玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*子守の時

2010年07月06日 | 捨て猫の独り言

 梅雨前線は日本列島の南に停滞し大気は不安定で夕方になると連日のように降雨に見舞われている。湿度は75%でまさしく日本の夏だ。母親が幼児2人を残してヘアカットに行ってしまった。そこで午前中は少し離れた児童館へ出かけることにした。ジジが保護者として付き添い、車での送り迎えはババである。児童館では通し番号の利用カードを発行している。2年前に登録した現在4才の子の番号もパソコンに残っていた。

 児童館は比較的新しい。プレイルームには、ままごとコーナーや図書コーナーやパソコンスペースもある。高校生まで利用できるのだ。この日は絵本の読み聞かせが30分あるという。車座になって幼児は膝の上で聞くのだが、保護者の願いもむなしく幼児たちは聞く耳をもたず歩き回りはじめる。最後は読み手の周りから誰もいなくなってしまった。それが終わり再びプレイルームに戻る。しばらくして気付くと絨毯の部屋は母親たちで足の踏み場もない。子育ては大変だなという思いに至るのはこんな時である。

 事務職員も女性ばかりでただいまこの空間に大人の男は私だけである。私は部屋の片隅で野鳥の図鑑を開いてみる。ヒヨドリは「ピーヨ、ピーヨ」でシジュウカラは「ツツピー、ツツピー」でカワラヒワは「キリキリ、コロコロ」と鳴くとあった。お昼近くになって窓から小学3年生ぐらいの集団が見えた。どうやら畑の作物の観察に来ているらしい。引率の男性教師は時計ばかり気にしている。この蒸し暑さの中では観察もおざなりになるのも致し方ないことだ。

 たまに私が子守をまかされた場合のもう一つのスポットは中央体育館である。3階建ての建物の中を階段を昇り降りして走り回らせる。ひと時も目を離せないのがつらいところだ。走らせないでくださいの貼り紙があることは承知である。体育館の一角には幼児向けのプレイルームがある。午前中は親子連れでにぎわっている。顔なじみの母親もいる。保護者は若い母親ばかりだ。部屋の中で付き添っている他のジジやババを見かけることはほとんどない。4才の方は英語より日本語での発語が優勢になってきた。「私眠れない」と寝室から顔を出す。必ず「ワタシ」から始まるのが興味深い。

コメント (1)
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