Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

コーヒーを絶つ

2014-01-23 | Weblog
1年ほど前から、コーヒーを飲んだあと胃が重くなったり痛くなったりすることが続いていたので、思い切ってコーヒーを辞めてみた。とても快適だ。驚くべき効果だ。コーヒーによる胃痛はカフェインが原因だとよく言われるが、紅茶や緑茶は問題なく飲めるので、カフェインは原因物質ではない。焙煎や保存が適当な安いコーヒー(缶コーヒーや使い捨てドリップ)だと痛くなりやすいという意見もあるが、きちんとしたコーヒー専門店の一杯でも痛くなるので、これはコーヒー特有の成分が原因だと判断する。コーヒーを飲むと癌にならないだの、寿命が延びるだのとよく言われている。一方で最近は寿命が縮むという意見も出てきている。つまるところ、体に良いか悪いかはよくわからないというのが結論だ。植物の成分を無作為の抽出して飲むのだから、良いところも悪いところもあるだろう。結局は体質との相談となる。その体質も加齢によって変化していく。常日頃から体の反応を観察して、何が体に良いか悪いかを自分で判断すべきである。「これを食べてれば健康間違いなし」のような煽り宣伝を盲信して、体を壊す人がどれだけ多いことか。小学校の家庭科からきちんと食物栄養について指導すべきである。というわけで、当分(一生とはいわないが)コーヒーとは、おさらばである。

光クラブ事件

2014-01-22 | Weblog
・都知事選:これはもう唯一神・又吉イエスの降臨を願うしかない。本気です。
・原発問題:議論してもいい。ただこの件について東京都に何かしらの決定権があるのか?原発は国政で問題にすることであろうに。東京都民としては治安やら防災やら交通やらといった現実面を争点にしてほしい。オリンピックは、もう決定事項なのだから、選ばれたホストとして華やかに成功するよう努力すべきである。押し付けられたわけではなく、自分から立候補したのだし。今更後ろ向きなんてのは許されない。東北でのマラソンなんて誰が喜ぶのか?福島原発の収束レベルによっては、東北で開催などしたら選手のボイコットもありえるだろうに。日本橋の上の高速の撤去?撤去するのはいいとして、じゃあどこに再建するのか?その案を披露せずに、ただ撤去では市民レベルの発想と変わらない。それに今の日本橋は、観光地化するほどたいした橋でもない。
・現実:まあ現実的に舛添だろうなあ。
・天空の城:兵庫県の竹田城。ブームで観光客が殺到し立ち入り禁止となる。隣の岡山県高梁にある備中松山城も山城としてなかなか良いのだがな。
・アバド:逝去。80歳。生で聞くことはなかった。録音は意外に沢山もっている。でも「これぞアバド!」「アバドしかできない」みたいな録音は思い浮かばない。病み上がり時のマラ3や来日した時の「復活」は名演だったと思う(ともにベルリンフィル)。ベルリンよりもウィーン向けの指揮者だったように思うのだが、結局ウィーンフィルと関係を修復することはできなかったようだ。.ウィーンフィル公式サイトには追悼のメモリーが掲載されている。ひとつの時代の区切りですね。ご冥福をお祈りいたします。
・光クラブ事件:戦後まもないころに発生した、東大生による高利貸し詐欺事件。事件の首謀者である山崎晃嗣は、学徒動員による徴兵先で友人を体罰で失い、また本人も上官に裏切られ、性悪説にもとづく合理主義に生きることを決意する。復員後の東大法学部時代は、全ての科目で優をとることを目標に分刻みで学業を営みそれらを日記につけた。一方で女性関係も「合理主義的」に処理し、それらを全て日記につけている。結局、中野区で起こした高利貸し「光クラブ」は失敗に終わり、逮捕前に青酸カリで自殺する。遺書に青酸を飲み干した時間を書き込み、そのまま意識を失い絶筆となっている。このあたりの記録魔の性に惹かれる(わたしはまったく記録できない人だが)山崎氏は千葉県木更津出身。三島由紀夫がこの事件を題材にした「青の時代」を書いている。現在精読中。
三島由紀夫レター教室:ブックオフで購入(ちくま文庫)。たいして期待もせず購入したが(ちくまの本なのでクオリティは信頼していた)、読んでみると、これこそが三島由紀夫の最高傑作なのではなかろうか?と感じるほどに感銘を受けた。レター教室といいながら、手紙の書き方を指南する書ではなく、5人の男女の間の手紙通信だけで進行する話である。彼らの手紙の文面から、状況に応じた文例を学んでくれということ。最後には三島由紀夫から読者への手紙もつけられている。いつもはくどくて読んでいてたまらない三島由紀夫の文体に初めて「美しさ」を感じる。若いときの作品かと思ったら、結構晩年の作品であり、すでに右翼活動にのめりこみ始めていた時期に書かれたものである。三島由紀夫の引き出しの多さに驚かされる。「豊饒の海」のような、ややこしくメンドクサイ話ではなく、こういった都会的な洒落たエッセイにこそ、三島由紀夫の感性や文体は最高にマッチングをしたのではないかと思う。まあそれは本人のプライドは許さなかったのだろうが。

