾向はいつも一定で、調査したマスコミ機関の論調に沿っている。客観的のように見えて世論調査には明らかなバイアスが掛かっているのだ。インターネットの調査とは差というよりは違いがあり、マスコミはインターネットの調査は一部の人だけものもで偏っていると、相手にしようとしない。

 これが端的に現れているのは昨日無罪判決の出た小沢氏の扱いだ。マスコミでは悪者小沢と罪人扱いをしているが、ネットでは比較的高い評価を受けている。恐らくそれは小沢氏の主張が既存マスコミに不都合だからだろう。

 あまり適切な例ではなかったかもしれないが、マスコミのレッテル張りと一部政治家の大風呂敷には注意警戒が必要だ。石原新党が何を主張にするのか知らないが、スローガンや掛け声に惑わされず、何をどのようにしてどう実現するのかを検証しなければならない。言葉では何とでも言えるし話はなんとでも作れる。

 しかし実生活に直結する政治では何をするにもお金が掛かる。何をするにも人を動かさなければならない。ないお金は使えないし意に沿わぬ人を動かすことは難しい。

 日本の置かれた状況は厳しい。現況には余裕がない、駅から歩いて二十分、三十五坪の密集住宅地に一千万円で家を建てなければならない時、美しい、立派な、きちんと、命懸けで、などという言葉で飾っても豪邸は建たない。世の中にうまい話はないとしたものだ。

 

 

 

コメント (4)
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