前回にヤマエンゴサク(山延胡索)によく似た、ケシ科の植物を集めたが、今回のエンゴサク(延胡索)登場の伏線でもある。薬用植物園でみたものは、花の下の苞の切れ込みはヤマエンゴサクに似ているが、花の色は赤みを帯び、明らかにヤマエンゴサクとは違うようである。
ヤマエンゴサク、ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)などの日本の自生種は、薬効が外国産にやや劣るということで、薬草には外来種のエンゴサクが栽培されるようである。
中国原産のケシ科の多年草。
享保年間に日本に薬草として伝来した。地下に球形の塊茎があり、地上に花茎を伸ばし、青紫色の唇形筒状花を付ける。
名前の由来:根を乾燥させたものが、生薬の延胡索でこの名が付いた。
花期4~5月。
(東京都薬用植物園)
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