労組の恐怖

2014-01-20 | Weblog
数年前から伝えられるJR北海道の不祥事には、驚きを超えて恐怖すら感じる。どうやらJR北には旧国鉄の名残なのか複数の労組があり、その労組同士で骨肉の争いをしているようだ。違う組合の人間とは、日頃から口を利かず冠婚葬祭にも参加しない。それどころか、信号を隠したり、対向列車の場合はハイビームしたりと、客の安全を無視した挑発を繰り返しているらしい。先日自殺した会長さんの「利用者の安全を第一に考える社員になってください」という遺書の台詞は、お飾りではなく心からの叫びだったようだ。自分のミス隠しのために安全装置をハンマーで破壊した運転士は、なんと懲戒免職にならず、保守メンテ部門へ「異動」といった社内処分で済ますという甘々な対応。どれだけ組合に浸食されているのか?業を煮やした政府が被害届の提出による刑事事件化を促しているのに、それにも応えられないと徹底抗戦の構え。ついには国交省からは改善命令が出され、知事からも改善要望書が出ている。世間の批判も最高潮に達しており、このままでは社会的封殺のもと組合もろとも会社が解体されるであろう。そんなことはできるまいと思っているかもしれないが、JALという前例をよく思い出すがいい。JRに限らないことであるが、労働者の権利を守る団体として発祥した労組も、宗教団体と同様に人間のエゴをむき出しの醜悪な集団に成り下がってしまっているようだ。ちなみにJR各社の労組には勢力地図があるようで、会社によって最大派閥が違ったりするそうだ。このあたりがJR各社の連携の杜撰さの源なんだろう。左翼の系統は複雑すぎてよくわからんのだが、北海道の労組は革マル派だというのが公然の事実(国会の答弁で野田首相が認めている)。

以下引用
JR、乗客の安全脅かす危険な実態~運転士罵倒、会社は見ぬふり、社員の自殺者も続出
今年9月のレール異常による脱線事故に端を発した、JR北海道の連続不祥事。レール異常は250カ所以上、運転士覚醒剤使用、オーバーラン、ATS非常ブレーキ不作動、相次ぐ火災、発煙事故と、命を預かる公共交通機関とは思えない不祥事が相次ぎ発覚した。その原因として企業体質、人手不足、赤字経営、外部委託などが指摘されているが、しかし最大の理由を指摘するメディアは少ない。それが北鉄労(北海道旅客鉄道労働組合)の存在だ。組合資格者の84%が加入するJR北海道の最大労組だが、この北鉄労とその上部団体であるJR総連(全日本鉄道労働組合総連合会)を実質的に支配しているといわれるのが極左団体「革マル派」である。労使関係においても北鉄労革マルの威光は大きく、JR北海道が義務付けようとした乗務員のアルコール検査を拒否し、また他労組との対立などから、情報伝達などにも支障を来しているといわれる。

