オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

クナッパーツブッシュのブルックナー。

2010年06月10日 22時05分02秒 | 音楽
ブルックナー 交響曲第5番 変ロ長調(改訂版)

ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

GRANDO SLAM GS-2047 (1956年6月ウィーン、ゾフィエンザールにて録音)

最近、手元に届き、聴いてみて、たいへん感動した2枚のCDがあります。手元に届いて、しばらく放ったらかしにしていたのですが、この前、やっと聴いてみてビックリ!
1枚はクナッパーツブッシュ指揮のブルックナーの交響曲第5番、そして、もう1枚は朝比奈隆のベルリンでのハイドンの交響曲である。
このところ、クラシック音楽に関して、かなり自己嫌悪に陥っていた時だけに、この2枚のCDに本当に救われた気持ちである。自分自身を取り戻せたような気分である。
この2枚のCDを聴いていると、「何をキョロキョロしているのだ!お前はワシらの録音を聴いていればよいのだ!今まで、そうであったではないか!お前のブルックナーへの愛情はその程度のものだったのか!」とあの世から2人の巨匠のお叱りの言葉が飛んできているような気持ちになりました。

さてクナのブルックナーの交響曲第5番である。元はデッカのスタジオ録音である。昔から定評のある録音であるが、今まで我が家のスピーカーからはいい状態で響いたことがなかった。
この録音を始めて手にしたのはレコードの時代。私が手にしたのは、この大曲を1枚のLPレコードに詰め込んだもので、オケの響きが薄く、こじんまりと聴こえて面白くなかった。
そして、その後、何度か買い直したが最初のイメージが悪すぎたのか、ダメだった。
さて今回のCDはLPレコードの復刻盤を発表しているGRANDO SLAMからの発売である。
今までのシリーズはLPレコードからの復刻でしたが、今回は何とアメリカ・ロンドンのオープンリールテープの復刻である。
第1楽章が始まるとウィーンフィルの太いが艶のある響きが流れてきて思わず「この響きだ!」と心の中で叫びました。よほど状態の良いオープンリールテープだったのでしょう。
そしてアルプスの山々を見渡すような第4楽章のフィナーレの豪快さ、スケールの大きさは正にブルックナーの聴く喜びを満喫させてくれました。
「こんな凄い演奏だったのか!今まで聴いていた録音は一体なんだったの?」と思ってしまった。
やはりクナッパーツブッシュは最高のブルックナー指揮者。悪評高い改訂版による演奏だが、原典版だの改訂版だの、楽譜の違いなど吹っ飛ばすクナの指揮である。

クナッパーツブッシュの力で再び私の心の中でブルックナーの音楽が蘇った!本当に辛かった。
やはりブルックナーは私に心を開いてくれているのだ!
クナッパーツブッシュの録音を聴いて感動できる自分自身を大切にして行こう!
そして、これからは、やはり自分が聴きたいものを、しっかりと聴いていこう!

そしてクナッパーツブッシュのブルックナーの後、朝比奈隆のハイドンの録音を聴いて、あまりの素晴らしさに感嘆する。今年、私が購入したCDのベスト・ワンになるかもしれません。
まさに大指揮者の、たいへんな遺産である。
朝比奈隆のハイドンは、またの機会にコメントしたいと思います。