Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

色々徒然 オケからハッスルまで

2005-09-29 | Weblog
 オーケストラ演奏の醍醐味は「大編成」にあると思う。最近の古楽器小編成のブームにはやはり乗れません、というわけで、最近一番やってみたい曲はラヴェルの「ラ・ヴァルス」です。ドッカンドッカンやりたいね。

 日本人は「賞味期限切れ」のものを愛でるのが好きだと最近思う。まだまだ権威には勝てないって感じかな。「元何とか」とか「最期の後継者」とか。こういうのは老害の助長につながる。
 
 「モーニング」は好い漫画を提供してくれる素晴らしいクオリティーの雑誌だと思う。蒼天航路、カバチ、バガボンドに加えて、今の一押しは古田織部を主人公にした「へうげもの」。そういえば蒼天航路はどうやって終わるかな、史実ではそろそろ関羽が死んで、そして曹操も病死のはず。画中の曹操ももう何だか人間を超えた存在になってきているし、関羽と曹操のリンクが結構深く描かれだしてるから、そこを煎じ詰めて今年一杯くらいで幕引きなんだろうか?

 MP3プレーヤーとして「RIO UNITE 130」を買った(写真)。RIOは今月でこの業界から撤退してしまうのだが、FMが聴けて、タイマー録音(FMでもマイクでも9時間)ができて、WInにもMacにも対応できるなんて商品はこれしかなかった。小さいしモニタも綺麗だし、何よりもUSBに接続するのにUSB端子がスライド式で展開というのがいい。転送も充電もこれでできるので煩わしいコードの必要が全くない。ここまで色々なものを凝縮してしてしまうと逆に価格競争に対応できなかったんだろな。素晴らしいマシーンです。噂のiPod nanoもいいかと思ったけど触ってみると意外にでかいし重いし機能的には貧弱。ソニーは論外。

 ヒッチコックの「裏窓」DVDを手に入れた。グレース・ケリーの美しさに呆然。ネットで彼女の経歴を調べたのだけど、早くに女優業を引退してモナコ王妃になったのは知っていたが(でもオスカー取ってます)、実は出自も大富豪の娘ということで、あの貴族的に洗練されたオーラは生まれ持ったものなんだなと納得。美しい女性はそれだけで尊敬に値します。

 小泉首相の次のターゲットは「道路」ですか。いいね。どんどん日本は変わるね。民主党ももう少し自分の党内の改革に力をいれたらいいのにね。管・鳩山そして小沢なんてのを排除しない限り自民には当分勝てないよ。あれこそ「旧体制」の遺物ですから。そして、まず右?左?ってのをはっきりと。
 
 巨人は清原軍団排除ですか。いいですねえ。集団で動く時に一番厄介なのが清原みたいな存在。日本的村社会・焼き肉社会の廃絶への第一歩。

 東大工学部での捏造疑惑事件。徹底的な調査と処罰を望みます。再現性がなくてデータもないなんて。もし黒なら関わった人間は永久追放にしてください。あとその捏造論文で得た研究資金は自腹で返還してください。

 そして相も変わらず文科省の阿呆は「ノーベル賞」計画ですか。小泉さん、こいつらも改革で排除してください。

 インリン様のブログは結構面白い。ただのアホなグラビアアイドルでないところがいいです。そして今度はレーザーラモンHGと抗争ですか。てかみんな知ってるのかしらないけどレーザーラモンってのは一昔前アメリカで有名だったプロレスラーの名前なんだけどね。来月のハッスル楽しみだ。


アシュケナージ指揮のN響を聴く。

2005-09-24 | Weblog
NHKホールでの公演。演目は

ラウタヴァーラ:Book of Visions (2004)日本初演
R.シュトラウス:4つの最後の歌
ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」
ラヴェル;ダフクロ第2組曲

