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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

三回目は軽く済んだ

2022年01月24日 | 医療
            

 二十一日に遅ればせながら?医療従事者として三回目の新型コロナワクチンを接種した。一回目は何の症状も出なかったが二回目の時は微熱感があり一週間ほど倦怠感が強かったので心配したが三回目は殆ど副反応はなく安堵している。
 東京都の一部では既に一般の人にも三回目の接種が開始されているようで、テレビでそれを見た患者さんにここはまだかと聞かれて困っていた。我が町では二月上旬から開始される通知があったが、まだ接種券は発送されていない。コロナ対策には地域格差があるのだ。
 暑い寒い、海のあるなし、人口密度など・・そうした違いは楽しむこともできるが、コロナの対策格差は歓迎しない。
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診断学の流れ

2022年01月07日 | 医療
         

 多少変化はあると思うが今も診断学では病歴診察検査が不動のトライアングルになっているはずだ。しかしこの組み合わせも長く前線で患者さんを診ていると最善かもしれないが完璧には遠いと思い知らされる。
 誤診というのは嫌な言葉だし不正確なので医者は殆ど使わない。最初の見込みが外れることは時にあることで修正できなかったり外れてばかりでは問題になるが、難しい注文に手間取ることは医業に限らない。
 初診の感冒様症状の患者さんには数%肺炎、亜急性甲状腺炎、筋肉リウマチ・・など他の疾患が混じっている。直ぐ分かることもあるが分からないこともある。優れた知識に豊富な経験のある医師の方が早く正しい診断に到達できるが完璧ということはない。時間と費用には限りがあるから、経験の浅い医師が自信がないからと長い時間を掛けて診察して検査を数多くしては、患者さんも困るし医療保険が持たない。
 そのような診断学にも時代の変化の兆しは感じる。検査が進歩ししかも簡便廉価にできるようになれば、診断学の病歴と診察が縮小し検査の比重が大きくなる。廉価で効率がいいのは良いことだが、折角の知識や経験の意味合いが減るのは老兵には遺憾だ。
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なぜ新型コロナは抑えられているのだろう

2021年12月17日 | 医療
               

 師走も半ばを過ぎた。一年を振り返る季節なのだが、去年に続き取りあえずコロナでなあと言いたくなる一年だった。
 先日、忘年会ではないのだが数名の同業者と会食をした。なぜ日本ではこの三カ月新型コロナ感染が少ないのだろうという話になったが、前線の臨床医にはよくわからない。中枢の感染症専門医にもわからないようだ。彼らは聞かれればもっともらしい理由をいくつか並べるけれどもそれは見解というか意見で、裏付けとなる説得力のあるデータが不足している。果たして政府は現在日本で新型コロナ感染者数が飛び抜けて減少している理由を叡智を集めて研究しているだろうか、私は集められていないと見ている。
 二年も経つのに新しい感染症に対する人材を集めた政府対策機関ができていないのは日本の後進性の現れだと思う。まだわからないが、もしオミクロンによる第六波を小さく抑えられたとしたら、有効だったノウハウを感染で苦しんでいる諸外国に教えなければならない。どうしたら、オミクロンを最小限に抑えられますかと聞かれて追試可能な科学的方法を答えられるだろうか。
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介護保険判定調査

2021年12月02日 | 医療
          

 身体の動きは良いが頭の動きが悪い高齢者の介護には準寝たきりとは別種の苦労がある。Aさんこの一年でちょっと認知が進んで迷子になるおもらしはするで、奥さんの負担が増えてきたので変更申請をしようということになった。
 よくあることだが相手との関係はちゃんと把握して医師や看護婦にはきちんと挨拶はできるし指示に頷くのだが、奥さんの指示には従わず何度も言うと怒り出し最悪手が出る。
 介護判定の調査に来るのは他人で猫を被るというか優等生的になり、従順で健気に振る舞うことがある。そのため介護の手間が軽く見られてしまう恐れがある。恐れがあると言うのも変だが、介護する側のケアマネージャーとしてはそのあたりが心配で、できないことはできないと言わなきゃだめよと指導したくなるようだ。調査する方も経験のある人のはずで見逃しはないと思うが、ちょっと見ではわからず時々介護度が上がらず首を傾げることがある。
 飛躍するが、医師看護師は新型コロナで大変でしょうと感謝されるが、迷子の老人を保護したり妄想で泥棒が入ったと呼ばれる警察官ももう少し感謝されてもよいのではと思う。
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何故コロナが減ったか

2021年11月03日 | 医療
                

 何故コロナが減ったか、厚労省は科学的な説明をする義務がある。さもなければ、再び政治的思惑で不十分なあるいは過剰な対策が取られる恐れがあるからだ。
 客観的なデータと論理的な考察で、最も有効な対策を立て実行することが求められる。科学が100%正しいことはないので新しいデータが得られれば逐次軌道修正すれば良い。科学的な方法が取られていれば、ずれを非難するのは非難する方が間違っている。
 日本に新型コロナに関するデータを集積分析する疾病予防対策センター(CDC)が必要。もう二年にもなろうとするのにCDCが出来ていないように見える。優れた頭脳と専門家が集められて準備がされているか、厚労省に食い込んで調査し国民に知らせるのがジャーナリストの仕事と思う。
 これからの新型コロナ予防対策を根拠と理由を示しながら説明できる機関と人材がすぐに必要なのは明白だ。
 例えば新型コロナウイルスが弱毒化しているという報告もあるがその意味と対応をすぐに知りたい。ロシアで感染が拡大しているが何が起こっているのか、防疫対策はどうするのかすぐに発表して欲しい。科学的なデータと考察による情報で国民は安心する。安心が信頼に繋がり、対策も進み効果も上がると思う。
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