秋生のEtude

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映画 『アルキメデスの大戦』

2020年06月21日 23時10分28秒 | 映画

映画 『アルキメデスの大戦』(2019年)

日本と欧米の対立が激化する昭和8年、日本帝国海軍上層部は巨大戦艦・大和の建造計画に大きな期待を寄せていたが、海軍少将・山本五十六はその計画に待ったをかけた。山本は代替案を提案するも、上層部は世界に誇示する大きさを誇る大和の建造を支持していた。山本は大和の建造にかかる莫大な費用を算出し、大和建造計画の裏に隠された不正を暴くべく、天才数学者・櫂直を海軍に招き入れる。数学的能力、そして持ち前の度胸を活かし、大和の試算を行っていく櫂の前に帝国海軍の大きな壁が立ちはだかる。

菅田将暉 浜辺美波 柄本佑 笑福亭鶴瓶 小林克也 小日向文世 國村隼 橋爪功 田中泯 舘ひろし 他


最初のシーンから、インパクト大。
あまりにも有名な、あの世界最大にして最強、浮沈戦艦と謳われた戦艦・大和が敵の砲撃を受け、無残にも沈んでいく・・・すごい迫力。その大きさが目に見えてわかる。
そして、時代は巻き戻され・・・大和が造られる以前、太平洋戦争が起こる前の昭和8年の日本。
戦う戦艦より、航空機の発着を目的とした空母(航空母船)の必要性を推す山本たちは、巨大戦艦を建造しようとする上層部の計画を、どうにかして阻止しようと画策し、偶然知り合った、数学の天才である元・帝大生の櫂直(かい・ただし)を海軍主計少佐に抜擢する。

実は・・・映画の公開当時に、ひたすら黒板に計算式を書いている菅田将暉を見て、てっきり船を造るための計算をしているのだと、勝手に思い込んでいた私。
違ったーーーっ!!・・・まったく逆でした。


巨大戦艦の見積りが虚偽のものだと証明するために、わずかな資料を元に、実際の戦艦に乗船して船内のあらゆる場所を、とにかく測りまくる櫂。
常に巻尺を携帯している彼のモットーは、「美しいものを見たら、測る」そして「数字は嘘をつかない」
その数字を元に、描いたこともない船の設計図を描き、計算から数式を割り出し、その本当の試算を出そうとする櫂。
軍部の様々な誹謗や中傷、妨害の中、少数の協力者を得て、時間との闘いの中で会議に臨む櫂。
・・・なかなか、手に汗を握りました

勝負あった!と思わせておいて、ラストに櫂の元を訪ねてくる造船中将の平山(田中泯)が語る・戦艦・大和の必要性は、嘘か本当か・・・うーーーーん。考えさせられた。
結果・・・歴史上、戦艦・大和は長い年月と膨大な費用を費やし、建造される。そしてあっけなく沈没する。(最後になって、冒頭の迫力シーンが哀しいこと!!)
数学上の試算はしても、自分で設計図を描くうちに、櫂はこの船の美しさに気づいてしまったんだろう。そして、平山に数式を渡し、大和は造られる。

私は、ここでジブリの『風立ちぬ』の堀越二郎を思いだした。
櫂も二郎も戦争に興味があるわけではない。技術者であり、数学者である彼らは、ただ、美しい飛行機(ここでは戦艦)ができるのを見たい、だけ。

そして、完成した大和の竣工式に、巨大戦艦を否定していた山本五十六が、司令官として大和に乗り込む姿は、かなり皮肉なもの。
真実はわからないけれど・・・日本が世界に誇る戦艦・大和が、なぜ予想を反し、大きな成果をあげられなかったのか、不沈艦と言われながら多くの人の命とともに海に沈んだのか・・・なんか、初めて納得してしまった

フィクションと、わかっていても、なかなか見応えがあって、戦争に関わる映画をこう評価するのは・・・だけど、私的には面白かったです。
で、いつか、機会があったら、呉の大和ミュージアムにぜひ行ってみたいです・・・


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