Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

ペトレンコ氏を見て、ムラヴィンスキー氏を見たくなった。

2015-06-26 | Weblog
ペトレンコ氏(右側の人)のインタビューを見る・・何だかちっちゃいな。小男?どうもこの笑顔は好きになれぬ。オーシャンズ11の電気工作が得意だった彼を想い出す。いやいや自粛しよう。

ニヤニヤ笑顔の指揮者ばかりなので、古き良き時代の厳格でオヤジ肌の指揮者が妙に懐かしくなる。
下の映像はムラビンスキーのリハーサル(ブラ4)風景である。精密かつ感情的、厳しい言葉も多いが愛情も感じる。そして妥協なし。棒もうまい!見栄えもよい!「それじゃボーイングしか聞こえんぞ!左手がまったく聞こえん。40℃ぐらい感じるくらい左手の指先に感情こめて!」

こんなカッコいいおじいさんが熱心に曲を解説してトレーニングするのだから、そりゃオケも全力でついていく。フレンドシップなんて生ぬるい関係じゃない。指揮者はあくまで指揮者。指揮者とオケは上司と部下の関係。最近の指揮者は、オケに「評価」されることを気にしてるように思う。拍手の最中に奏者を個別に丁寧に褒めるのはどうかと思う。拍手は指揮者が代表して全てもらっていいのだ。カラヤンがいちいち奏者を立たして拍手させたか?びしっと胸張って全部拍手を受け止めればいいのだ。オケへのヨイショなんでものは「次も呼んでね」という卑屈さの表れなのだよ。ちなみにムラヴィンスキーは貴族の出身。カラヤンもそうだったな。フルヴェンもインテリ家系の出。人前に立って人を操るのだから血も大事です。

ペトレンコ?って誰。すみません知りません。

2015-06-16 | Weblog
・ベルリンフィルの新監督:ペトレンコ!・・って誰?
とはいえ、私は主力候補だったネルソンスという人の顔もよく知らないわけで、ペトレンコと聞いて「スケーターにそんな人いたかも」というのが最初の印象。このペトレンコ氏、まだ40代前半ということで録音も露出も少ないようだが、すでにバイエルンオペラの監督を務めており、近年はバイロイトでリングも振っているという。フルヴェンやカラヤンが歩んだオペラ指揮者上がりという経歴は大変よい。ティーレマンも歌劇場上がりの経歴を武器にした有力候補者だったのだが、私はウィーンフィルのベートーヴェン全集を聞いたとき、ティーレマンの何がいいのかさっぱりわからなかった。薹が立ったシニア(バレンとかヤンソンスとか)を選ばず、未知数的な若手を監督に迎えたというのは良い選択だが、最初の選挙で彼が選ばれなかったことが気になる。もしかして本命には逃げられた?ペトレンコ氏、Youtubeで少しだけ姿を拝見したが、ヴィジュアル的にはイマサンだなあ。黒髪・黒ひげ・禿・人民服か・・・ロシア出身というがユダヤ系のようだ。満面の笑顔での両手を広げる指揮っぷりは広上氏を思い出させ、あまり好きにはなれない。楽団員とのフレンドシップを第一にしないとやっていけない現代の指揮者にとっては、笑顔は必須アイテムなんだろうけど、それにあわせて音楽も軟化しているようにしか思えない。未知数のペトレンコ氏に期待だが、仲良しこよしの人選ならますますインターナショナル・エンターテイメント・オケに拍車がかかってしまう。それは残念だ。
・競技場:現設計案で強行とのこと。責任者の安藤忠雄はダンマリどころか逆切れしてる。まあこのドタバタは日本の建築界の腐敗を世界に晒すいい機会かもしれない。それにしても総工費2000億円超かあ。国民一人あたり2000円近くの負担となる。家庭あたりでは1万円近いのかもな。奇抜な建築を立ててみたい気持ちはわかるが、だれがスポンサーがよく考えてほしいものだ。それも原案ではなく妥協の縮小案だし。これからも予算削減に合わせて色々と削るんだろうよ。なんと情けないことか。日本人には国民的気質なのか、「引き返す」または「見直す」勇気に欠けている。だから勝てぬ戦に突進して玉砕するんだよな。またそれを美学化しているからたまらない。負け戦に美学なんてない。戦は勝利してなんぼである。だから勝てない戦は始めてはいけない。最初から愛されず嘲笑を買うような建築は造ってないけないのだ。

オリンピア・シュタディオン

2015-06-04 | Weblog
理想のスタジアムはベルリンの「オリンピア・シュタディオン(写真)」。1930年代の建築だが今でも現役のスタジアムである。所謂ナチス建築なのだが、良いものは良いのだ。個人的にはスタジアムの一部を切ってゲートとしているところに痺れる。マラソン選手が帰ってくる舞台として最高だろう。ナチスの建築は将来の廃墟を見越しての設計思想がなされている。わが国の国立スタジアムもこれに見習って一過性ではなく普遍的な建築にしてほしいものだ。日本は震の多い国なのだから、ガラス張りやつり天井は不適当だろう。古式にならったコンクリ製のスタジアムが似合うのではないか。個人的には前川國男の東京文化会館のような様式が希望である。

