Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

フルトヴェングラーの命日 Egmont

2021-11-30 | Weblog
本日11/30はフルトヴェングラーの命日です。1954年没なので67回忌となります。というわけで、最近ちょっと弾いたエグモント序曲を改めて聞いてみました(当然1947/5/27のライブ)。今の時代だったら絶対にありえない冒頭和音の長大な伸ばし。続いて竜巻が落ちたような和音の連打・・・ああ、これこそがフルヴェンですね。音楽が進むにしたがって湧き上がってくる異常なまでの高揚感、そしてクライマックスでのカタルシス感。序曲とは思えない密度の濃い演奏ですよ。

フルヴェンのエグモント録音は意外に少なく、3種(1933BPO, 1947BPO, 1953VPO)しかない。 1933の録音は聞いたことがなかったのでYoutubeで聞いた。3/4になって動き出すところからの推進力が1947, 53よりも激しい。最後の追い込みも一番激しい。

Youtubeでたまたま日本人の某若手指揮者Yがフランスあたりで振っている演奏を聞いたけど、恐ろしいまでに(意図的なのかも)もっさりしていて、ベートーヴェンもさぞやがっかりだろうなと。

パット・ローチ

2021-11-15 | Weblog
映画のちょっとしたわき役に「あ、この人、他の映画でも見たぞ」と見つけ検索して確かめることがよくある。たいてい当たる。「人を見る目がある」ということか。
暇つぶしにYoutubeの流し見で「007 Never Say Never Again」の格闘シーンを視聴していた。この映画はすでに007役を引退していたショーン・コネリーが、別の配給会社で一線を退いた007演じるというちょっと変わった007映画である。007がリハビリ中の病院で、巨漢の暗殺者に襲われる状況なのだが、巨漢の風貌と特にファイティングポーズにどこか見覚えがあった。「レイダース」でインディージョーンズと殴り合い、勝利の悦に浸っているうちに飛行機(架空のナチス単翼機)のプロペラに巻き込まれてしまうドイツ兵なのでは?まさかと思いつつ検索すると、想像どおりイギリスのプロレスラー兼俳優のパット・ローチという方だった(故人)プロレスラーとしてはイギリスのストロングスタイルの頂点に君臨し、来日してカール・ゴッチとシングル対戦もしているという。WIkiによると得意技は「フィンガー・スープレックス」とある。まさか指だけで投げるのか?Wikiの参照先「ミック博士の昭和プロレス研究室」にその詳細が書かれていたので、少し引用させてもらう。「キャプションを見ると「ミッドランドの大砲なるニックネームがあるパット・ローチの豪快な変形スープレックスはハロルド坂田を飛ばす。」とある。やはりこの技には名前が付いていなかったようだ。この技はフィニッシュ・ホールドと言うわけではなかったのであろうか、当時のプロレス記者もこの技の名前を確認することはなかったのだろう。しかし、相手の身体をホールドすることなく、豪快に後方に投げてしまうなんて、クラウザーさんの言うとおりヨーロッパのレスラーは凄い技を持っている。」
Pat RoachでYoutube検索するとレスリング映像も沢山でてくる。下の映像の7:00くらいのところで例のフィンガー・スープレックスと思われる技を見ることができる。英語ではアーム・スープレックスと解説されているようだが、しっかりとブリッジしており、欧州ならではの高度なつなぎ技だ。最近の日本のプロレス特有の「しばき合い」ではなく、こういう職人技で試合を作ってほしいものである。

Pat Roach v Tony St Clair (world of sport)


充実したネットサーフィンでした。


ブーニンのショパン本選を聞く

2021-11-12 | Weblog
私の中では永遠のピアノヒーローの1人であるブーニンがショパン本選(1985)で弾いた1番協奏曲がYoutubeにあがっていた。こんなものが無料で視聴できるなんて便利な世の中だ。強い打鍵から出る硬質な和音と、とろけるような甘いフレーズとの音色の使いわけが実に見事だ。前乗りのテンポにもわくわくさせられる。アルゲリッチもそうだが、一流の演奏になるかどうかって実はここ(前乗りテンポ)にあると最近強く思っている。よく弾けてるのにどこかつまらない演奏はこれができていない。
それにしても若き日のブーニン。長身で細身で金髪の貴公子だ。まさにショパン弾きにふさわしい風貌だ。反田君はなぜああも太ってしまったのだろう(007の悪役東洋人みたいだ・・)。伴奏のオケも現在より上手な気がする。東欧・ロシアのオケは共産時代のほうが上手だったというのは定説。

Stanislav Bunin plays Chopin Piano Concerto no. 1, op. 11 - video 1985

反田恭平氏のショパンを聞く

2021-11-11 | Weblog
ショパンコンクール本選の協奏曲をYoutubeで聞く。想像以上に堅実でふくよかで、なんというか・・・彼の現在の見た目を体現しているような音楽だった。悪くはないが生真面目すぎて、音色も含めて心に痺れるものはなかったなというのが正直な印象。コンクールは競争だから彼ぐらいの奏者でもどこかに守りに入るものあったのかもしれないが、この曲はショパンが20歳の頃の曲であり、情熱的な青年であったショパンの溌剌さの裏に、神経質で、かつ肺結核の予兆から来る「生き急ぐ」切迫感を表現してほしいと思っている。反田氏は顔芸は豊かなのだが、映像から目を離して音だけ聞いていると表現は平坦で並みである。
この曲の名演は色々あるが、私は昔からアルゲリッチの70年代の録音ばかり聞いている。この記事のついでに、若きアルゲリッチが弾くこの曲の映像を見たのだが(白黒)、冒頭のテーマの歌い回しだけで鳥肌がたった。ああいう歌い方は日本人には無理なのかな。アルゲリッチが第7回ショパンコンクールで1位のときの本選のライブ録音もあがっている。こちらも素晴らしい。

