Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

NHKスペシャルに騙されました。アルペンも酷かった。

2009-07-28 | Weblog
民主党の「ぶれまくり」をマスコミは殆ど糾弾しませんね。はいはい衆愚政治。

 昨日書いたNHKスペシャルの「王家の谷の新しい墓」についてですが、番組構成に感じた不満はあちこちのサイトでも同様に論じられてます。皆さんやはり感じるところは一緒ですね。あの構成は川口宏探検隊と同レベルです。さらに検索していくと驚くべき事実に遭遇しました。どうやら見つかった墓らしきものは、ただの「物置」であるというのが現在の有力な説であるとのこと。ミイラを作成するための台や、ミイラを作るための材料が部屋の中から多数発掘されているというのだ。たしかにそう考えると、あの無造作に並べられた複数の棺や、開封されていない無数の壺の存在に納得がいく。ここに詳しく書いてあるけど、結末を知っている人からすると、あの放送はあまりにも杜撰でいい加減な内容だったらしい。・・・騙されましたよ・・・天下の「NHKスペシャル」ならそれなりに真摯な内容だろうと思っていたのに正直ショックですね。製作サイドの調査不足の可能性もあるけども(それも大問題だが)、恐らく視聴率を稼ぐために嘘をついていないギリギリのラインで押し通したのでしょう。発掘の映像そのものはちょっと時間差があるとして、番組は司会を立てて進行しているのだから、少なくとも最後に司会の口から「最新の見解としては・・・」と付け加えるのが放送サイドの良心ってものではないでしょうかねえ。何も知らないエジプト好きの無垢の子供たちは、あれが王妃の墓だと100%信じ続けるとと思うぞ。

N響のアルペン:録画してあったものを見直したのだけど、ラッパの悲惨さに驚いた。誰が聴いてもわかるようなミスを連発して萎えるなんてもんじゃありませんよ。あんなのよく放送できたものだなあ。難しいのはわかるけど、一応プロ奏者なわけですよ。日本人ではあの程度が限界なんですかね?最近聞き比べてないけど、都内プロオケの中でも、N響のラッパは一番酷いように思うぞ。まあソロVnやObも酷いが。VnのTuttiも死んだ魚みたいな顔して無感動に弾いてるし。下手だから無感動なのか、無感動だから下手なのか。世界トップクラスのオケは音だけでなく見栄えも素晴らしいのだが、決してそれはただのアクションではないと思うぞ。

徒然

2009-07-27 | Weblog
なかなか更新できません。核家族で1人でも病気になると大変だということが身にしみてわかりました。おかげで子守りのスキルが大幅にアップというか・・・子供もそろそろ離乳食メインになってきたので、男親でも要求に応えられるようになってきました。それにしても、あの甘えの仕草は・・・。幼児は可愛い、自分の子供は可愛いという常識を超えて何か特別なものを感じますって・・ただの親バカですか。

日食:見ませんでした。というか、それどころじゃなかったというか・・。皆既日食の「皆既」ってどういう意味なんだろうと調べてみたら、「全部(皆)食べ尽くす(既)」ということらしいですね。日食月食のときだけに用いる用語らしいけど、大半の人はよくわからず「カイキ」とか言ってるのではないかな?

王家の谷:NHKで、数年前に発見されたツタンカーメンの妻のものと思われる墓の特集をやっていた。古代エジプトの遺跡発掘話は子供のころから好きです。新しい墓の発見はツタンカーメンの墓の発見から実に80年ぶりだったとか。王家の谷は観光地化もされてるし、もういい加減掘り尽くされたかと思っていたけど、まだまだあるんだろうな。それにしても今から3000年前か・・・日本の歴史なんて1500年前ぐらいまでしかわかってないというのに(それもかなりいい加減に)。エジプト文明恐るべし。結局、今回見つかった墓はすでに墓荒しにあっており、期待したミイラはみつからなかったのだけど、番組の冒頭では、さもミイラがみつかったような煽りを連発していたので(棺の中にファイバースコープをいれて、「これはミイラの鼻よ!」とか叫んでる学者を撮したり・・。結局ただの見間違えでした)、結末を知ったときはかなりがっかりした。これではまるで川口宏探検隊と変わらないではないか。NHKならもう少し真摯な構成で放送してほしいものだ。ちょっと面白かったのは、見つかった棺がすべて黒い樹脂で塗り固められていたということ。ミイラの復活のためには棺の表面に刻印された文字が重要であり、それが完全に塗りつぶされていたということは、埋葬者は相当の恨みを買っていたということらしい。

