Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

クリス・ベノワ

2007-06-26 | Weblog
非常に久しぶりの更新

まずWWEレスラーのクリス・ベノワの死亡記事に驚く。本人だけでなく、妻と子供も家の中で死んでいたらしい。詳しくはまだわからないが、現地のNEWSでは、無理心中の疑いがあるらしいとのこと。新日本プロレス時代はペガサス・キッドの名前でジュニアとは思えない豪快なパワーファイトで一時代を築き、日本で培った技術をひっさげて本国でトップレスラーになったベノワだが、ちょうど私が留学しているときあたりが彼がスターダムに上り詰めるクライマックスの時期だった。2004年のMSG大会において、故エディ・ゲレロのWWEタイトル獲得と同時に世界ヘビー級王座を奪取し、世界を放浪しながら努力し続けた小兵同士が泣きながら抱き合う場面は非常に感動的だった。大味な大男が主流のアメリカンプロレスのリング上で、同じ日本からの逆輸入レスラーエディと共に、小兵ながらも鍛え抜いた(鍛えすぎた)体とテクニシャンぶりが現地で尊敬を集めているのを観て、日本のプロレスのレベルの高さを誇らしく思ったものだった(今は地に堕ちたが)。そのエディは一昨年の11月に突然この世を去り、今回はベノワが去った。ベノワは舞台裏や日本のレスラーの証言によると、とにかく善人で真面目で熱い男だったらしい。詳細はまだわからないが、真面目過ぎたゆえに、何かに際して硬直したものが一気に破断してしまったのではないかと考えてしまいました。とにかく今はご冥福をお祈りします。

モネ展を観たが・・・

2007-06-10 | Weblog
新国のモネ回顧展を観てきた。モネが一番好きな画家なのだが、こう発言するとモネ以外の画家を知らないようでちょっと嫌だ。昔から大抵のモネ展には出かけていくのだが、今回は相当数が集められているというのと、新しい美術館ということで期待して週末の夜に訪れてみた。モネの絵は素晴らしい。今回もそれは心底感動した。しかし、展示の会場があまりも狭く、展覧会としては粗悪な出来だと感じた。モネをを鑑賞するには、空間が狭すぎるのだ。モネの絵というのは、観るべき立ち位置を選ぶと前々から思っている。筆のタッチを感じないくらい離れてみることで、モネの表現したかった光・奥行き等が感じられてくる。少なくとも接近して観賞する絵ではない。だから、混み合いそうな休日を避けたわけなのだが・・・。狭い展示空間もさることながら、その面積に対して作品数が多すぎる。天井も低くて圧迫感があるし。最初から上野でやれよと言ってしまうと、この新しい美術館の意義そのものが無くなってしまうか。外見は公園のゴミ箱のようだし、相も変わらずガラス張り。日本人はあまり外から見られること、見せつけることを良しとしない民族だと思うのだが。設計は黒川キショウ氏。まあ推して知るべし。

WW共演

2007-06-05 | Weblog
 今となっては、このブログは全くの落書きになってしまったが、もともとは尊敬する二人のドイツ人音楽家を特集する意図で始めたものだった。二人のWilhelm、20世紀前半のドイツを代表する指揮者とピアニストはお互いをどう思っていたのか?共演したことは一度も無かったのか?
 最近ついにその解答の一つを得ることが出来た。フルヴェンのベルリンフィル公演の全リストを手に入れたのである。1965年に刷られた冊子で、1922-1954までの全てのフルヴェンによる定期演奏会の詳細が記載されている。それによると二人は1933年と1938年の2度にわたって共演していることがわかった。一度目はブラームスの2番を、2度目はベートーヴェンの5番を演奏している。二人にとってお得意の曲だ。一体どんな演奏会だったのだろうか?演奏後に二人は笑顔で握手をしたのであろうか? 
この冊子を眺めると、1930年あたりまでのソリスト陣の豪華さに眼を奪われる。シゲティ、エルマン、ブッシュ、ピアティゴルスキー、作曲者の自作自演として、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ストラヴィンスキー、ヒンデミットが記録されていた。ピアニストでよく眼についたのが、シュナーベル、フィッシャー、ギーゼキング、ケンプであるが、その中でバックハウスの2回というのはやはり少なく感じる(あのホロヴィッツでさえ2回あるのに。)。二人の音楽の方向性が違うというのは残された録音を聴けば明白だが、人間的にもそりが合わなかったのかもしれない。実際にフルヴェンはバックハウスを「つまらない」と評していたようだが・・。