Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

ラトルについて

2005-02-06 | Weblog
久しぶりの更新。いつかは書かなきゃと思っていたが、
ずっと見合わせていたラトルに関する自分の感想。
ベルリンフィル監督に就任以来、
破竹の勢いで今世紀のクラシック界を導いているラトルですが、
私の率直な感想としてはですねえ。

「浅はか!」

ですな。こんな事書くと、酷い反撃が待っていそうなんですが、
実際のところ「感動しない」んだな。
まあ、私が「フルヴェン教」に毒されてるからってのもあるけど、
確かにラトルの演奏には細部で「はっ」とさせられれたり、
「お、面白いねえ」と、にやっとしたりする所はあるけど、
全体の流れが希薄というか、クライマックスがどこかも分かりかねるし、
聞き終わった後に、充足感がないんですよね。
さらに、聴けば聴くほど、ラトルの癖に慣れて来てしまい、
もう、意図的な小細工とかに心を捉えられる事も無くなってきて、
「なんだ、つまんね」ってことになってしまうんですよ。うん。
確かに、ラトルが監督になって、ベルリンフィルはアンサンブルが引き締められて
持ち味の超絶テクがさらに特化して表現されるようになったけど、
逆に没個性になってきているような気がしないでもない。
(まあ、アバド時代も色々と言われてたので、これは思い過ごしだと思うけど)

音楽性のみならず、知性もある、才能の塊なんだろうけど、
それ以上の「味」ってのがないんだよなあ。
非常に悪く言えば「CG」的というかね。
現代的とか、新時代とかいえばそれまでですが、
こういうのって、本当の音楽じゃないと思うんですよ。