ダーナ・オシー完成

2021-11-07 | Weblog
ダーナ・オシー完成。改造は一切していません。塗装だけです。塗装はファレホの筆塗りです。削りやすい材質だったので、合わせ目消しは順調でした。今回一番苦労したのは調色ですね。テレビ放送版に近づけようと努力したのだけど、顔の色がイメージ通りに決まらず何度も塗り直しました(4回くらい)。結局、困ったときのintermediate blueをベースに、ハンブラビで味をしめたプルシアンブルーを混ぜて整えました。本体の紺色はフラット青に赤を微量で調整。刀は灰色の指定なのだけど、まず刀身を水色に塗ったので、それが透けるように手持ちのサンドグレーを薄く重ねました。そして問題の黄色。角はいいとして、コックピットのキャノピーは、マシックミラーの設定なので半透明のようにしたかった。しかし、ファレホは絶対にツヤっとは塗れないので、濃淡とハイライトで逃げました。キャノピーというよりも熱源のようになってしまったけど、まあこれでもいいかなと。トップコートはつや消しフラット。
凄くいいキットだと思います。股関節が八の字に開くので、設置が素直で立ち姿も綺麗だし、特徴的な猫背もよく表現されています。ガンプラに比べると小さいけど、全塗装するとマスコットみたいな可愛らしさがあります。次もオーラバトラーにしました(FGガンダムは見送り)。名キットとして知られるバストール(旧キット)です。仮組みの立ち姿からすでに痺れてます。

能楽を知る(1)

2021-11-05 | Weblog
ふと思い立ち能楽を見に行った。能を生でみるのは初めてである。作法がまったくわからないので、当日券の席選びから困った。建物のなかに能舞台がしつらえてある。こういう入れ子空間が好物である。前半は狂言。若者がわき役を演じていた。有名な狂言師の子息であるが、生声の発声のよさに驚く。しかし父親が出てくると、ここはやはり芸の差を感じた。若者はどこか現代喋りが発音の端々に顔を出して言る・・・ような気がした(素人の感想です)。
メインの能。出演者一覧(番組という)をみても、役柄がさっぱりわからなかったが、鑑賞しながら推理していった。主役(シテ。能面をつける人)は一番上に書かれているのですぐにわかる。その左下が恐らくわき役(ワキ)だろう。下段右の4人は人数からして楽器隊(囃子:笛・小鼓、大鼓、太鼓)、そして下段左の8人は合唱隊(謡)であろう。狂言師も回し役で上段にクレジットされている。では残る上段左の2人は?あとで調べるとこれは「後見」という役。確かに舞台の端に控えて椅子を用意したり服装を直したりする人がいた。サポートの黒子みたいなものかと思っていたが、実は彼らは緊急時の「代役」という使命があり、シテに何かあった場合は替りに演じることになっているらしい。だから上段に書かれているのだ(ただの雑用なら上段にクレジットされまい)。



徒然:枝野氏では永遠に勝てない

2021-11-01 | Weblog
色々なことがありました。高速徒然
・枝野では永遠に勝てない:顔がまず。そして短躯なのことも。ボスは見た目も大事なのだ。最大の敗因は共産党と連携したこと。共産との共闘は「自民にお灸すえたいから立憲民主にいれようかな?」と思った層をUターンに転じさせる結果となった。こんなこと誰でもわかるのに、予想できないようでは党首はつとまらない。そしていい加減モリカケはやめたほうがいい。国民はもうそんなことどうでもいいと思っている。給料が上がる政策を打ち出さないと。惨敗な結果なんだから党首を下りるべきだが、自分が命名した党だから簡単に椅子は渡すまい。結局は誰でもお山の大将でいたいんだよな。そんなに共産党が好きならば、共産党に入党すればいいのではと思うよ。
・世代交代:なんとなく選挙速報を見ていると、40~50代の当選が増えたように思う。よいことだ。そのなか、二階(82)、麻生(81)、小沢一郎(79、落選、比例復活)、菅直人(75)なんていう老害もまだいたりする。
・次の立民党首:枝野氏は絶対に下りないだろうが、代表代行が「ミスター無能」の長妻ではね。蓮舫は悪口の女帝みたいになっているので人気出ないだろう。玄葉光一郎氏あたりが見た目からしてはいいのではと思う。でもあまり目立たないな(目立たないようにしているのかも)。
細野豪志に男を見る?:己の思想とずれたぬるま湯(民主党系)に留まらず、仇敵の自民党の軍門に下り、入れてもらえずとも選挙ではダブルスコアで8期目の勝利と結果を出している。やはり高学歴(京大法学部)、高身長、そしてイケメンは強い。できれば彼あたりに新党を作って暴れてもらいたいところなのだが、まあ当面は自民の傘下なんだろう。まだ50歳だし、ますます頑張っていただきたい。モナ事件も含めて、男としてはなかなかドラマチックに生きているように思う。