順調に進んでいた釉薬作り、ここに来て予定が狂ってしまった。
基礎釉薬の原料が足らなくなり、各地の原料店に問い合わせを行った。
若い時に収入の殆どを仕事につぎ込んだ私、その時に買った原料が底を付いたのです。
時代も数十年経過し、以前買った物と同じ品があるとは思わなかったが、
わずかな期待をいだき、それぞれの原料店に問い合わせをした。
ある原料店で同じ原料の在庫がある、とのこと。
あと何年仕事を続けられるか分からないが、少し多めに注文した。
これで当分の間、釉薬原料の心配はなくなった。
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観音山 |
原料が届くまでどうしたものか、と空を眺めた。
晩秋の貴重な晴れ、我が家から東の方向にある観音山に出かけたきた。
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平成の名水 |
釉薬作りでも、まだ水の冷たさを感じない今、
観音山から湧き出てくる澄んだ水も、程よい冷たさで気持ちよかった。
名水百選の、観音山の湧き水汲み場、
平日にもかかわらず、狭い駐車場には車が一杯。
殆どの人が18リットルのポリタンクをいくつも持参していた。
順番待ちで、次から次と来る方々は自分の番が来るのをジッと待っていられた。
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手水鉢 |
私は水を汲みに来たわけではないので、
湧き水を味わったり、近くを散策したり。
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手水鉢から |
晩秋から初冬へと移ろうとしている今、
山野草らしきものは何も見つからなかった。
一抱えもある、杉の大木が林立している観音山の森、
空気も澄み、湧き水同様とてもすがすがしい気分になった。
手水鉢からあふれ出た湧き水、
横を流れる別の湧き水の流れと合流し、水量も増え。
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せせらぎ |
我が家から車で5分余りの観音山の麓(ふもと)、
いつの季節に来ても湧き水が枯れたことはない。
しばし近辺を散策した。
8月に兵庫、尼崎の姪親子を連れて来たときと同じ風景、
皆さん順番を守り、沢山の湧き水を車に積んでいた。
もう一度、今年中に来ることが出来るかな、
そう思い、少し甘みのある湧き水を口に含んだ。
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