オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

音楽評論家の宇野功芳氏、死去。

2016年06月12日 22時36分16秒 | 音楽
訃報。
6月10日、音楽評論家の宇野功芳氏が老衰のため亡くなった。86歳。
音楽雑誌「レコード芸術」の月評も、勇退したばかりだった。
あまりにも突然で本当に驚いている。
最近は、私自身、わが道を行く状態ですが、それまでは、クラシック音楽を聴き始めてから一番影響を受けた音楽評論家である。
もし宇野功芳氏がいなかったら朝比奈隆やクナパーツブッシュ、ムラヴィンスキーそしてチョン・キョンファといった演奏家の魅力に気が付がなかったのは間違いない。
そして何と言ってもブルックナーの音楽!
ブルックナーの交響曲の魅力を著作等を通じて数多くのことを教えてくれました。
大学生の時、購入した著書の「モーツァルトとブルックナー」は私のブルックナーを聴くことへの大きな指針となりました。
この本は今も、そのままの状態で私の本棚に並んでいます。
また「名指揮者ワルターの名盤駄盤 」もワルターの大好きな私にとって、たいへん参考になるものでした。
宇野功芳氏の評論は他の音楽評論家にはない良いものは良い、悪いものは悪いと分かりやすい言葉で演奏の良し悪しを伝えようとする素直さが魅力だった。
私の大好きな指揮者のベームに対しても褒める時はとことん褒め、くさす時はボロクソで、私自身喜んだり憤慨したりでしたが、この落差が今にして思えば、それが魅力だったのかもしれません。
また指揮活動も行い、私の手元にはベートーヴェンやブルッックナーのCDがありますが、やりたい放題で、ここまでやるか!と思ったものです。
数年前に吉田秀和氏が亡くなり、今回の宇野功芳氏の訃報。
私にとって、クラシック音楽を聴くことにに対することへの道しるべを示してくれた音楽評論家が、とうとういなくなってしまった。
今頃、天国で朝比奈隆とブルックナーの音楽の魅力を語り合っているのでしょう。
私がクラシック音楽を聴き始めてから約40余年。今まで本当にありがとうございました。感謝の気持ちで一杯です。
今は亡き宇野功芳氏のご冥福を、ひたすらお祈りします。






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4 コメント

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ご冥福をお祈りします (ハルくん)
2016-06-12 23:51:49
私たちの年代の少なくともブルックナーを愛する人は必ず宇野氏に大きな影響を受けたことでしょう。
クナッパーツブッシュやシューリヒト、朝比奈隆の魅力や凄さを氏ほど力説して紹介してくれた評論家は居ませんでした。
それらのファンにとっては恩人であり、それこそ神様のような存在だったと思います。
感謝の気持ちで一杯です。
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ご冥福をお祈りします (オペラファン)
2016-06-13 22:08:23
ハルくんへ

私も50歳代に入ってからは、ほとんど音楽評論家に左右されることもなく、我が道を行くと言う状態に、なりましたが、それでも宇野功芳氏は気になる存在でした。
現在でも宇野功芳氏の著作の本が本棚に並んでいます。
ブルックナーの音楽、朝比奈隆やクナパーツブッシュ、シューリヒトの演奏を愛する方は、おそらく宇野氏の何らかの影響を受けているでしょう。
機会があれば、またゆっくりと宇野氏の著作を読み返してみたいと思っています。

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Unknown (kazuma)
2016-06-15 23:25:12
オペラファンさま~、永らくご無沙汰しておりました。

ああ~、ついに宇野功芳先生が亡くなられたのですねぇ~。実に残念至極~、悔やんでも悔やみきれない痛恨事ですよぉ~!

思えば~、私もオペラファンさん同様に、大学時代~宇野功芳先生の著書「モーツァルトとブルックナー」を購入して、毎日貪るように読み耽り、多くのことを~特にブルックナーに関しては、その真髄と醍醐味を余すところ無く教えてくれました!

そして、真のブルックナー指揮者~クナッパーツブッシュ、シューリヒト、ヨッフム、ケンペ、マタチッチ~。真の芸術家~ムラヴィンスキー、ワルター、女流のリリー・クラウスなど~、先生の音楽評論から受けた恩恵は計り知れません!

本当に心から~先生のご冥福を祈念致します。本当にありがとうございました。本当にお疲れさまでした。 そして、この貴重な記事をブログに載せて頂いた、オペラファンさまにも心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます!
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Unknown (オペラファン)
2016-06-16 00:02:07
kazuma様へ

こちらこそ、たいへんご無沙汰していました。
さて、宇野功芳先生の死去の報せは、やはりショックでした。
「レコード芸術」誌の新譜月評をご勇退こそしましたが、6月号にも「閉話芳題」の連載もあり、その健在ぶりを見せていただけに本当に残念です。
その連載の最後に、こんな記述で終えていました。

指揮活動をしないと生き甲斐を失ってしまうぼくのために、アンサンブル・フィオレッティがミニコンサートを企画してくれました。4月25日の午後です。8人の恋人のような彼女たちが、ぼくのために歌ってくれます。その日まで元気でいようと頑張っています。

今、これを読むと宇野先生自身、何か予感するものがあったのでしょうか?4月25日、そのミニコンサートを聴くことができたのでしょうか?
いろいろと思いを馳せるものがあり、改めて宇野先生の失った喪失感を強く感じています。
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