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ギレリスのベートーヴェンライブ集より熱情「壮絶!」

2006-03-27 | Weblog
 HMVに注文していたギレリスのライブ集が届きました。ベートーヴェンの協奏曲全5曲(3番は初出)に、3大ソナタ、ハンマー、告別、7、12、16、25、27番が入った6枚組で2887円というお得な値段。ギレリスといえば何と行っても「熱情」ソナタ。なので、いきなり3楽章から聴いてみました。どっかーん!凄い、凄過ぎます。突風のような疾走感!なのに鍵盤は奥の奥まで打鍵する「鋼鉄のタッチ」!!グラモフォンの録音より2割は速いです。どのくらい速いかを演奏時間から正確に割出したいところですが、この音源では繰り返しをせずにコーダに突入しているのでスタジオ録音と比べるのは無理なのです。燃焼力と引き換えにライブ特有のミスタッチはかなり多いのですが、ギレリスは間違えないというイメージがあったものですからこれにも吃驚です。しかし、ギレリスは本当は熱いライブの人なのだと確信しました。考えたらスタジオ録音でもあれだけ熱いのだからライブでは炸裂して当然ですよね。今1楽章から聴いてますが、1楽章の燃焼力も普通じゃありません。ベートーヴェン自身は絶対にこういう風に弾いたに違いないと思わせるほどの説得力ですよ。久しぶりに当りのセットを買いました。当分ベートーヴェン的に興奮できそうです。

フルトヴェングラーが初演した曲

2006-03-27 | Weblog
 ベートーヴェンやブラームスばかりを振っていたわけではなく、同世代の作曲家も頻繁に取り上げていたということを示したかったわけなのですが、とりあえず調べられた限りです(甚だ調査力不足)。恐らくもっと沢山の曲を初演していると思われます。今後も見つけたら報告しますのでなにか詳しい資料でもあればご教示ください。(写真はシベリウスとフルトヴェングラー。)
 ヒンデミットとの仲は有名ですが、シェーンベルクやバルトークと接点があったというのは意外な感もありますが、当時フルヴェンはウィーン・ベルリンという音楽都市の中心に君臨していたわけですから、当然といえば当然ですね。

ヒンデミット
交響曲「画家マティス」
1934年3月21日

シェーンベルク
管弦楽のための変奏曲
1928年12月2日 ベルリン

オネゲル
交響的楽章第3番
1933年3月26日

バルトーク 
ピアノ協奏曲2番
1927年7月1日 フランクフルト
ベラ・バルトーク(ピアノ)、フランクフルト歌劇場管弦楽団

ペッピング
交響曲第2番
194310月30日

ハインツ・シューベルト
讃歌的協奏曲
1942年12月6日

R・シュトラウス
四つの最後の歌
1950年5月22日、ロイヤル・アルバート・ホール、ロンドン
キルステン・フラグスタート(独唱)、フィルハーモニア管弦楽団

徒然;就職氷河期世代とか野球とか

2006-03-21 | Weblog
 WBC野球、優勝おめでとう。結構感動しました。キューバもメキシコもいいチームだった。韓国も強くていいチームだったけど、如何せん観客も含めて品がなさ過ぎる。マウンドでの旗立てとか段ボールでのホームラン妨害行為とかね。しかし、今日のような勝利を見ても赤い左の人たちは日の丸国旗を否定するのかな。私は太陽をストレートに表現している日の丸は世界で一番格好いい国旗だとと思うのですが。

 取り残された「超氷河期世代」そう、我々の世代は就職氷河期世代だったのですよ。ベビーブーム世代だからまず過酷な受験戦争を強いられて、いざ社会に出ようとしたときは団塊の世代(親の世代なのだが)の無策でバブルがはじけて氷河期に突入。正社員での採用はかなり少なくなる。アカデミックの世界でも、公務員削減の標的となった国立大学の独立法人化による大学改革で教師のポストが減ってしまい、国策で量産させられた博士号持ちは任期制ポスト(これでもありつけられればいい)でとりあえず数年ずつ食いつなぐという有様。会社に入ったら入ったで、バブル期に大量に入社した所謂バブ族の阿呆どもが上に沢山つかえているせいで昇進のチャンスが減る上、その無能どもの尻拭いもでもせねばならない始末。さらに今後は競争で選別されてない無能な部下達に振り回されることにもなるだろう。子供を作っている余裕もなくあくせく働いていると、少子化の原因世代として国を滅ぼすとまでいわれる始末。あーー何て損な世代なんだ。どうせこの苦労も報われる事無く終わって死ぬんだろうな。

