仕事が無駄に忙しく、完成に2か月かかりました。素組みで十分にかっこいいHGジオングですが、プラスチックの安い質感が許せなくて塗装しました。塗装はいつもどおり、ファレホの筆塗りオンリーです。大きな改造はありませんが、いじった箇所は次のとおりです。
①
頭部。頭部は上下で分割されており、こめかみと鼻に切れ目が発生します。ジオングの顔はつるりとした「鉄仮面」のイメージであり、この切れ目がを面を台無しにしているので瞬間接着剤で埋めました。内部ユニットを「後ハメ」にすべく、仮面の裏の細かい出っ張りやレールを全て削り落とし、モノアイレールとモノアイの塗装が終わった内部ユニットを一発で嵌め込めるようにしました。嵌め込む際にパーツ同士が一瞬干渉するので、ファレホの脆弱な塗装膜が剥げるのではと心配しました(かなり念入りにコーティングした)が、目論見通りに後ハメに成功し、「鉄仮面」的なジオングの面を表現できました。
②
手。指の付け根が可動のためにボールジョイント化されていたのだけど、それが丸見えである上に、掌も段差モールドでごちゃごちゃしていました。私は「可動のために本来のデザインをゆがめる」のが嫌いなので、掌をプラ板で覆い、隙間をパテで埋めて成形しました(指は可動します)。原作どおりの弁当箱のような手を再現できたと思います。指先からビームがでる設定なのだから掌には何かジェネレーターみたいな構造物が埋め込まれているはず。
③
腰部の出っ張り:原作には存在せず、そして必要も感じられない「つまらない構造物」が腰についていました。カトキデザインの残渣ですね。それを鉄ヤスリでゴリゴリと削り落としました。結果として表板が薄くなって穴があいてしまい、それをパテで埋めるはめに。
④
スカート部のモールド:原作にないスジボリや模様(カトキデザイン)は全てパテと瞬間接着剤で埋めました。スジボリは接着剤でOKだけど、少し深めのモールドの場合、瞬間接着剤ではヒケてしまって一発で埋まることができませんでした。横着せずに最初からエポキシパテで埋めるべきと反省。
塗装
ジオングは1/144とはいえ面積が大きいので予想以上に苦戦しました。まあ苦戦はいつものことですが。サーフェイサーは水性グレーです。顔やスカートの少し紫を感じる灰色は、インターブルーに白と微量の赤で作りました。テレビのジオングは意外に濃い色してるんですよね(まさに鉄仮面)。胸と肩の紺青はフラットブルーにグロスブラックと赤で作りました。少しくすんだ青みを出すのに苦戦しました。胸の塗装は厚塗りしては乾燥後に凸凹になることを繰り返し、納得がいかないので、そのたびに剥がしてやり直しました。ここで編み出した技として、塗膜が乾いてから1000番のヤスリて優しく撫でると、凸凹していた表面がツルッとするということです。勿論そのままでは表面が曇っているので、その上に薄く塗料をのせます。また、ファレホはシャバシャバなくらいに薄くして何度も塗り重ねていくのが常なのですが、塗料によっては水が多いと分離してしまい、乾いたときに斑になってしまうことに気付きました。結局は筆先に集中して、塗料が適切な濃度で絶妙に筆が走る感覚を逸脱しないように心がけるのが大切ということですね。アンテナの赤はオキサイドレッドのサーフェイサーの上にフラットレッドを塗装、腕の黄色は成型色の上に山吹色を重ねて周りと質感を揃えました。腕の緑はオリーブグリーンで塗装したけど濃すぎたので、緑に近いカーキーを重ねて落ち着かせました。腰部とモノアイレールはグロスブラック、モノアイはピンクと白で一発で書き込です(シールとかありえない)。
しかし、いつもついて回る白問題と黄色問題はそろそろ本気で解決すべき。トップコートはいつもどおりのつや消しフラットです。ファレホとの相性は抜群です。
素組み。このままでもいいかな?と思ったが、プラスチックの質感が気に食わなかったので塗装することに。こめかみと鼻の合わせ目が気になる。