・Wired:昔から読んでいるが、最近は「デザイン」と「ハック」ばかりだ。間違った方向にいきつつある。たまに翻訳もひどい。
・またブッシュ?:次期大統領の共和党候補にブッシュの弟が立候補。有力候補というから怖い。アメリカに人はいないのか?
・高卒専用の教育機関の設置へ:これは賛成。我が国も欧州(ドイツ)のような専門職業学校を充実させるべき。底辺大学は存亡に関わるので身震いしているだろうが。
・山陰へリニア:誰が利用するのか?先日開通した北陸新幹線も平日は苦戦中というのに。一度、出雲大社へ行ったが、門前町の寂れぐらいは怖かった。
・丸亀:念願の丸亀城に先日行ってきた。小型天守を持つ石垣に囲まれた城郭は素晴らしかったが、ゴースト化したアーケード街に地方都市の退僻の現実を見た。
・最近読んだ本
・色々読んでいる。とにかく「物語」を読むようにしている。評論や「俺の人生」は手にとらない。
・夏への扉:再読。ハインライン。何度読んでもこれは名作にして傑作。猫と主人公の対話は秀逸。確かに猫とは会話が出来る気がする。
・沈黙の滝:三島由紀夫。いつもどおり、最初こそ読ませるが、進むにつれて登場人物の個性が矛盾して尻すぼみなる。作者の複雑な性格と、そこに起因した人工的(夢想的)な人物描写のせいか。三島の歪んだ理想像と己の現実が交差しているせいか。
・20年後:再読。デュマ昨。三銃士から20年後の物語。登場人物の年齢が自分と同じになったせいか、以前より共感が深く慨深い点あり。本作の最大の楽しみはアラミス=デルブレー神父の胡散臭さが際立ちである。神父であり、銃士でもある。さらに女好きで、剣をとらせたら無敵(全作通してアラミスのピンチは少ない)。そういうわけでアラミスを視点に読むとまた楽しい。路上でボーっとしている見知らぬ男をいきなり拳固で殴り飛ばしとかと思うと、返す刀で通りがかりの貴婦人に最敬礼するというアラミスのキチガイぶりに痺れます。

流行にもアートにも興味ある科学者を育てます

2015-06-02 | Weblog
久しぶりに書いてみようと思います。

・東工大の教育改革案(写真):「英語プレゼンへの障壁をさげる」は理解できるが、「流行にもアートにも興味をもたせる」や「人といっしょにいるのを好きにする」は大学教育の範疇か?地味で人嫌いな性格でもクリエイティブな研究ができればいいではないか。過去の偉大な科学者や大発明家はそういった類の人種ではなかったのか?「秋葉原も好きだが、ボストンも好き」なぜにボストン・・。グローバルだのプレゼンリョクだのコミュリョクだの言い始めてから、色々なものがおかしくなってきた。まさに世も末。まあ校門での服装指導、頑張ってください。
・大学院の拡充:学費と生活費を保障する(欧米並みに)。だけどきちんと選抜する。そして最終出口も厳しくする。これだけで優秀で将来性のある学生は世界中からわんさか来ると思う。
・安倍首相の野次:野党には是非、「黙れ、この低学歴!」と野次り返してもらいたい。もはや失うものがない極小政党党首の福島瑞穂先生(東大卒で弁護士)に是非叫んで頂きたい。
・野党:ただやみくもに「戦争」を連呼するだけでは、民主党政権の悪夢を体験した国民をもはや振り向かないですよ。
・年金機構の情報漏洩:野党は与党の問題と騒ぐが、年金機構を作ったのは民主党ですよ。そのときの大臣は「ミスター無能:長妻」でした。
・新国立競技場問題:ザハ案は本当に予算内だったのか?ここにいたっては、安藤忠雄が腹を斬って再コンペするしかあるまい。個人的には3位だった妹島さんの案が一番好きなのだが、これも費用かかりそうだし、大屋根の曲面構造とか実現は難しそうだな。
・ベルリンフィルの次期監督:決まらずに持越し。はっきりいって、現役にろくな指揮者がいないということ。小器用にまとめるしか能がない小物ばかり。世界は飽和したのだ。
・パーヴォ・ヤルヴィ:N響で巨人を聴く(放送)。なにが良いのか全くわからん。過去に同じく巨人を振ったメータの高揚感には遠く及ばず。
・スマホゲーム:モバイルパチンコ。任天堂もソニーも麻薬業者と同じだ。早々に潰れて欲しい。
・神社に油をまく:この教祖とやらを油地獄(男塾)の刑にしたい。
・国立大学の人文科学再編:どうでもいいことを「研究」と称し、大学に胡坐をかいてきたつけが回ってきただけだ。

続きはまた明日。