何だか時間ばかりが早く過ぎるように感じているこの頃。
作品を作りながら、窯焚きの準備をしながら他の事もこなしてきた。
まだ夜が明けぬ内から起きだして窯に火を入れた。
美しく焼き上がって欲しいと願いながら火を入れた。
今回焼き上げる作品は青磁。
慎重に青磁釉薬をほどこし、窯詰めを行った。
玄関先には今年もアガパンサスが咲いた。
宿根草のユリ科(ヒガンバナ科)のアガパンサス、
毎年美しく咲いてくれるのはいいのだが、正直邪魔になる。
先般、草刈機で思いっきり切り詰めたが、
成長著しく、再び花芽を伸ばして咲き出した。
暗かった早朝も白々と明るさを増してきて、
アガパンサスの色も冴えてきた。
わが家には白花、薄紫のアガパンサスの株がある。
アジサイの終わった庭に華やかさを醸し出してくれている。
問題は植わっている場所。
工房の横に作ってある花壇に植えてある。
車を家の前までバックして入れると、ゴツンと当たる。
当たっても車には支障がないが、何となくゴツンの音が気になる。
そう思って切り詰めたのだが、この花、なぜか強い生命力がある。
窯に火を入れてそろそろ一日経過した。
窯の温度も目的の高温まで達している。
窯の中の火が反射して、床までもが赤くなっている。
とても熱くて触れるものではない。
昼間はアガパンサスを観察していたが、外は暗くなり、
窯の温度が目的温度に近くなると同時に窯から離れなくなった。
何んとか、どうにか、
希望の色合いに焼き上がって欲しいと願いつつ、
窯の中に入れてある色見(取り出す破片)を窯から引き出した。
良し! 目的の色合いに焼き上がっている、いま火を止める瞬間。
一気に火を止め、煙突を遮断した。