バックハウス:ハイドン・リサイタル

2006-03-19 | Weblog
 今日はニートに過ごしていたので、部屋でゆっくりとバックハウスを聴いてました(写真はベヒシュタインのHPから)。日頃あまり聴かないアルバムを中心に聴いてました。ハイドン・アルバムにはピアノ・ソナタ34,48,52番の3曲とハ長調の幻想曲と有名なアンダンテ・コン・ヴァリアツィオーニが収められてますが、バックハウスの澄み切って抜けきった音が耳に心地よく、やはりバックハウスは良いなあと感動してしまいました。ピアニストで「音色」に感動するのはバックハウスだけだなあ。デッカの録音が秀逸というのもあるけど、他のレーベルで聴いても同じ感動が味わえるので、やはりバックハウスは自分とは相性のいいピアニストなんだろう。それにしてもハイドンのソナタってあまり知らないけど意外にロマンチックでいい。今度弾いてみようかな。そういえば先日、バックハウスの師であるダルベールの作曲した協奏曲のCDを聴いたのだけど、ピアノのヴィルトオーゾ的な効果はさすがだが、あまりにも曲が凡庸で聞き直すほどのものではなかったです。コレクションとしては持っていてもいいのですけどね。リストもそうだけど、あの時代のピアニストは作曲も普通にたしなんでいたようなので、チャンスがあったら他のピアニストの曲も聴いてみようと思います。

大学の授業料免除システムの不可思議さ;親が自営業だと当たりやすい。

2006-03-19 | Weblog
 大学院に行くと大抵の学生は授業料免除に応募します。このシステム、奨学金選抜のような学力の審査ではなく、親の収入のみで判定されます。応募要項に成績や成果を書き込む欄はありません。添付する親の源泉徴収票が全てなのです。この源泉徴収票、自営業ではいくらでも小額にできます。だから私の周りで学費免除になっていたのは、実家が自営業の人たちばかりでした。自営業といっても不動産転がしをしていて億単位の資産があったり、地方の豪商たちだったりすることが多いのです。大体こういう金持ちが免除に申請すること自体が問題なのですが・・・。選ぶ側もいい加減気付いて欲しいものです。いや、どうせ気付いているのだろうけど、新しい選抜方法を構築するのが面倒なのでズルズル続けてるのでしょうが。

中古NAXOS;500円でこのクオリティ

2006-03-01 | Weblog
大雨で気がめいっていたので、憂さ晴らしにCDでも買ってやろうと中古CD屋に行きました。最近はとにかく「聴いた事ない曲、持ってない曲」を買う事にしているので、今日もその路線で。でも正直、私の管弦楽のレパートリーはフルトヴェングラーのレパートリーが大半なので、まだまだ結構知らない曲がわんさかある。あ、でもワーグナーは殆ど知らないからフルヴェンのレパートリーでさえまだまだ。本日買ったものは以下の3点。

ブルックナー6番;ニュージーランド交響楽団(池松氏が移籍するところ)NAXOS 450円

レスピーギ ピアノ協奏曲集;Konstantin Scherbakov (p) レスピーギなんてローマくらいしか知らない。NAXOS 450円

ショスタコーヴィッチ10番;フェドセーエフ指揮 Ostankino Large SO 次回の候補曲の1つらしい。実はまともに聴いた事無し。ソ連のCD 980円

 今ブルックナー聴いてますが「ん、これ知ってるぞ?」と思って記憶を辿ったら、昨年ケントナガノ指揮でDSOの演奏会で聴いたんだった。1楽章冒頭のちょっとアラビアのロレンスっぽいとこを覚えていました。しかし日本語の背表紙の解説には笑った。「ブルックナーのなかで一番地味で人気がないのがこの6番。4楽章がイマイチだが、はじめの3つ、特に2楽章は完璧。指揮者の一見地味な演奏が曲にマッチングしている。」確かにそんな感じです。しかし驚かされるのは録音の良さと演奏の巧さ。これ、下手なドイツの地方オケのものより全然いいですよ。奇をてらわないから演奏も安定してまとまっているし、弦も管も透き通っていてなかなか迫力もある。池松さんがN響を辞めてこのオケに移籍してしまうのだけど正解かも。N響よりは数段巧いような気がします。2000円以上だして、ちょっと名のある指揮者とオケの録音を買って失敗するのが嫌なら、絶対にNAXOS、それも中古盤はお勧めですね。