Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

潜水艦が来た!

2004-11-14 | Weblog
中国の原潜、その名も「漢級(オトコ級)」領海侵犯してくれたそうですね。いやあ、オトコですねえ。原潜と思えない騒音を立てる旧式で隠密行動なんか全く無理なわけで、日本の索敵能力を考えれば、これは完全な「確信犯」ですよ。日本の攻撃を待っていたとしか思えないですね。それで攻撃受けたら「日本は軍事国家化した!」とか騒いで、どっかの小島でも占領してしまおうと思ってたのではないでしょうか?いやそうに違いない!なんと安っぽい挑発だ。
なんといっても相手国の正規軍ですから、叩けばそれなりに問題になるので、何もせず情報だけばっちり取って返したのは正しい選択だと思いますが、私はもう乗組員は生きた心地がしなかったのではないかと。恐らく相当の量のアクティブソナーとか叩き込まれて、いつ爆雷やら魚雷が振ってくるかドキドキしながら航行してたと思います。まあほんとオトコですよ。うん

3文字で表現しろ!

2004-11-11 | Weblog
またプロレスの話を。
アメリカのプロレスを観てよく感じたことはですね、
「選手も技も3文字表記」
ということです。

例えば、写真の選手。最近は一線から引きつつありますが、
ショーストッパーとまでいわれた、天才プロレスラー
「ショーン?マイケルズ」です。
小兵なのに、その大胆な飛び技とナルシストなポーズ炸裂で
一時代を作った偉大な方です。
さて、このマイケルズ。だれも彼のことをマイケルズなんて呼びません。
どう呼ぶか?
『HBK!」と呼びます
初心者だった頃は全く意味不明でしたが、
これは、 『Heart Break Kid』 の略らしいです。
レスラーは、リングネーム以外に「称号」みたいなものを持っているのですが
(猪木なら「燃える闘魂」とかみたいに)
それを短縮して、3文字で言う所に英語のリズムを感じますね。
団体名もWWEだし、アメリカの多くの機関は3文字ですよね。CIAとかFBIとか。
また、西洋人にはミドルネームがあるので、
ファースト、ミドル、ラストネームの頭文字を夫々とって3文字表記にしがちです。
アメリカのプロレスを楽しむ為にはこの3文字表記に慣れる必要があります。
RVD, RKO, JBL, HHH, SCO etc

しかし、日本のプロレスにも世界に誇る3文字があります。
それは 「S T O』!!!!
これは柔道王、小川直也選手の必殺技(大外掛け)の名前なのですが、
命名したのはあのアントニオ猪木です。どういう意味か???
「宇宙に轟くほどの」スペース
「竜巻落とし(大外刈り)」トルネード
「小川」オガワ
そう スペース トルネード オガワ なんですよ!なんだよそれ!
でも、もう定着しちゃって、STOで違和感ないんだよなあ。
昔はかっこいい名前の技が多かったですが、最近は奇抜なものが増えてきましたね。
近いうちにそれらについても書いてみたいと思います。

