FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



金曜日までの週は貴金属・商品が軽くリバウンドというところでほぼ予想通りだったが、ドル安がくっついてきたのがやや意外というところか。来週もこの動きの継続になりそうだ。金はもう少し戻していきそうだ。5月冒頭の商品暴落、その後の下降トレンドは間違いないところだが、その範囲内での上昇はあってもいいだろう。
 
さらに大きく振り返ってみてみると、今回の景気下降トレンドが始まったのは、実は今年の2月あたりからだと思われる。そこは、まさに、金・銀、その他の商品の上昇が続いているところであり、一見下降トレンドには見えないのだが、よく見ると、2月が転機になっている指標数値が多い。

今日の画像は株金レシオ(ダウゴールドレシオ)の日足であるが、2月を頂点として下降をはじめているように見える。先週もGSRなどは若干リバウンドしているが、ダウゴールドレシオは下げており、基底にある下降トレンドには変化がない。株金レシオは、前から書いているように、金価格をもとにした株価の実質価値であり、それが下がり続けているのは、景気の本質的下降を意味している。
 
他に、2月が頂点となっているものとしては、米国10年債の利回りがある。これも2月に3.74をつけて以来低下し続けている(国債の買いになっている)。これもリスクオフ(回避)の動きである。もうひとつは、ゴールドプラチナレシオ(GPR)である。これは2月に最低値をつけて以来上昇の一途である。GPRは、前から書いているように、通貨の性格を持たない貴金属であるプラチナと、金との比率を見るものであって、上昇することが、すなわち、工業製品需要への弱気を示す指標となる。

このように、QE2の終了を待つまでもなく、また、ケースシラー係数の下降を見るまでもなく、米国景気全般が息切れしてきていると見られていることは、これらの数値を見れば明らかだ。今後、リバウンドと下落を繰り返し、大きな下落まで、ボラティリティの大きな相場を形成していくものと思っている。


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