Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

愛玩ロボットという末期

2023-08-13 | Weblog
先日、とあることで愛玩ロボットを間近で見た。私は存在も知らなかったが、かなり有名なものであるようだ。確かに見た目は可愛い。しかし喋るわけでも無く、物欲しそうに人を見上げてはくるくる回り、キュウキュウ言うだけだ。まず驚いたのは本体の値段だ。10万くらい?と思ったらなんと50万だとか。さらに驚いたのは、毎月メンテ費用(修理の保険やアップデートを含む)で1万円以上するということだ。つまり買っておしまいの玩具ではなく、ランニングコストがかかるということである。それならリアルなペットを飼えばいいのでは?と思うが、家の都合でそうもいかない人向けなのだろうか。ネットを見ると「多頭飼い」するかなりコアなファンもいるようだ。いくら可愛いとはいえ、インプットに対して決まったアウトプットをするようにプログラムされた機械である。人の好みはそれぞれだが、もはやこのようなフェイクにさえ癒やしを求める時代なのかと暗澹とした。まあ、ネズミランドで着ぐるみに癒やされるのとあまり変わらないのかもしれないが…とはいえ着ぐるみも中は生の人間である。

哲人王 ORE教

2023-08-07 | Weblog
「忙しさ」だけでいえば、今年は人生で一番身も心も忙しい1年だ。少なからず上で采配をふるう立場になると、なぜ為政者が時とともに独裁者に変貌するのかがわかるような気がする。正直なところ、大人数で話し合って決めるより、トップが一人で決めてしまったほうがはるかに物事が早く進むのである(うまくいった場合は還元率が非常に高い)。そうなると、プラトンの提唱した「哲人王システム」が一番正しいのかもしれない。問題は「哲人王」の賞味期限をどう量るか(人は慣れた環境では必ず劣化する)、そして新しい「哲人王」をどう持続的に見出だすかである。

哲人王(wikiより)
プラトンは、善のイデアを知った=善なる哲学者は最も物事を知り、知恵ある善き統治者たりうるとし、哲学者を王とする哲人王の思想を展開した。また、彼は哲人王育成の教育プログラムやその過程での厳しい選抜についても述べており、誰でも哲人王になれるわけではなかった。哲人王の候補者たちは数学や体育、音楽などの習いたい基礎科目・予備学科を習い、その過程で克己心や清貧などの徳を身につけることを推奨し、その上で哲学を学ぶ。プラトンはこのようにして将来の哲人王を育成するべきであるとし、その過程で適性のない者をふるい落として厳しく選抜することを説いた。

ORE教に加えておこう。