昨晩、この前亡くなったNHK交響楽団の名誉指揮者ホルスト・シュタインが指揮した1981年バイロイト音楽祭でワーグナーの舞台神聖祭典劇「パルシファル」から第3幕をDVDで観ました。やはり物凄い音楽である。やはりワーグナーの音楽が一番、自分自身にピタッとくる。
数年前、何気なしにNHKの衛星放送にチャンネルを入れると、シュタインがN響の定期演奏会で「パルシファル」の第三幕を演奏会形式で指揮をしていた。シュタインが涙を流して指揮している様子が映し出され、映像に釘付けになった記憶があります。この公演がシュタインの最後の来日だったそうで、その後シュタインは病気で引退同然になったので、このオペラを得意としていたシュタインにとって生涯最後の「パルシファル」だったかもしれません。番組に気が付くのが遅く、途中から観たのでビデオ録画も出来ませんでした。ぜひ再放送して欲しいものです。
ワーグナー 「ジークフリート牧歌」
ハンス・クナパーツブッシュ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
1962年ミュンヘンにてのスタジオ録音(ウエストミンスター盤)
一夜明けて、朝からワーグナーである。今、楽劇「ジークフリート」の第3幕を聴きながらパソコンを打っています。ブログを初めて約1年、私の心の奥底の引き出しにしまっているものを徐々に出して行く時が来たかな?もし「あなたの一番好きな指揮者は?」と聞かれたら、朝比奈隆やワルターではなく迷わず「ハンス・クナパーツブッシュ」と答えるでしょう。一度、私の好きな指揮者ベストテンでもやってみようか?いやいや、いきなり引き出しを全て開けるのは止めとこう。
ハンス・クナパーツブッシュ(1888年生まれ、1965年没)はバイロイト音楽祭の伝統を受け継いだワーグナーを一番得意とした往年の大指揮者である。レパートリーも狭く、当時の人気指揮者と比べ録音も少なく、指揮活動もドイツとウィーンのドイツ語圏に限られていたので知名度が低いが、まぎれもない大指揮者である。1962年バイロイト音楽祭での「パルシファル」のライブ録音(フィリップス盤)は、まさに神業である。これを超えるワーグナーの演奏は無いと思っています。詳しくはこちら
さて今日、朝一番に聴いた「ジークフリート牧歌」の録音であるが、レコード時代から私が一番好きなクナ(クナパーツブッシュの愛称)の録音である。現在1997年に発売されたCDを愛聴しています。レコードでは残響も少なく音が硬かったのですがCDでは、こんなに録音が良かったのかと思うほど見事に生まれ変わり演奏の素朴さを失うことなくオケの細かい表情が手に取るようにわかるようになりました。カラヤンなど演奏を楽しんでいる方にはテンポも遅く響きも地味、外面的要素ゼロのクナの演奏にはついて行けないと思いますが、私にとっては聴けば聴くほどはまり込んで行く録音である。
曲の出だしの心の込め方、ホルンやクラリネットなどの管楽器の濃くのある響き、そして最後のコーダの感概の深さと美しさ。スッと最後演奏が終わった時の言いようも無い寂しさ。何度聴いても飽きることがありません。
私が持っているのはこれです。
「ジークフリート牧歌」は1870年のクリスマス、ワーグナーの妻コジマの誕生日にワーグナー邸で初演された。当日は階段に楽団員たちが座りワーグナー自身が指揮したと伝えられています。演奏がある事を事前に知らされていなかったコジマの思いがけない素晴らしいプレゼントに驚きと喜びの大きさは計り知れないものがあります。
なおイタリアの映画監督ルキーノ・ヴィスコンティの作品「ルートヴィッヒ」の中で、この時の様子が見事に再現され、この時くらい映画のありがたさをかみしめたことはありません。
数年前、何気なしにNHKの衛星放送にチャンネルを入れると、シュタインがN響の定期演奏会で「パルシファル」の第三幕を演奏会形式で指揮をしていた。シュタインが涙を流して指揮している様子が映し出され、映像に釘付けになった記憶があります。この公演がシュタインの最後の来日だったそうで、その後シュタインは病気で引退同然になったので、このオペラを得意としていたシュタインにとって生涯最後の「パルシファル」だったかもしれません。番組に気が付くのが遅く、途中から観たのでビデオ録画も出来ませんでした。ぜひ再放送して欲しいものです。
