今回もまた青磁作品の窯焚きを行った。
毎回毎回、何んとか美しく焼き上がって欲しいと願い、
祈りを込めて釉薬を施し、作品全体に炎が回るよう窯詰めを行った。
早朝から窯に火を入れ、少しずつ温度を上げていった。
途中から青磁色を出すために窯内の雰囲気を変える必要がある。
その途中の温度は約1.000度。
それまでは細々としたことを行ったりできる。
前庭の畑の草も伸びてきたので、麦わら帽子をかぶって草むしり。
ものすごい湿気と高い気温のお蔭で、草はすぐに伸びてくる。
こんな時は麦わら帽子が一番。涼しくてありがたい。
ゆっくりと慎重に温度を上げている窯焚き、
十分な歩きの運動に出られなかったので、堤防に出かけた。
夕焼にはまだ早く、雲の動きを気にしつつ歩き始めた。
家からすぐ出て加賀産業道路に向かった。
雲間から差し込む陽の光、
幻想的で美しい。
堤防に出る途中の鉄塔、何となく絵になる好きな風景。
堤防の野草も様変わりし、夏の花が咲き始めた。
片道30分、川下に向かって歩き、
分岐点の橋で引き返し、来た道を戻っていく。
来た時よりも陽が傾き、少しずつ西の空も色付いてきた。
さあ、いよいよ窯の中の雰囲気を変える作業開始。
工房内の温度も上がって、歩きの汗に加え更に汗が吹き出した。
何んとか上手く焼き上がってと祈りながら、
温度調整、窯内の雰囲気の調整を続けた。
日付も変わり、温度も目的の高温に近づいてきた。
窯の前を行ったり来たり。作品と同じ破片を順々に出し、
釉薬の熔け具合を確かめた。
まだ熔けていない、もう少し、もうちょっと。
ウロウロしつつ、火を止める瞬間を待った。
最後の色見を窯から出した。
よし、いま! 火を止めた。
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