東京からロンドンと今日は一日中リスクオン(リスク嗜好)の相場となった。株の買い、債券売り(長期金利上昇)、ドル以外のアセット買い(ユーロ・豪ドル・仮想通貨の買い)と、数日前のダウの下落を忘れたかのような相場だ。ドル円が下がっているが、これはドル売りによるもので、決して円高ではない。豪ドル円やランド円といった炭鉱のカナリア的ペアが下げていないことからもリスクオフ局面でないことはよくわかる。
ということで、次のダウの下降が来るまでは、リスク嗜好の相場が続くのではないか。チャート上からもドルの下降と長期金利の上昇が見えており、ドル売りはおさまりにくい。ドル円としては、テクニカル的に上下しながらも、株価の上昇とともに、じわじわとした下降が続くものと思う。もちろん、ダウの下降が起きれば、円買い・ドル買いとなるので、さらにドル円は下がるはずだ。
3月のFEDが注目されるが、前に書いたように、利上げがあるにしろないにしろ、ドル円の下降は変わらないと思われる。まずは105円だが、ドル安の動きからすると、当面ユーロドルの1.35あたりを目指しているように思われ、とすると100円も意外に早いかもしれない。
リスクオンにつきものの、円売りが起きていないのだけがこの相場の謎なのだが、これはもう少し考えて見たい。
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BEIの期待インフレ率が上昇してないところを見ると、
間違いなく今回の金利上昇はリスクプレミアムの上昇と考えています。
リスクプレミアムの上昇は仰る通りですね。
実質金利がこのまま拡大し続けるなら、ドルのヘッジコストが上がり、米債投資が更に減少、一段の金利上昇が考えられます。
そうなれば、FRBは更なる金利引き上げが出来るのか疑問です。
もしこのままドル安が続けば、米景気拡大が続きFRBはインフレコントロールが出来なるかもしれません。
これが最悪のシナリオと考えています。
素晴らしいコメントありがとうございます。おっしゃるように、どこかおかしい相場だと思いますが、なかなか尻尾がつかめません。もうしばらく見てみます。
どこかのレポートで、過去の金融史においてその時代の主導国が他国へ移り変わる最後には低金利から急速な金利上昇が起こると読んだことがありますが、
もしかすると現在は歴史の転換点なのかも知れません。
BEIとのからみでいろいろな解説も出ているようですが、実際のところは不明ですね。「ドル安の地合」ということで、当面は受け入れていく他はなさそうです。この一時の株価上昇の次にまた何かあると思われます。