モーニングの漫画

2009-07-17 | Weblog
隔週連載などが多いのですが、今週号は良作が目白押しでした。モーニングはグラビアなどを一切使わず、漫画のみで勝負する大人向けの漫画雑誌です。私の好きな作品の簡単な紹介。

エンゼルバンク:ドラゴン桜の続編というか外伝。ベンチャーや転職の成功がネタ。相変わらず絵は「非常」に下手。内容は全く現実的ではないけど(笑)読ませる・・時もある。

バガボンド:武蔵の漫画。劇画タッチに漫画も混ざるスタイルはスラムダンクから続いている。作者(井上雄彦)は筋肉の動きを精密に書くために、裸の人物をかいてからそれに服を着せるという。それもペンではなく筆で書くそうだ・・・その画力は圧倒的。先週から一刀斎が出てきているが、武蔵と勝負するのだろうか?

OL進化論:4コマ漫画。よくここまでネタが続く・・・。でもどれも面白い。

島耕作:現在社長です。還暦なのにまだまだ現役。「いつになく激しいわ、島さん」「今、心身ともに燃えてるんだ」

ビリーバット:浦沢直樹の新作。アメコミのキャラと戦後日本の闇と・・キリスト「神」を結びつける・・。どういう展開なるのか心配(休載にならないように)

ジパング:かわぐちかいじ。ついに大和沈没。草加の残した策とは!?主人公達は平行世界の戦後を生き続けるようだ。

Giant Killing:サッカー漫画。モーニング中でこの作品が一番勢いがある(と思う)。画の自在さや時折みせるギャグ的カットは「スラムダンク」を彷彿とさせる。サッカー監督が主人公というのも斬新的。超名作の予感!

かぶく者:現在私の一押しの漫画。歌舞伎の漫画。歌舞伎俳優の肉体の「極め」を漫画でここまで表現できるとは!とにかく絵が上手い!現在主人公(名門出ではないが天才)は超スランプ中。今週、三宅島に眠る先祖に首を切り落とされました。

ひまわり:宮崎を舞台にした漫画家を目指す主人公とその周囲の奇人たちの話。脇役達による寸劇ギャグが大半を占める(主人公はただの語り部なのか?)。つまらないときはどうでもいい作品なのだが、はまったときは恐ろしく面白い。

カバチタレ:読むのに決心がいるが(いつも重たい内容なので)、色々と勉強にもなるし、作者の暖かい人間性にひっそり感動できる。代替がハッピーエンド。

シマシマ:山崎紗也夏作。かなりお気に入りの作品。大人の恋愛漫画の新しいバイブルになるか・・まあ設定があまりに「特別」なのでそれはないけど、絵のうまさはさすが。女性の綺麗さを書かせたらこの人にかなう人はいない?(あまり知らないけど)

神の雫:出ました最強ワイン漫画。現在アメリカ編。よくここまで続いたものだ・・現在第7使徒。折り返しか・・・作者のアイデアには脱帽。なにげに全巻揃えていたりする。

天才柳沢教授の生活:たまに出てくる。最近孫のネタが増えてきた。子供は可愛いよね。いつの日か全巻集めたい。

とりぱん:とりネタで毎週連載してくれるので、鳥の知識が増えます。季節性に加え作者の好みもあるようで、最近はコムクドリがよく扱われてる。家中に大繁殖した毛虫ネタはまだ進行中。

