仕事はオフシーズンなのだが、まったくオフにならず。
・琵琶:古い映画「怪談」をみる。監督小林正樹の「切腹」を昔見て大変衝撃を受けたので期待したのだが、芸術性に走りすぎて少々肩すかし。セットがでかすぎるがいけない。BGMがいいと思ったら武満徹の若いころの仕事だった。さらに耳なし芳一で琵琶をひく中村嘉葎雄が堂に入っていた。同じく最近みた「それからの武蔵(萬屋錦之介)」でも琵琶法師の役だったな。琵琶の経験があるのか?そこから琵琶を検索したらなかなか深い世界で、Youtubeでわが心をとらえる演奏に出会えた。田村順子さんという奏者のものだ。琵琶演奏は楽器演奏だけでなく、歌も必要なので楽器以上に声も大事だ。西洋クラシック音楽に前ほど燃えなくなってもう数年経つが、もしかしたら「邦楽」という楽しみが待っているのであろうか?
・白い巨塔:田宮二郎版を観る。Youtubeでの俳優陣の演技に引き込まれてしま全巻レンタルしてしまう。今から40年前のテレビドラマである。なのに恐ろしいまでのハイクオリティだ。「若者のテレビ離れ」と若者の消費活動を叩いているがが、番組そのものが激しく劣化したことを問題視しないのか?。まあこれはあらゆる芸術芸能においてであろう。「白い巨塔」は最近の唐沢版は知らず、村上弘明主演のスペシャル版を見たことがある。が、田宮二郎のまさに人生全てをかけた演技(田宮二郎は撮影終了後にほどなくして猟銃で自殺)、昭和の重厚な脇役陣による本当の「演技」の応酬。こんなものを見せられたら今のジャニーズやモデルあがりの「糞」演技なぞ見るわけがない。40年前の作品なのでほとんどの俳優は鬼籍である。様々な分野で本物を失っているのだなとしみじみ実感した次第。
・財前五郎:好きだ。たしかにアクが強くたまらない人間ではある。が人間としての魅力は底なしである。もちろん普通の人は彼にようになれはしないが、近代の「草食系」な若者には彼のような「前のめりに生きる」スタイルも必要ではないかと思う。さらにこのドラマでは「男の友情」を見せつけられ、自分の思い出も噴出して泣かされた。これについては後日書きたい。
年をくってくると、人間の個性というものはまったく千差万別であり、果てしなくどこまでも細分化されていることに気づかされる。人間はそれぞれなのである。であるから、「こうであるべき」な理想で人間を黒白二極化するのは不可能といえる。しかし個人としての「好き嫌い」は許されてもいいと思う。「嫌いなものは嫌い」という感性は、きわめて人間にとってナチュラルでな感情である。無理に押さえつけるべきではない。しかし、気を付けるべきは「好き嫌い」はあくまで単発の現象に対してであり、その現象が所属する枠対して安易に向けられるべきではないということである。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」はよろしくない・・・ということが身にしみてきた。それはそれ、これはこれなのである。
まあまとまらないけど、「白い巨塔」の名俳優による密室会談。名優達の演技い脱帽する。
中村伸郎・渡辺文雄・田宮二郎・曽我廼家明蝶・金子信雄
・琵琶:古い映画「怪談」をみる。監督小林正樹の「切腹」を昔見て大変衝撃を受けたので期待したのだが、芸術性に走りすぎて少々肩すかし。セットがでかすぎるがいけない。BGMがいいと思ったら武満徹の若いころの仕事だった。さらに耳なし芳一で琵琶をひく中村嘉葎雄が堂に入っていた。同じく最近みた「それからの武蔵(萬屋錦之介)」でも琵琶法師の役だったな。琵琶の経験があるのか?そこから琵琶を検索したらなかなか深い世界で、Youtubeでわが心をとらえる演奏に出会えた。田村順子さんという奏者のものだ。琵琶演奏は楽器演奏だけでなく、歌も必要なので楽器以上に声も大事だ。西洋クラシック音楽に前ほど燃えなくなってもう数年経つが、もしかしたら「邦楽」という楽しみが待っているのであろうか?
・白い巨塔:田宮二郎版を観る。Youtubeでの俳優陣の演技に引き込まれてしま全巻レンタルしてしまう。今から40年前のテレビドラマである。なのに恐ろしいまでのハイクオリティだ。「若者のテレビ離れ」と若者の消費活動を叩いているがが、番組そのものが激しく劣化したことを問題視しないのか?。まあこれはあらゆる芸術芸能においてであろう。「白い巨塔」は最近の唐沢版は知らず、村上弘明主演のスペシャル版を見たことがある。が、田宮二郎のまさに人生全てをかけた演技(田宮二郎は撮影終了後にほどなくして猟銃で自殺)、昭和の重厚な脇役陣による本当の「演技」の応酬。こんなものを見せられたら今のジャニーズやモデルあがりの「糞」演技なぞ見るわけがない。40年前の作品なのでほとんどの俳優は鬼籍である。様々な分野で本物を失っているのだなとしみじみ実感した次第。
・財前五郎:好きだ。たしかにアクが強くたまらない人間ではある。が人間としての魅力は底なしである。もちろん普通の人は彼にようになれはしないが、近代の「草食系」な若者には彼のような「前のめりに生きる」スタイルも必要ではないかと思う。さらにこのドラマでは「男の友情」を見せつけられ、自分の思い出も噴出して泣かされた。これについては後日書きたい。
年をくってくると、人間の個性というものはまったく千差万別であり、果てしなくどこまでも細分化されていることに気づかされる。人間はそれぞれなのである。であるから、「こうであるべき」な理想で人間を黒白二極化するのは不可能といえる。しかし個人としての「好き嫌い」は許されてもいいと思う。「嫌いなものは嫌い」という感性は、きわめて人間にとってナチュラルでな感情である。無理に押さえつけるべきではない。しかし、気を付けるべきは「好き嫌い」はあくまで単発の現象に対してであり、その現象が所属する枠対して安易に向けられるべきではないということである。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」はよろしくない・・・ということが身にしみてきた。それはそれ、これはこれなのである。
まあまとまらないけど、「白い巨塔」の名俳優による密室会談。名優達の演技い脱帽する。
中村伸郎・渡辺文雄・田宮二郎・曽我廼家明蝶・金子信雄