Wilhelm-Wilhelm Mk2

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忠臣蔵

2008-02-05 | Weblog
最近読んだ本
野上弥生子「大石良雄」:大石内蔵助が、仇討ちを決めるまで間の揺れ動く心情を描いた作品。花や山を愛でながら隠遁居生活を続けたいという隠れた本心と、家老筆頭としての責任、妻を含めた周囲の人々の過度な期待、仇討ち回避を勧めるしたたかな叔父の諫言などに葛藤する内蔵助が描かれている。内蔵助についての話以外にも、仲間の抜け駆けを牽制する浪士達の泥臭い人間模様も描かれている。結局、最後に内蔵助は、熟考してというよりは、そのときに盛り上がった感情に流されて決断してしまうわけだが、人間の決断なんて意外にそういうものだよなあと、自分を振り返って思う。