労組同士でも対立が先鋭化 JR北海道の底知れぬ病巣(ダイヤモンド on Line)
不祥事続きのJR北の病巣として指摘されているのが労働組合問題だ。ある鉄道関係者は、「組合のサボタージュの側面は否めないし、最大労組である道労組(総連系)の責任を排除することはできないだろう」と指摘する。JR北の幹部は、「彼らのやる気のなさはひどい。いかに働かないかということにばかり腐心している」と口をそろえる。JR北には四つの組合が存在する。組合員の8割強を占める第1組合のJR北海道労組(JR総連系)と、第2組合のJR北労組(JR連合系)、そして国労道本、建交労道本部だ。組合が違うと飲み会や結婚式にも呼ばないなど対立関係にあることが、日常業務のコミュニケーションにも支障を及ぼしていると指摘されている。10月初旬、北労組ら第2、第3組合の幹部が、第1組合の道労組に「安全確保のため」に4労組の共同行動を呼びかけたものの拒否された。

ミヤコタナゴ

2014-01-15 | Weblog
絶滅危惧種のミヤコタナゴを密かに養殖して逮捕される。
還暦近い愛好家3人が20匹のミヤコタナゴを1000匹にまで増やしてしまう。放流すればいいものを、自ら文化庁に「増えすぎて困る」と通報して発覚。どうやら違反の自覚はなかったようだ。3人は容疑を認め、会社役員の男は「貴重な魚なので愛着を感じ、繁殖に夢中になってしまった」と供述している。

繁殖できたら快挙ではないかと思うかもしれないが、ミヤコタナゴは公的機関ですでに養殖され放流も行われている(産卵貝も激減しているので自然への定着は難しい)。いっそ観賞用に繁殖させて流通してはどうか?コレクターという生き物は、珍しければ珍しいほど手に入れようとする性なのだ。ショップで手に入れられるようにすれば天然ものに手をだすまい。


究極の選択

2014-01-13 | Weblog
都知事選
日本に人材はいないのか?今のままでは本当に「究極の選択」だ。護煕75歳は論外だし、タモガミ氏はどうせ舌禍で早々に首になるだろうし。となると舛添か?厚生労働大臣として評価は高いので、政治の経験と手腕はとりあえず護煕やタモガミよりは上だと思う。ただ離婚2回で外の愛人含めて子供が5人(3人が婚外子)、そしてDV歴ありでナイフ愛好家・・・。まあ個人の性癖で政治には関係ないことだが。どうなんだろうか?誰か40~50代でクリーンで気合いの入った活きのいい政治家はいないものか?