・・・・・疲れた。続きはまた







幕末残酷物語

2009-07-17 | Weblog
 題名が強烈ですが、新選組の映画で、今から約50年くらい前の作品です。これまで多くの新選組に関する映画やテレビ作品を観ましたが、本作品はこれまでのものとは比べものにならない圧倒的な力作です。簡単にストーリーを話すと、「新選組に憧れて入隊した田舎侍の主人公は、新選組の理不尽な隊規則や近藤土方の恐怖政治に疑問をもちならがも、裏切り者の介錯などを通して新選組に順応していく。近藤を賛美する先鋭的な新選組隊員となったようにみえる主人公だが、その正体は・・・・!」キャストをみても知らない俳優ばかりなのですが(すいません。私が無知なだけです)、いい演技をみせてくれます。昔の俳優は違いますね。ジャニーズ上がりとは天地の差です(そういや先日、番宣でキムタクの演技をみましたが、恥ずかしくなるくらい痛かった・・・。突然大声出したりするのが演技だと思ってるのですかね。)チャンバラのシーンも様式的な殺陣(例:暴れん坊将軍)ではなく、本当に刃物を振り回している危うさを感じさせるリアルなものでした(血も沢山吹き出します。白黒なので大丈夫。)
 これから積極的に昔の日本映画を観ていこうと思います。先日借りてみた「鍵」(市川崑)なんかは本当に素晴らしかった!ああいった文芸調の作品はもう出てこないんだろうな。それにしても最近の映画の宣伝って、なんで「感動した!」とかいう客のインタビューをわざわざ流すのですかね?よっぽど作品に自信がないのでうかね・・。公開前が一番盛り上がって後は尻すぼみになるだけ・・・。それとなんで題名をわざわざ横文字にするんですかね。まあ歌手なんかもそうですが、横文字題名=クールという考え方はもう辞めた方が・・・。映画業界はビデオレンタルのお陰で斜陽とかいってるけど、ただ単に面白い作品もしくは優れた作品がないだけだと思いますよ。俳優も監督ももう絶滅してしまったんですかね。まあ、つまらないものをきちんと「つまらん!」と叩く批評家がいなくなっているのじゃないかとも思いますね。

ついに

2009-07-13 | Weblog
ついに・・・巨大な借金を背負うことになりました。まあこれでいいのだろう・・。定年超えてまでのローンとかって一体どうなるのか・・。調査とシミュレーションは、これでもかというほど繰り返したので、もう自分たちの選択を信じるしかありません。これでやっとスタートラインに立ったわけで、ゴールはまだ先です。実際、これからが本番なわけで、これから数ヶ月が勝負です。審美感を研ぎ澄ますのは勿論だけど、固定観念をかなぐり捨てて柔軟な思考(嗜好?)を持たなければ。
と、大人が悶々としている脇で、子供は破壊力満点の可愛さを放出しています。最近パチパチ(拍手)、モシモシ(リモコンを耳にあてる)、バイバイ(まだちょっと不完全)ができるようになり、乳児から幼児へと一気に変貌しつつあります。意志疎通も大分とできるようになってきました。要求があるときはかなり激しくアタックしてきます・・・ほとんど「ごね得」です。大きくなる前に一度全身タイツのコスプレ(チェブラーシカみたいな)をさせてみたいと思っています。

トム

2009-07-08 | Weblog
更新できませんでした。先週末も山場でしたが、今週もまだまだ山場です。

色々書きたいことがあったのだけど、とっさには思い出せないので適当につれづれ。

あのブログが再開されました。衝撃的な展開になっていますが・・・実はそうなのではないかなと以前の投稿をみて思ったことがありました。
精神の科学・・これから人類がもっとも力をいれないといけない研究分野だと思っています。

