秋生のEtude

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16歳

2006年07月03日 23時50分05秒 | 家族
『OUR HOUSE』の舞台では、“16歳”はあるキーワードになっているようです。
“16歳”・・・実は我が家にもいるのです。・・・16歳、の娘その1。
高校2年生の娘その1は、妹の娘その2とはまったくちがうタイプで、ミューヲタ?でもなければ、アニメヲタ、でもない。
基本は体育会系です。、そのうえ、今ドキの女子高生です。
おしゃれにも、カッコいい男の子にも興味あり。私服になると、なんでかキラキラ、どこぞのギャル?
・・・そのあまりにも派手な姿に母はキレて、いままでに何度も対立してきました。
別に、頭から押さえつけて、言うことを聞かせたいわけではありません。
基本的には自由にさせてあげたいと思っていますが、「それはちがうでしょう」ということや、「バッカっじゃないの」ということは、やはり、教育的見地から、教えていかねばなりません。
社会のルールに反すること、間違ったことに対しては、私には親として指導する義務があります。
ぶっちゃけ言えば~・・・化粧濃すぎだよ~せっかく一番お肌のきれいな若さピチピチの今に、なんで、そんなベタベタ塗りこむの~?
それに、その格好、なに?何で、真冬にへそが出てんの?そんな短いスカートじゃ、“触ってください“と言ってるようなもんだよ。どこかのやらしーオヤジに触られても知らないから!!
・・・と、日々こんな感じ。
思春期、反抗期、真っ只中の娘その1にしてみれば、親の小言などどこ吹く風、「いちいち、うるさいなぁ」挙句の果てには「元はといえば、こんな地味な顔に生んだあんたが悪い!」(ここですでに“お母さん”ではなく“あんた”呼ばわり
でも、親と子のバトルは、あきらめたら負け。ダメなものはダメ~!!と、言い続けて今日まできました・・・

16歳になったばかりの、昨年の夏がピークでした。
苦しい受験勉強の末に、高校へ入学して、はじけたように変わっていく娘その1。
そして、毎日、顔を見れば小言を言う母に、娘その1は叫んだのでした。
「どうして、今のままの私を認めてくれないの!?」
・・・・ちょっと、待って、play back!!
・・・それって、「このままの僕を愛してほしい」・・・『M』のヴォルフのセリフ・・・

“自分はもう子どもじゃないんだ”と思っている娘。
でも、親から見ればまだまだ青く、心配で仕方のない娘。
もちろん、幼稚園や小学校の時とはちがうし、親の言うことを、すべて“はいはい”と聞くなんて思っていません。
そのうえ、今の時代、明らかに私たちの世代が高校生くらいでしていたことを、中学生、もしかすると小学生だってしている・・・すべてが低年齢化している今、娘たちの興味はどんどん先へ突っ走っています。
・・・でも、子どもがどんなに大人びて、先へ先へと走ろうとしても、時代が早急に急成長しても、昨日までしていけなかった悪いことは、明日になっても悪いことのはずだし、それが時代と共に容認されて、良いことに変わるなんてありえない。
親の私がずっと、教えていかなくてはならないのは、これはいいこと、これは悪いこと、と、すごくシンプルなことです。


そんな娘その1が、最近ある理由から落ち込んで、弱気になって、思わず涙をこぼしたことがありました。
・・・私は心の中でうろたえました。
その涙の理由は、娘が自身でしか解決できないことで、私にはなんの手助けも助言もしてあげられない・・・
私の目の前で、ひたすら自分を責め涙を流す娘に、かけるべき言葉も見つけられず・・・
母である私は・・・気がつくと娘を抱きしめていました。まったく無意識に。
その時、私の腕の中には昔の記憶そのままの、小さかった娘がいました・・・。
そして、娘は私の腕を拒みもせず、なされるがままに私の腕の中でただ泣いていたのでした・・・。
娘の背中をなでながら、私には言葉がありませんでした。
つっぱって、大人ぶっても娘は娘。ずっと・・・私の娘。私には小言を言うだけでなく、こうして抱きしめるという方法があったことを、やっと思い出しました・・・

16歳、は大人ではないけれど、大人になりたいのです。
16歳、は子どもではないけれど、やっぱりまだ大人ではありません。
16歳、は夢を食べて生きています。キラキラの夢を。
16歳、は・・・こんなにも、愛しいです。


(記事を書いたのは、昨夜なのですが、公開すべきか否か迷っていて、今になりました・・・)



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2 コメント

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 (目黒加奈子)
2006-07-06 01:01:39
しみじみ読みました。

私は、ご存知の通り独身で、

子供を持ったこともありません。



でも、親ってこんな風なんだろうな、

と秋生様の文章を読んで切ない気持ちになりました。

私は、いい年して、実家に暮らし、

未だ親に心配、迷惑をかけっぱなしです。



作家、角田光代さんの直木賞受賞作『対岸の彼女』という作品に、

高校生の主人公が

(この作品は語り手が二人いるのですが)、

父親から親の気持ちを告げられる場面があって、

私はその台詞が大好きなのですが、

秋生さんの文章を読んで、

その台詞を思い出しました。

というか、そのものずばり、

言い方が違うだけで書かれてます。



また、作品を読み返してみたくなりました。

おすすめの作品です。
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子に教えられる親 (秋生)
2006-07-07 22:02:27
加奈子さん、おはずかしいです。

親は誰もが子のことを常に思うものです。



大人になりきれない10代の若者が、家族や友人を傷つける、凶悪な事件を起こすたび、親のあり方が問われますが、わが子の幸福を願って育ててこなかったはずはない、と思ってしまうのです。それなのになぜ?と。

なにかがまちがっていた?

なにかが足りなかった?

・・・

親だって最初から立派な親ではないのです。

日々悩み、日々落ち込み、日々精進。



私はこれからも、娘の気持ちを考えながら、認めながら、それでもたぶん小言も言います(笑)

だって、娘に苦言するのは私の使命です。(本当に美しい花を咲かせるには寒い冬も必要なのですよ?)



でも、実はそうしながら私のほうが親として子に教えられているのですが。



・・・おすすめの『対岸の・・・』いつか、読んでみます。ありがとう。







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