アシュケナージ

2004-11-10 | Weblog
アルゲリッチ、ポリーニと来たから、アシュケナージというわけではないが、帰国の準備をしていて、彼の録音も持ってきていたのを見つけて、久しぶりに聴いてみる。CDを買い始めた頃は、ショパンに関してはアシュケナージのものをよく買った(廉価で全集を揃えるのにはうってつけだったから)。でも実際聴いてみて損したと思う事はないし、今でも結構好きだ。うん、好い演奏だと思う、このバラード1番とか。このバラードスケルツオ全集、非常に聞き応えもあるし、これといって文句つけるところもないのだが、テクに凄みを感じるでもないし、演奏全体にグッと来ないのも確かだ。私はあまりショパンの演奏でそれほど聴き比べてないのだが、フランソワとかアルゲリッチとかに感じるものとは違うなあ。でも聴いていて悪い気分にもならないし、安心出来る演奏だ。。、「いい人」は「どうでもいい人」という酷い言葉があるが(酷過ぎる)、そういうものなのだろうか。うーむ。でも彼の演奏で一番感動したのは、ラフマニノフの3番協奏曲。
最近、アシュケナージは指揮者活動に重心を置いているが、これといって良い評判を聴かないなあ。全くの私見だが、アシュケナージは非常に「いい人」なのではないだろうか?演奏家に特有(必須?)な「灰汁の強さ」みたいなものがないのかもしれない。だから100人近い演奏家を力ずくでも引きずっていかなければいけない指揮者としては「脆弱」なのではなかろうか?同じピアノ上がりでもバレンボイムなんかは、かなり「偉そう」で「やっちまってる」のですが。(昨日の番、テレビでたまたまバレンボイム指揮で、シューマンの「4本のホルンの為のコンツェルトシュトック」をやっていたが、なかなかの名演でした。てかベルリンフィル巧すぎ。)
アシュケナージは、近々、N響の監督に就任するらしいが、この人事を始めて知ったた時、私的にはかなり???だった。サバリッシュのドイツ正統派、デュトワのフランス近代ものと、これまでの監督は、独自の得意分野を発揮して成功したと思う。特に私はデュトワが好きだった。N響はアシュケナージに何を求めているのだろうか?彼が一生懸命に振ってくれる事は間違いないが(最近の演奏会でも自分の手を指揮棒で突き刺すほどの熱の入れようだったらしい。)、ただのお買い得品に目をつけたはいいが、気がついたら「安物買いの銭失い」だったなんて事にならないことを心から祈ってます。(弾き振りとかには結構期待しているのですが)

ポリーニの熱情

2004-11-08 | クラシック音楽
ポリーニのベートーヴェンのCDが届いた。収録曲は22,23:Appasinata,24,27の4曲だった。とりあえず、通して聴く。うーむやはり「ポリーニ」だ。正直告白しますと、あまりポリーニは好きでない・・・巧いのだが、音が非常に硬質で。さらに巧すぎるせいか音符が全部聞こえてしまい、一度に聴くには刺激が強すぎる。そしていつの間にか、ボリュームを下げてしまう・・・。

熱情はなかなかの熱演で格好いい。「格好いい」という表現は、音楽にはそぐわないかもしれないが、熱情は格好いい曲なのだ。格好良くない熱情など熱情でない・・。しかし、私が好きな柔と剛の対比はあまり明確でない。(この辺はバレンボイムが絶妙なのだが)だが、これがポリーニであり、彼にファンが多いのも理解はできるが、やはりどれを聴いても耳につくということは、自分とは相性が合わないということか。3楽章などは非常に「熱情」的なのだが、意外にも重要なところでもたついたりして、ちょっと興が醒めたりもするが、最後は十分に興奮させてくれた。

もう1曲、私の好きな27番の2楽章。これは全くいただけなかった。バックハウスの抜けきった演奏に耳が慣れてしまったせいか、あまりにもエネルギーが有り余った演奏で、上で書いたが彼の独特の硬音が、ベートーヴェンの書いたsehr singbar vorzutragen (非常に歌うように演奏すること)に全く言っていいほどはまってない。

このCDはAmazonから購入した中古なのだが(正確には不良品。裏ジャケに小さな傷があるが、Discは新品。なんと5ドル!)、なんとも幸運なことに、初回発売だけにつく特典CDも入っていた。特典CDには、熱情のライブ演奏が収録されていたのだが、こちらの演奏のほうが気合がさらに入っていて、ライブ録音のせいか音が幾らかマイルドでよかった。