ワーグナー 「ジークフリート牧歌」
ハンス・クナパーツブッシュ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
1962年ミュンヘンにてのスタジオ録音(ウエストミンスター盤)
一夜明けて、朝からワーグナーである。今、楽劇「ジークフリート」の第3幕を聴きながらパソコンを打っています。ブログを初めて約1年、私の心の奥底の引き出しにしまっているものを徐々に出して行く時が来たかな?もし「あなたの一番好きな指揮者は?」と聞かれたら、朝比奈隆やワルターではなく迷わず「ハンス・クナパーツブッシュ」と答えるでしょう。一度、私の好きな指揮者ベストテンでもやってみようか?いやいや、いきなり引き出しを全て開けるのは止めとこう。
ハンス・クナパーツブッシュ(1888年生まれ、1965年没)はバイロイト音楽祭の伝統を受け継いだワーグナーを一番得意とした往年の大指揮者である。レパートリーも狭く、当時の人気指揮者と比べ録音も少なく、指揮活動もドイツとウィーンのドイツ語圏に限られていたので知名度が低いが、まぎれもない大指揮者である。1962年バイロイト音楽祭での「パルシファル」のライブ録音(フィリップス盤)は、まさに神業である。これを超えるワーグナーの演奏は無いと思っています。詳しくはこちら
さて今日、朝一番に聴いた「ジークフリート牧歌」の録音であるが、レコード時代から私が一番好きなクナ(クナパーツブッシュの愛称)の録音である。現在1997年に発売されたCDを愛聴しています。レコードでは残響も少なく音が硬かったのですがCDでは、こんなに録音が良かったのかと思うほど見事に生まれ変わり演奏の素朴さを失うことなくオケの細かい表情が手に取るようにわかるようになりました。カラヤンなど演奏を楽しんでいる方にはテンポも遅く響きも地味、外面的要素ゼロのクナの演奏にはついて行けないと思いますが、私にとっては聴けば聴くほどはまり込んで行く録音である。
曲の出だしの心の込め方、ホルンやクラリネットなどの管楽器の濃くのある響き、そして最後のコーダの感概の深さと美しさ。スッと最後演奏が終わった時の言いようも無い寂しさ。何度聴いても飽きることがありません。
私が持っているのはこれです。
「ジークフリート牧歌」は1870年のクリスマス、ワーグナーの妻コジマの誕生日にワーグナー邸で初演された。当日は階段に楽団員たちが座りワーグナー自身が指揮したと伝えられています。演奏がある事を事前に知らされていなかったコジマの思いがけない素晴らしいプレゼントに驚きと喜びの大きさは計り知れないものがあります。
なおイタリアの映画監督ルキーノ・ヴィスコンティの作品「ルートヴィッヒ」の中で、この時の様子が見事に再現され、この時くらい映画のありがたさをかみしめたことはありません。
出たミュンヘンフィルとの1958年ライブのブルックナー第5も比類ないですね。
追伸:私は真央ちゃんの大ファンです。
ミュンヘンフィルとのブルックナーの交響曲第8番はスタジオ録音が定評ありますが、私はドリームライフから発売されたライブ録音の方が好きです。
また映像状態は悪いですがウィーンフィルとの「ジークフリート牧歌」のDVDも指揮をしているクナの表情をじっくりと見ることが出来て、こちらも私にとって大切なDVDとなっています。
浅田真央さんの新シーズンのフリーの曲目はハチャトリアンの組曲「仮面舞踏会」ですが、あのワルツに乗って、どのような演技を見せてくれるか本当に楽しみです。
DVDは素晴らしいですね。こんなものが映像化されるのですものね。驚きです。
しかし、世の中のクナッパーツブッシュファンの中で一番のフィギュアスケートファンは間違いなくオペラファンさんですね。これまでは自分だと思っていましたが、どうやら2番目だったようです(笑)。
それに私もオペラ(ドイツのみでなくイタリアの)も大好きですよ。
私もつい最近ブログを開設してみました。よろしければ是非お立ち寄り下さい。
http://harucla.cocolog-nifty.com/blog/
新設のブログには、お邪魔することも多くなると思います。その時は宜しく御願い申し上げます。
クナの最晩年のミュンヘンでの録音はまだ聴いていません。さっそく捜します。
しかし64年盤が素晴らしいとのことですので、ぜひ手に入れてみたいと思っています。