脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

4月の右脳訓練ー京都の旅①

2023年04月24日 | 私の右脳ライフ
京都の友人から「遊びにいらっしゃいよ!どうせなら桜のころに」と誘われて、4月第1週に訪問予定を立てたのは、去年の年末。
私は旅の計画を練るのが大好きです。
私が旅を企画すると、けっこう綿密にタイムテーブルを作り、さまざまな事前チェックもして旅をスタートさせますが、誰かと出会いがあれば、それが最優先になってしまうという特徴があります。旅は計画段階から始まっているので、どんな計画変更があったところで別の楽しみを体験できたと思えるタイプなので、いつも心満ち足りた旅になるのです。
京都迎賓館夕映の間のしつらえ
14代今泉今右衛門(人間国宝) 

ところでこの話を聞いた、友人姉妹が同行することになりました。妹さんが歩行器を必要としているので、初めてハンディキャップのある人のことを考慮して、旅の計画を立てることになりました。
ChatGPTにも質問したりして、ある程度の計画が見えてきました。でも一番頼りになったのは、もちろん京都の友人のアドバイス。どれだけ便利な世の中になったとしても、一番信頼できる情報は「顔が見える知っている人」からの、生のものですね。
こんなにお任せで計画が立っていったことはなかったと思います。
「京都迎賓館はどう?ガイドツアーの予約しておきましょうか?」
「参観ができるの?行きたい!」車椅子にも対応しているということで、メインイベントに。
同上
「京都迎賓館は日本の歴史、文化を象徴する都市・京都で、海外からの賓客を心をこめてお迎えし、日本への理解と友好を深めていただく施設として平成17年に建設されました」
「建物や調度品には、数寄屋大工、左官、作庭、截金(きりかね)、西陣織や蒔絵(まきえ)、漆など、数多くの京都を代表する伝統技能において匠の技を用いています」HPより。
最高レベルの作品が揃っていることは聞いていましたが、携わられた人間国宝の方々の訃報をガイドさんが教えてくださいました。もう20年も前に京都迎賓館を建築するという発想と決断を下したみなさんに感謝の気持ちがわいてきました。
京都迎賓館
このHPには、写真と詳細な説明があるので興味ある方は是非ご覧ください。
HPの写真の方がずっといいのですが、旅の記念ということでここにもまとめておきます。

玄関。扉は樹齢700年の杉の一枚板

玄関を入った正面には、賓客に歓迎の意を表す生花がいけられるそうです。

いわばロビー。聚楽の間
竹籠は故早川尚古斎(人間国宝)作。飾り台はさまざまな伝統工芸技術に彩られています。
椅子の布地は西陣織。

壁面を飾る絵画は季節感に合わせたもの。

釘隠し。人と人との結びつきを意味する千代結び
夕映の間。会議や待合に使用。

比叡月映

愛宕夕照
綴織の技法を使って織った織物。爪を使って人の力で織ります。

蒔絵と螺鈿の飾り台。北村昭斎(人間国宝)作

藤の間 藤の花言葉「歓迎」を生かした晩餐会会場。壁面装飾は綴織作品「麗花」

花は39種類描かれているそうです。

故江里佐代子(人間国宝)戴金(キリカネ)作品。舞台と広間を隔てています。
「響流光韻(こうるこういん)」

几帳「羅」の生地に京繍、組紐が使われていましたが素敵…



桐の間 和の晩餐室。「五三の桐」は皇室の裏紋だったものが、現在では日本国政府の紋章となっていると説明されました。
テーブルは全長12mの一枚板に漆黒の漆塗り。

掘りごたつ式で座椅子が並んでいます。漆塗の座椅子の背に「五三の桐」
この「五三の桐」はすベて模様が違うとか。

もちろん座椅子の生地は西陣織で紋様は桐。

釘隠しも桐
欄間に戴金作品。「日月」座敷側と手前舞台側と表情が違う工夫が場されていました。

京都迎賓館は、大きな池を囲むように建てられています。
夕映の間からの庭。

池に中央にある東西家屋をつなぐ廊橋からの景色。名残のしだれ桜。

錦鯉が悠々と泳いでいます。
屋根がかかっている廊橋の天井部分。遊び心が溢れている。

船遊び用の和船。ブータン国王ご夫妻が興じられたとか。

日本文化の真髄に触れたような気がしました。
見惚れてしまうようなみごとな技術に感嘆することと同時に、底流に流れる日本人として持っている共通のテーマにも大きく心が揺さぶられました。
それは一言で言うならば、自然との一体感、人も自然の一部である感覚かなと思いました。
私たちを暮らさせてくれる四季の移ろいが、やさしく魅力的であるからこそ、私たちは自然と対峙するという姿勢を持たずにいられる…自然に包み込まれているような気持の先には感謝の気持ちが芽生えてきます。その心情が日本人を特徴付けているのかもしれません。
そこをベースに非常時に、穏やかであるとか自分勝手な行動は慎むとかよく日本人の特質と言われるような国民性が育まれたのかなと、そんなことまで思いが及んだ京都迎賓館参観でした。



近所のパン屋さん「まねきねこ」の小麦工場さらに進化していました。

認知症に関して理論的に詳しく知りたい方は、以下のブログもお読みください。












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