受信料払って見せられたのはグダグダな司会

2014-01-03 | Weblog
年越しつれづれ
・昨年:プロ演奏をまったく聞かなかった。欲しないのだから仕方がない。払うお金とかける時間に見合う演奏をしてくれないとなあ。中途半端なプロによるエラそうな(値段の)演奏会は堪えられないし、かといって本当のプロの演奏は高すぎる。当然アマチュアの「発表会」は無料であるべき。
・口パク:実家で惰性で見る紅白で、今回も口パクのチェックをした。当然ながらAKB連中は全部口パク。嵐もクチパク。浜崎もかな?まあ集団で歌う連中はたいていが口パク。でもエグザイルはガチ。意外なところでスマップがガチ。そしてガチに下手くそだった。スマップは歌手という肩書きを恥じてほしい。
・美輪さん:結局今年もこの人が圧倒的だった。78才とは思えない声量と表現力。
・T.M. Revolution:知らない女歌手とのコラボで出ていた。豊かな声量、正確なピッチ、そしてダイナミックなパフォーマンスは健在。中堅年齢の歌手では一番輝いていた。さすが氷室京介が認めるただけのことはある。
・ぐだぐだな司会:受信料を返してほしいレベルだった。初司会とはいえプロとして恥ずかしくないのか?NHKは公共放送として責任ある番組を放送する義務がある。
・北島三郎:様式美ではあるがやはり心に響く力があった。ご苦労さまでした。
・東急ジルベスタ:最後の一瞬だけ見る。マイスターが見事なまでにカウントダウンとシンクロして見事だった。確かにイベントとしては面白いが、こういうの音楽としてどうなんだろうか?
・ウィーンフィルニューイヤー:ウィーンフィルが思いっきり若返っていて驚いた。コンマスのシュトイデは42歳。2番Vnのトップもかなり若い金髪の青年だった。悪くない。コントラバスも全員が若手でまるでベルリンのようにイケイケで弾いていた。若き首席のウィマーの弾きっぷりが、先任のポッシュ神によく似ていた。燃えてもあくまでも「上品」。そこがウィーンフィル。
・バレンボイム:前回に比べて随分と肩の力が抜けていたように思えた。一曲目がピアニストの奥さんに捧げる曲?バレンボイムの奥さんってクレーメルの元奥さんだっけ?バレンボイムにしては下手な小細工や催し物のない良質な演奏会だな・・と思っていたら最後のラデッキーで団員全員と握手という意味不明のパフォーマンスでぶち壊し。うん、これでこそバレンボイム。
・N響ザルツブルグ:気合いが入るとN響もダブルキャスト(トップが並ぶ)にするんだな。堀氏とマロ氏が同プルトなんて初めてみた。国内の演奏会でもやってほしいものです。N響は受信料からの補助金で運営されてるのだから、外国ではなく日本の聴衆相手にこそ最高の布陣で演奏すべき。
・ドボコン:夢の曲だった。やってみるとやはりいい曲だった。ただし伴奏はかなり難しい。
・感想:娘の感想。「ドボコンはよかったけどブラームスは退屈だった」。わかる、わかるよ。ブラームスってのは、上手なオケでかつ良い指揮者で演奏しないと苦痛でしかない。
・物欲:転職が決まってから過去の物欲がぶり返した。物欲といっても古本(綺麗な装丁の箱入り本)の蒐集であるが。久々にオークションに参戦して澁澤=桃源社(初版)を手に入れた。
・ルーセル:作曲家のルーセルではない。レーモン・ルーセル。フランスの作家。若いころはピアニストを目指してパリ音楽院で学んだ。ラヴェルと同期だったらしい。代表作「ロクス・ソルス」に挑む。帰省中に読み切るつもりだったが、かなり手ごわい。まったく進まない。そもそもストーリーがなく、天才博士の奇異なコレクションとそれに関する逸話(フィクション?)だけなんだが、描写が細かすぎて右脳で再現していると全く読み進めない。
・馬油:「ばあゆ」と読むらしい。馬のどの辺の油かと調べたら、皮下脂肪の脂とのこと。豚のラードにあたる。最近ハンドクリームがブーム。下に続く。
・搾る:自分は「材料から搾る、そして固める」ことが好きなんだと再認識する。豆腐づくりや和蝋燭づくりの番組を眺めるのが異様に好きだったし、「15少年漂流記」でアザラシから脂を獲るシーンが妙に記憶に残っていたりする。松脂や膠の製法やら植物から精油を蒸留する工程なんかに萌える。対象が微量成分じゃあダメなんだな。抽出した先から結晶化したり、分離したら均一に固まったりするぐらいに沢山採れないと。こういうのも性癖というのかな。
・飲み方:年喰ってきて飲み方も変わる。もちろん一番は家飲みだ。大勢による飲み会はつらい。酒が入ると確かに盛り上がるが、散会後の脱力感と払った金額にがっくりする。実際合奏の打ち上げなんかはここ数年出てない。先日、恩師に渋い居酒屋に連れていってもらった。酒は日本酒のみで1銘柄だけ。選択は冷か燗だけである。食事はお通し数品+α。会話は小声でしか許されない(騒ぐと怒られる)。いい飲み頃になるとやんわりと帰れと指示される。知っている人は、これだけでどこの店がわかると思う。店の雰囲気と絶妙な燗の温かさが忘れられない。