Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

モンティ

2012-01-21 | Weblog
あっというまに更新が止まりました。

適当につれづれ
・ワイセンベルク逝去:パーキンソン病だったのか・・・全盛期の技巧があまりにも完璧だったので運命の非情さに嘆息。
・神セブン:自分にとってのピアニスト・ベスト7を選んでみた。バックハウス、アラウ、ギレリス、リヒテル、グールド、ワイセンベルク、アルゲリッチ・・・かな。大手レーベルに毒されすぎか?
・冬のライオン:レンタルで視聴。ピーター・オトゥールとキャサリン・ヘップバーンの超絶演技に圧倒されます。真の俳優、真の演技をぞんぶんに堪能。脇役陣にアンソニー・ホプキンスやティモシー・ダルトンがいたりして豪華です。まだ駆け出しではありませんが、やはり光るものがあります。ヘップバーンはこの映画で3度目のオスカー獲得。
・博士の異常な愛情:キューブリックが若いころに監督した、米ソ冷戦を題材にしたブラックコメディ。演技しているのは3名(主役は1人3役)だけなのだが、これまた素晴らしい演技力で引き込まれます。なかでも好戦的な米軍の将軍を豪快にそしてコミカルに演じたジョージ・スコットが素晴らしかった。ジョージ・スコットはパットン将軍でオスカーに選出されるものの受賞を拒否。その後もすべてのアカデミー賞を拒否したという漢なのです。
・橋下vs大学教授:ヒトラーだとのファシズムだの、なんで比喩を使ってしか反論できないんだろうか?「橋下のやってることはマッカーシズムでしかない」なんていっても、庶民は何のことかわからないっての。矮小化やレッテル貼りはいい加減やめて、現実的な対応や対策を語ってほしいものだ。橋下氏のすごいところは、問題点と対策を誰でもわかる言葉にして目の前につきつけるところ。
・田中防衛大臣:真紀子の旦那程度しか認識ないけど、実父は県知事にして衆議院議員という立派な世襲政治家です。慶応卒業後、一般企業に就職。真紀子の旦那になって他人の地盤をうけついで政界に登場。自民から抜けて夫婦で民主に合流と・・・。これまでに大臣経験もなく政策分野での専門的な活動はこれといって見当たらない。それがいきなり防衛大臣なんてね。左翼あがりの多い民主党としては自衛隊には私怨があるのだろうけど、それで支持率を落としていることに気づけといいたい。与党になったのだから現実を見て、ましな人選をしてもらいたいものです。なにが問題って、有事の際には、彼の命令で戦わなくはいけないわけですよ・・・。命かける方はたまったものではない。
・イタリアの新首相:ベルルスコーニの後釜は経済学者。マリオ・モンティ氏は経済学を修め大学の総長を務めたのち、欧州委員会の委員を2期務めたという知的実務派。スタンドプレーが得意だった前任者から180度方向転換というわけです。小粒の政治家のたらいまわししかできない日本からすれば、羨ましすぎるドラスティックな人材適用です。これが吉とでるか凶とでるかはまだわかりませんが、こういった変化を生み出せるところに、BCから続く古い国の底力を感じさせます。さすが、カエサルとローマ帝国、そしてムッソリーニを生んだ国だけあります。

新年の音楽鑑賞

2012-01-03 | Weblog
あけましておめでとうございます。
今年も暇をみて書いていければと思います。

年末年始の徒然
・紅白:見る気はなかったのだが、実家では恒例行事なので、なんだかんだほとんどみました。口パクがなんと多いことか。口パクがどうかを見極める簡単な手段はバックに生演奏がいるかどうかです。まあ韓国歌手はもともと口パクを公言しているし、AKBも当然。そもそも踊りながら歌うなんてのは不可能なわけで、踊る段階で歌えないやつらということです。エグザイルなんかは歌と踊りをわけてますね、恐らく彼らはきちんと歌ってます。人前で歌えない歌手って歌手といえるのだろうか?生で歌う歌手を目の当たりにして、口パク歌手はアイデンティティに疑問を感じたりしないのだろうか?そのほか、松任谷由美がびっくりするくらい老けており、声量も音程もメタメタで、似合ってない和装も加え衰えというものにびっくりした。絶頂期には出演を断って、ボロになってから出場ってどうなのか。なんか悲しいですね。和田アキ子はそろそろ切られる危機感もあってかずいぶんと熱唱していたが、その必死さが伝わって逆にドン引き。露出も少なくなっていたので今年が最後かも。そして、歌が下手で売っている人がリーダーの団体が大トリというのもなあ。
・N響第9:指揮者はスクロヴァチェフスキ。読響の監督の意識が強かったがN響とも前から共演しているとのこと。ポーランド出身の指揮者兼作曲家。もとはピアニストだったらしい。演奏はすっきりした、いわゆる楽譜がよくみえる演奏だったが、ベートーヴェンらしい昂奮はいまいち。感動は薄し。退団したI氏が例年どおりトラで参戦。相変わらず流麗な弓捌きでした。月末のリサイタル楽しみです。
・ウィーンフィルニューイヤー:ヤンソンス老けたなあ。実は縁あってか(?)生で3度聞いてます。最初はピッツバーグ響、残りはコンセルトヘボウ。さらにレニングラードフィルとの来日公演の映像ももっています。オーチャード公演で曲は幻想。熱い演奏が得意ですね。ニューイヤーの演奏は予想通り四角四面・・決してつまらなくはないが、エンターテイメント的な熱狂感に欠けました。まじめさが滲みでてました。まあ昨年のメストよりはよっぽど人間的で楽しめましたが。「雷鳴と電光」はクライバーを意識した?コンマスはホーネックで隣はシュトイデという若いほうの2人。ホーネックは白髪化が進み風格が出てきました。他のパートも若返っているように見えます。いいことです。ベースにはサンタさんがまだ健在でした。腹のせいか構えのせいか、弓の軌道が凄いことに。あれでも凄いいい音してるんだろうな。隣の新首席も負けじと肥えていて、すでに巨漢クラス。まだ若いのに大丈夫か?演奏はさすがにウィーンフィルです。他のオケにはない音楽の何かがあります。オーケストラとはウィーンフィルだけを指してもいいのかも。チャイコフスキーのワルツは曲の格を感じさせました。
・NHKニューイヤーオペラ:なんとなく流し見しましたが、これが結構よかった。ただのガラではなく、セットや脇役にも凝っていて楽しめました。沢山の、おそらく日本人ではトップクラスの歌手が出ていたのでしょうが、圧倒的だったのは最後を歌った藤村実穂子さんというメゾソプラノ歌手。現在でもバイロイトやウィーン、ドレスデンなどの大手オペラハウスやコンサートで引っ張りだことのこと。風格、声量たしかに別ランクでした。公式サイトで見られる録音も本当に世界の一線ばかりです。真の意味で世界に通用する日本人歌手ということらしいです(たいていの場合、1,2度の成功を肩書きにして国内での活動に終始するため)。私が知らないだけだと思いますが、メディアに派手に露出したり宣伝されなくとも、きちんと世界レベルで活動している日本人はいるのですね。安心しました。