 実は実物のアシュケナージは初めて見ました。なかなか元気で、体全体から「いい人」オーラが溢れている感じですね。1曲目はフィンランドの作曲家の最新作。シベリウスとメシアンとショスタコをごちゃまぜにしたような、何ともいえないダラダラした曲。美しい所も沢山あったのですが、これといった印象もないので私にはつまらない曲だったのでしょう。リヒャルトの4つの最後の歌は私のお気に入りの曲なので、随分と聞き入ってしまいました。ソプラノは浜田理恵さん。NHKホールの3階の安席で聴いたので何ともいえませんが音量がいまいち足りないか?でも美しい声だったと思います。2曲目「9月」の最後のホルンソロ、今日の首席は松崎さんで良かったという感じ。にもかかわらずコンマスはソロの音をはずしすぎですよ。わかり易いメロディーだけにああいった大外しはかなり興醒めになります。「ソロコンマス」の肩書きなんだからもう少し何とかして欲しいです。後半のドビュッシーはマイナーな曲だけにやはりマイナーな盛り上がり。印象薄し。で、メインのダフクロですが、ようやくオケの機能に火がついて演奏会が盛り上がりました。ラヴェルだけあってよく出来ています。もっと派手に鳴ればいいのになと思いましたが、ホールもホールですし、アシュケナージが何一つ特別なことせずに真面目に振っていたのでまあそれはそれでいいとしましょう。全体としていい演奏だったと思います。
 さてアシュケナージの指揮ですが、全てのフレーズに対して随分と細かい表情付けをしようと、腕をくねくねさせたり体を動かしたりしていましたが、音楽が動いてないときも盛り上がっている時も同じ幅で振り続けるので、出てくる音楽は逆に平淡になっているような気がしてなりません。ここで一発みたいな格好のよい棒はなかったですねえ。これらはアシュケナージの「真面目」さの表れだと思いますが、この人には劇的なカタルシスを感じるような演奏は期待できないだろうと思いました。「イマイチ」という世評をちょっと納得。今後アシュケナージだからN響を聴きにいこうと思う事ができるのだろうか?まあ、まだ一回目なので演目を変えてまた聴きに行こうと思います。

ジョシュア・ベルって巧い

2005-09-19 | Weblog
 そういえば、昨日007が結構つまらなかったので、チャンネルを変えていたらオルフェウスの演奏を芸術劇場で放送していたのでちょっと観てしまいました。ちょうど後半のベトコンから始まったのですが、結構ソリストが巧いので「こいつ誰?」と思ってみていたら「ジョシュア・ベル!」。すんごい若い頃の写真しか見たことがなかったから、ちょっと吃驚したけど、年齢(38歳)を考えたらかなり若作りでいい感じです(というか演奏家として考えたら、まだまだ若手でも通用する)。まあ外見のことは置いておいて、実際の音楽は「巧い!」。音程もばっちりだし歌回しもいいし熱量もある、聞いていて引き込まれる素晴らしい演奏でしたよ。アメリカの人なので、私が留学中に漁っていたレコード屋では、過度に宣伝されていたように思うのですが、彼が弾いているところを観たのは初めてでした(れ(録音を聞いたことは何度か)。今度ソロの演奏会があったら聴きににいってもいいなと思ってしまいました。
 それにしてもオルフェウス。昔聞きにいったときより、なんかメンバーにアジア系が多いような。もっと金髪軍団のイメージがあったのだけど。気のせいかな。

ヒッチコック「北北西」

2005-09-19 | Weblog
ヒッチコックの最高傑作をDVDで見る。ある意味では、ハリウッド映画的すぎて、ヒッチコックぽくないアクションサスペンスではあるが、小道具の使い方や独特のシニカルなユーモア調はヒッチの独断場。ヒッチコックの最高傑作の最右翼であることは間違いない。有名な作品なので細かいストーリは書かないとして、私が一番気に入ってるのは寝台特急内のシーン。ここで警察に追われている主人公(ケイリー・グラント)は謎めいた美女にかくまわれて寝室で一晩を過ごすわけだが、車内のビュッフェの粋な感じ(お薦めのメニューが「カワマス」ってのはちょっと引きますが)や、個室の様ざまな収納機能に妙に萌えます。実は私は寝台特急というものがお気に入りなのです(乗ったことないのだけど)。車室の狭い空間に色々と工夫をこらして何とか一流ホテル並みにしようとしているところは、ある種、究極の「機能美」の追求であって非常にむらむら来るのですよ。こういった映画をみると絶対に将来は寝台列車の最高峰である「オリエント急行」でヨーロッパ大陸横断の豪遊旅行してやろうと思ってしまうのです。(ちなみに映画の中の列車はアメリカ大陸のもの)。そういえば、007(ショーン・コネリー)の初期の映画、「ロシアより愛を込めて」だったかな?でも、寝台列車を舞台にしたサスペンスがあったなあ。あの映画もスパイ道具とか出まくりで古きよき映画だったのでDVDを手に入れなければ。(昨晩やっていた新しい007は鉄砲撃ちすぎで萎えました。ランボーじゃないんだから。007はスパイなんだってのに)