ちなみに私が一番好きな熱情は、ギレリスのもの、とそして、バレンボイムのビデオ収録されたものの演奏です。

アルゲリッチ

2004-11-06 | クラシック音楽
この人ほど「塩っぱい」演奏からかけ離れている人はいないでしょう。その演奏が作曲家の意図に沿ってるのかという学究的な意見は抜きにして、これほど音楽をvividに表現し続ける演奏家は今いないでしょう。音楽というのものは結局は「聴衆」がその是非を決めるものであって、演奏会や録音は一つの「興行」であって、そこにいる人、聴く人の心を掴まなければ、どのような理屈を付随させても価値がない。そして聴く人の心を掴んだ演奏だけが作曲家の意図ということを語る資格があるのだと思います。要は「塩っぱい」演奏は駄目だってことです。
アルゲリッチは古典から現代まで幅広くレパートリーで沢山の録音が聴けますが、私の一押しのレコードはこのハイドンの協奏曲です。勿論アルゲリッチのショパンやプロコや最近のベートーヴェンも素晴らしいのですが、このレコードだけは特別なのです。ハイドンのピアノ協奏曲は古典とは思えないロマンさが漂う名曲ですが、アルゲリッチの紡ぎだす熟れた果実のような瑞々しい音色と跳ね回る音符の躍動感が、この曲のロマンチックさをいかん無く表現してます。そしてやはり特筆すべきは2楽章ですね。神々しいまでに透き通った、その上厚みがある音色と、絶妙のルバートがこの世のものと思えない美しさを魅せてくれます。そして一転して再び快活な3楽章でアルゲリッチ節炸裂ですよ!ほんと、何回連続で聴いても溜息つかされますね。(今日もすでに4回目)伴奏のオケもアルゲリッチの音質にマッチしていて秀逸です。
アルゲリッチは最近は室内楽か協奏曲しかやらず、独奏演奏会を開かないのですが、一人で弾くのがつまらなくなったのではないでしょうか。他人との掛け合いとか、その中で自分を主張していくことに楽しみを見いだしているのだと思います(女王様ですからね)。下のシューマンのCDの感想でも書きましたが、他の室内楽の演奏でも、共演者の演奏が弛緩してくると、すかさず合の手でテンポを引っ張り上げて前へ前へと音楽と進めてくれます。ですからアルゲリッチが加わる室内楽というのは演奏者を選ばずにどれも刺激的なのです。

彼女のようなピアニストってもう現れないのではないでしょうか。私はヴァイオリニストではヒラリーハーンという若い演奏家に似たものを感じているのですが、どうでしょう。近いうちにハーンについても書きたいと思います。

ソロモンというピアニスト

2004-11-05 | クラシック音楽
ソロモン(solomon cutner)というピアニストをご存知でしょうか?時代的にはバックハウスよりちょっと後の世代(1902-1988)で20世紀の中頃に活躍したピアニストです。残念ながら、早くに病気の為に引退したため、残された録音はモノラルのものが多いのですが、私の感想ではバックハウスとケンプの中間に位置するようなピアニストです。今、彼の弾くベートーヴェンの4番協奏曲を聴いているのですが(私は4番が一番お気に入り)、ソロモンの弾く演奏は、非常に明確でストレートでそれでいて冷淡でもなく、なんというか良い意味で「中道」なんですよね。極端なルバードをかけたりでもなく、技巧を見せつけるのでもなく、嫌みというものを感じさせない。かといって決して没個性ではなく、聴いていて安心できる演奏です。全曲ではないですが、ベートーヴェンのソナタの録音はEMIに結構残してくれいるので、是非聴いてみてください。
私の思い出としては、高校生の頃に吉田秀和氏のラジオ放送「ベートーヴェンを聴く」(毎週日曜の朝にFMで放送。ベートーヴェンの全ての曲を解説付きで流してくれてた。私はこれを欠かさず聴いて録音してました)でソロモンの存在をしりまして、もっと聴いてみたいと思っていた時に、学校帰りのレコード屋で輸入の協奏曲全集を偶然見つけまして、友人に借金して買いました。それが今聴いているものです。悲愴ソナタも収録されてまして、最も大事なCDの一つです(古いHMVのマークがついている)。素描のソロモンの横顔を載せたジャケットも結構かっこいいのです。(残念ながらアップした写真は最近の市販のものです)