ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

明和町ふるさと交流会@日本橋

2018年07月20日 | 町で見つけた食メモ
三重県・明和町のふるさと交流会にお邪魔した。伊勢市の西側に隣接し、かつて「斎宮」が置かれた都のまちである。斎宮は京の都に御座す天皇に代わって、天照大神の御杖代として伊勢神宮に参拝する名代役「斎王」(主に天皇の娘)が居した都で、町内には都の跡をはじめ、さまざまな史跡が残っている。平成27年4月24日には日本遺産にも認定され、「祈り」と「皇女」とのキーワードから、歴史的ストーリーにも注目が高まっているそうだ。

斎宮の広さは、東西2キロ・南北700メートル。町は史跡と共存する形で、町内各所にゆかりの見所が点在している。駅の正面の「斎宮跡10分の1史跡全体模型」では、全体像を把握。斎宮寮庁のあった区画を原寸で再現した「さいくう平安の杜」ではVRで当時の祭事行事の再現。「いつきのみや歴史体験館」では当時の衣装を着たりして生活体験もできる。ほかにも京都からの華やかな群行や祓いの儀を再現した「斎王まつり」、灯篭を灯した「いつきのみや観月会」、熱気球からの史跡の俯瞰など、イベントも多彩。キーワードに合わせた観光誘客が展開されている。

産物産品では産学連携で「日本酒プロジェクト」を展開。明和町は古くからの米どころで、皇學館大学の学生が「神の穂」という酒米を栽培、折々に神事も行うなどして収穫の後、地元の酒造会社で酒にしてもらう取り組みを行っている。「神都の祈り」という銘柄で二種作っており、大学はじめ斎王まつりなどイベントで販売しているという。どちらも甘めの柔らかな口当たりで、雅な華があるような。

海藻の香り高いひじきうどんに大淀港で揚がるアナゴ寿司など、町の味覚を楽しみながら、雅楽と舞がコラボしたミニコンサートも拝聴。伊勢神宮とのつながりの深い都だけに、お伊勢参拝の際に一駅途中下車してみる流れが、うまく作れないだろうか。