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2010年04月11日 | 心理学
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こんにちは、若松です。


今日は3カ月ぶりの「工務店サミット」

常連さん、始めての方、いろいろで今回も楽しみです。



では、本題。

昨日は、決定したことを正当化するほうが楽で簡単、
しかも大きな満足感が得られるという話でした。

この考え方は、現代のように複雑な社会のなかで生きていると、
その傾向はより強くなります。


昨日紹介した、

「考えるという本当の労働を避けるために、人はどんな手段にも訴える」

この一貫性という”スイッチを入れる”ことで、
多くを考える必要なく、楽に生きていけるんです。



さて、あなたはこんな経験がありませんか?

”知らなければよかった。”

余計にあれこれ考えた結果、より厳しい現実があることがわかり、

「こんなことなら知らない方が、まだましだった」

って(苦笑)。

深く考えることが、このような結果を生むというのを経験的に知っているわけです。

そこで、より簡単な方法を使うんです。

 
例えば、あなたが高額な教育用プログラムをすでに買っていたとします。

友人から、

「その教育プログラムって、脱落者がたくさんいることで有名だよ」

と言われたら、あなたはきっとこう答えるでしょう。

「いや~きっと自分なら大丈夫、続けられると思うよ」

「それにもうお金を払ってしまったんだから・・・」


いろいろなやり方を捜し求める不安や緊張から逃れることができる、

”思考の避難場所”

のような役割も果たしているんです。


ですから、一貫性を”思考の避難場所”と捉えてみることができるんです。

避難場所を見つけた人の顔は、どこか安堵感が漂っています(笑)。

やり方を捜し求める不安や緊張から逃れるための避難場所として、
一貫性のルールを使っているんです。

と言うことなので、ぜひこれを活用してください。


しかし、実際問題として、

悪徳商法や詐欺まがいの業者が、
この一貫性のルールをよく活用しているんです。   

なぜなら、これも返報性のルールと同様、
意図的に使われていても、無意識に動くからです。



さて、これから話す内容は、悪徳業者のことではありません。

玩具メーカーが意図的に使っている例です。

クリスマスが近づくと、アニメ番組では、
子供達を誘惑するCMが集中して流れるようになります。

それを毎週見せ付けられる子供達は、その商品を親におねだりし始めます。

親は、1年に1度の特別な日だからと、子供と”約束”します。

そして、その商品を買おうと思い店に行くと、人気商品で品切れ状態!

しかたなく、似たような商品を替わりに買ってプレゼントします。

子供も渋々納得。


そして、クリスマスが終わったあとしばらくすると、
またその約束した商品のCMが流れ始めます。

プレゼントに飽きたその子供達は、その商品を再びおねだりしはじめます。

親:「この前、プレゼントで買ってあげたばかりだろ!」

子供:「でも、あれ買ってくれるって約束したじゃない!」

親も一旦約束したものだから、
ふたたびその商品を探しにおもちゃ屋をはしごするというわけです。


あなたが小さな子供を持つ親なら、この話を聞いても、

「毎年の恒例行事」

としか感じないかもしれまんせんね(笑)。


しかし、

これは玩具メーカーが意図的に仕掛けていることなんです。

クリスマスシーズン後、売り上げが急激に落ち込むのをカバーするためです。


具体的にどうするかと言うと、

プロモーションをかけた商品を、あえて通常量しか供給しないんです。

ですから、品切れでお目当ての商品を買えなかった親は、仕方なく別の商品を購入

そして再び”約束”した商品を買わされることに・・・


親は約束したこと(コミット)を守っているだけなんですが(苦笑)。

品切れになっていなければ、買わずに済んだ商品を、買わされます。

そして、お目当ての商品も買わされる。

つまり、

玩具メーカーは売り上げ2倍!

というわけです。


今日の話は、「約束は一貫性を強力に作用させる」でした。



では、また明日。





追伸

今日の話、どのように生かせますか?

対お客さん、対取引業者、対スタッフなど、いろいろ考えられますね。

お金は使ったら減りますが、頭はいくら使っても大丈夫。

いや、むしろ研ぎ澄まされ、使うほどに働きが良くなります。

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