宮本武蔵:内田吐夢監督、ヨロキン主演の超名作(全5部作)。前から一度見たかったのだけど、ついにレンタル屋で発見しました。吉川英治の「宮本武蔵」を原作にしているので、「バガボンド」と被るのだけど、バガボンド同様、武蔵を無駄に英雄視せず、悩み多き人物として描いています。今回レンタルしたのは4作目の「一乗寺の決斗」。武蔵と吉岡一門との争いを描いた巻なのだが、クライマックスの下がり松での決戦において、田んぼの畦道をどたどた走り周り、水田で転び泥だらけになりながら相手を切り伏せ、そして「来るなー!」叫びながら逃走する武蔵の描写のリアリティーさに震えました。発狂スレスレのギリギリ感の演技はヨロキンの真骨頂ですね。あ、ヨロキンというのは萬屋錦之介のことです。

三沢光晴:全日時代の映像を沢山撮りためてあるのですが、まだそれらを見直す気にはなれません。頭ではわかっていたことですが、「レスラーは死につながるような大技を応酬している」という事実を改めて突きつけられ、以前のような軽い気分で試合を見ることができなくなりました。・・うまくまとめられないので、また後日詳しく書きたいと思います。・・・今後もう日本のプロレスをみることはないかもしれません。

ブーニン

2009-07-03 | Weblog
ショスタコービチって何がいいのか未だにわからない作曲家である。

ラヴァルスを聴く度にラヴェルの才能に驚嘆させられる。実はフランスの作曲家は好みである。ドビュッシーや、最近ならフランセはかなりお気に入り。

過去に録画したVHSの映像をDVDに焼き付ける作業をゆっくりやっている。気に入ったものは繰り返し見続ける癖があるせいか、20年前の映像をみてもあまり懐かしく感じたりしない・・。つまり、この20年間進歩してないということだな。昨日は若き頃のブーニンの映像を引っ張り出して焼いた。曲目はN響との共演でラフマニノフの2番である。(1990年)。若き日のブーニン、少女漫画から出てきたような貴公子っぷりである。演奏はデフォルメのきいた彫りの深いもので、かなりロマン的である。感情の載せ具合が半端ではないので、好き嫌いが別れるとは思うが、スタイルとしては戦前のいわゆる「伝統的ロマン主義演奏」に近いように思う。ブーニンはもう50年早く生まれていたら、もっと受けたかもしれない。ポリーニやツィメルマンがお好きな最近の客には、こういう大きな音楽は理解しがたいだろう。哀しいことだ。
N響アワーを録画したものなのだが、オープニングで流れる当時の常任指揮者群のラインナップの豪華さに驚かされた。サヴァリッシュ、ノイマン、ホルストシュタイン、ベルティーニ、デュトワ・・・。いい時代だったな。

つれづ

2009-07-02 | Weblog
ずっと雨ですね。梅雨だから仕方がない。この週末が山場なんだけど雨やまないかな。

最近読んだ本
利休にたずねよ:昨年の直木賞。かなり温い。利休の切腹の場面から始まり、時間を逆行しながら利休に関わった人々のことを順々に書いているのだけど、利休も含めて人物の掘り下げ方が浅すぎる。利休や秀吉の凄みや深淵さは一切伝わらず。まあ直木賞だからこの程度か。

太宰「晩年」:「晩年」という作品はなく、作品集の題名である。晩年といっても、最も初期の作品集であり、「遺書」を意識して太宰自身が編纂したらしく、太宰の厭世感+虚栄心が満載されている。登場人物に自分自身を重ねて、これでもかというぐらいに自分の抱える問題点を語らせるわけだが、それが高度な文学として成り立っているところが太宰の魅力である。それぞれの作品の構成は実験的手法も盛り込んで驚異的に練り込まれており、とにかく読ませる。恐るべき作家である。この作品集を太宰の最高傑作という人もいるらしいが、わかる気がする。

音楽のほうは激しく感動に飢えてます。未聴の曲で心にドカーンとくるような曲はないかしら。