20世紀末、私はかなり髙村薫さんの小説
に嵌まっていました。
直木賞受賞作「マークスの山」(当時私が住んでいた地域が所轄の警察署も出てきた
)を皮切りに、「黄金を抱いて翔べ」「神の火」「照柿」「リヴィエラを撃て」「レディ・ジョーカー」「李歐」「地を這う虫」と読み耽って、何と硬質な文章で、緻密な、そして見事な構成の小説を書く人なのかと、感服しておりました。
そんな髙村作品の中でも、ご多分にもれず私のお気に入りだったのは合田雄一郎シリーズでした。
あまりにもお気に入り過ぎて、映画化作品とかTVドラマ化作品
を一本も観ていないほど…(WOWOWの「マークスの山」は録画してBlu-ray Disc
にダビングしたものの、まだ観ていません
)
そんな私が、今、WOWOWで放送中の「レディ・ジョーカー」を録画して(ここまでは「マークスの山」と同じ)、それをちびりちびりと見始めてしまいました。
と、これが良くできています
キャスティングが私のイメージとピッタリだし(渡辺いっけいの警視庁捜査一課長はストロベリーナイトの警視庁捜査一課管理官とダブりすぎて…だけど
)、ベランダでスニーカー
を洗う合田警部補の姿なんてデジャビュみたいだし、そして何よりも賞賛すべきは、時代設定をものの見事に現在に置き換えていること
古典を現代に置き換えることは、「本歌取り」の領域で、脚本家・演出家は思う存分にオリジナリティを活かすことができますが、「20年」(もうそんなに経ちますか…)という微妙な時代差を違和感なくつなぎ合わせるのはかなり難しいのではなかろうか…
第3話まで来て、私の期待は高まる一方です
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます