意外に大きな調整期となって、株価も商品も弱くなっている。特に、ここまで上げてきた貴金属の下げが大きい。画像のチャートは、今更だが、HUI(金鉱山株指数)の日足である。よく言われるように、HUIは金価格の先行指標となることが多いが、今回もその例に違わず、金価格のピークの1か月前(4月上旬)から下落を開始している。今回の下落は大きく、現在200日線を下回り、週足でもローソクの実体で40週線を下回ってきている。P&Fでも、496あたりが目標値になる(現在、515)。これらのチャートで判断する限り、まだ底打ちしたとは言えない形状である。先週末の金価格の1480ドルはひとつの目安となる数値ではあったが、このHUIから見る限り、もう一段下のサポートである1380~1400ドルあたりまでの下げが濃厚ではないだろうか。ちなみに、XAU(金銀鉱山株指数)もHUIとほぼ同様でより下落が濃厚であることも付言しておく。
金価格とHUIの乖離が4月に進んだことには若干の懸念もあったが、5月の大きな金価格の下落を事前に予測できなかったのは残念だった。このあたりは今後の課題としたい。
ということで、月曜からも、概略、株価は軟調(ただし商品からの資金流入で大きな底割れはない)、商品は続落という気配で進むと考えている。為替も、ドル高基調とならざるを得ない。ただ、貴金属の下落はかなり大きな幅であったので、一時的反発もあっていい時期だ。しかし、それは中期的にはまだ戻り売りの対象となると考えている。
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