Wilhelm-Wilhelm Mk2

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「蜂蜜」に思う事

2005-05-09 | Weblog
朝食に出た「蜂蜜」がちょっと違った味がしたので、銘柄をみると輸入ものだった。「蜂蜜」は変わった食べ物だと思う。ミツバチが花の蜜を吸い、体内の消化酵素で蜜の多糖分が小さく切断され、それが持ち帰られた巣の中での貯蔵の際に、水分が失われ濃厚な「蜜」となるのです。うーん何とも感動だ。虫が一生懸命加工したものを人間様がいただいているわけです。ま、食べ物というものは大概自然からお裾分けでもらうものなのだが、ここまで純粋に他の生物に加工を頼っている食べ物って他にあるかな。(菌による発酵は別にして)そういえば、シャーロックホームズは引退した後、養蜂の研究をしたという設定になっていた。(そして本も出したらしい)

私の勉強の専門は「天然物の化学」というもので、実際に生物が作る化学成分の勉強なのだが、こういった生物の力や特性を利用したものに自分は子供の頃から妙に魅きつけられていたと思う。「十五少年漂流記」内で少年達が捉えたアザラシの肉から油を精製したりするシーンや、昔のSPレコードはカイガラムシの分泌液で出来ているとか、シルクとか真珠とか。そういえばヴァイオリンを初め弦楽器も完全に有機物で出来ている。本体は厳選された木材だし、ニスもニカワも松脂も弓の毛も弦(ガットなら)も全部生物からいただいたものだ。だから弦楽器の音には電子楽器には絶対に真似できない柔らかさと個性と浸透力がある。
話が全然それてしまったが、産業の発展は安価大量生産を可能にし、それに伴う特定の生物種の絶滅を回避させることができたが、同時にそれはものの「温かさ」を感じる感性を失うことでもあったのではと思う。

2 コメント

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画像が可愛い~ (hiro)
2005-05-10 05:56:48
蜂蜜は面白いですよねぇ。いろいろブレンドされているものもありますし、料理やお菓子に使うと風味が楽しめますよね。ただ舐めても美味しいですし。私も以前、主に弦楽器に関することで、木材に関する物理や化学などを調べたことがありました。しかし、いつの世も、得るものがあれば失うものがあって、常に物事は表裏一体だなと日々感じるようになってきました。
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はにー (wilhelm)
2005-05-10 14:38:02
味は集められた花の種類にもよるし、その花の状態とかでも関わるし、なんか奥が深いなあとこの年で蜂蜜に萌えです。
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