N響公演を聴く。シベリウスプロ

2005-09-18 | Weblog
NHKホールにて。指揮はスタインバーグ。演目は
シベリウス;ヴァイオリン協奏曲
シベリウス;交響曲第2番

 開演前のトロンボーン四重奏で既に来た甲斐があったと感動する。座ったのは1500円の最安席だが、オケ全体が見渡せるし音響的にもそれほど悪くない。NHKホールの3階席は貧乏学生時代からよく通ったので最も慣れ親しんだ場所である。前半のヴァイオリン協奏曲だが、当初弾く予定だった奏者が体調不良で出演不可となったため、中国系カナダ人のスザンヌ・ホウさんが替わりに奏した。彼女は1999年のロン・ティボーコンクールの覇者ということ。最初はなかなか聴かせてくれていたが、じわじわと音の荒さが気になり始める。高い音の大事な所で結構外すことが多く、3楽章ではオケとも結構ずれたり音量が下がったりで興醒めになるが、まあ代打だしよく頑張ったと思う。しかし、絶対に音を外さすに伴奏ともぶれないで引き続けるヒラリー・ハーンの凄さを改めて思い出した。
 後半の2番交響曲。1楽章冒頭の牧歌的な響きに聴衆が一気に引き込まれてホールの雰囲気が変わる。2楽章のチェロバスのピッチカートが非常に綺麗に響いていた。3楽章のvivacissimoではバスの早回しが凄まじい迫力で疾走感を演出。木越さんのチェロソロも素晴らしかった。4楽章へのアタッカのつなぎはちょっと淡白ではあったが曲の最後は十分に盛り上がりました。それにしてもN響のコントラバス陣は本当に素晴らしい。なんといっても音量がある。またパート員全てが男性で奏法も統一されており見た目にも一体感がある。そして率いるトップの池松さんが圧倒的に上手い。右手の弓さばきだけでも全然違うのだが、淡々と弾く所と燃える所の差の付け様が実に明快で音楽にメリハリを与えている。いつもハラハラさせてくれるホルンとペットだが今回は大外しがなく、茂木氏のオーボエもちょっと個人的にはアレだがよく響いていてよかったと思う。
 色々と文句を言いたくなる演奏も多いが、総合的にN響は上手い。定期会員になってもいいなと思う今日この頃。最後に文句だが、NHKホールのビュッフェの接客はもう少し人を増やすかして迅速にやったほうが好いと思う。栓抜き、注ぎ、会計を一人でやっていたら大行列になるのは明らかだと思う。

新日フィルを久しぶりに聴く。

2005-09-08 | Weblog
サントリーでの公演。指揮はアルミンク。曲目は
コルンゴルド;交響的序曲「スルスムコルダ」
リヒャルト;バレエ音楽「ヨゼフ伝説」
バルトーク;オケコン

 辛口批評だが、音色も音量もアンサンブルも迫力もイマイチ。残念ながらあまり感動せず。正直なところN響より2枚は落ちるという感じだった。前半の2曲はマイナー曲なので仕様がないとしても、オケコンのあの平べったさは何?どこがクライマックスなのか全然わからずに、いつのまにやら曲が終わったという感じだった。どこがブラボーなんだ?指揮者の問題か?うーん、オケの機能のほうに問題があるように思えてなりません。音も溶けないし、金管と弦のバランスも悪いし。後はオーボエが妙にしっくりこなかったな。なんか木管陣の中で一人だけ音色が薄暗いというか、音の通りが悪いと言うか。(しかし有名な名手らしいから、私の座った場所が悪かったのかもしれない)バスは首席奏者にブラボー!奏法が本当に基本に忠実というか、その的確なポジション移動や弓さばきに見とれてしまいました。来年のニューイヤーでグランデュオを弾くらしいのでそれは是非聴きに行こう。