ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

旅で出会ったローカルごはん…大垣 『チャングイ』の、タンタン麺

2018年02月09日 | ◆旅で出会ったローカルごはん

大垣さんぽの前夜の晩ごはんに選んだのは、坦々麺である。大垣では「大垣らしい食」をテーマに、市内の飲食店から提供されたメニューを投票により賞を競う「大垣めしグランプリ」、略称GAKIめしを毎年開催。駅前商店街の中華料理店「チャングイ」のこのメニューは、栄えある第三回のグランプリに選ばれたものである。

ここのタンタン麺、見た目は超攻撃的な発色をしているが、すりゴマがたっぷりのおかげでベースに香ばしい甘さがあり、多彩な辛味要素をそれぞれ感じられる。ヒーと痺れないのに芯から温まり、寒空の散策には代謝が上がりありがたい。点心など一品料理も丁寧につくられ、焼きに揚げにゆでに水が揃う餃子は、もみじおろしとポン酢でさっぱりいくゆで餃子が、ビールのアテにもったりと優しい。

店舗はテーブル3つに数名のカウンターと、典型的な街中華のしつらえで、お客も一品で飲んだり締め麺を食べに来た、地元のサラリーマンばかり。由縁を後付けした「創作ご当地グルメ」も面白みがあっていいけれど、こうした「常食」から定着するご当地の名品こそ、さんぽの落とし所めしとして似つかわしい。


大垣てくてくさんぽ1

2018年02月09日 | てくてくさんぽ・取材紀行

彦根さんぽ終了後、天下分け目の関ヶ原を越えてやってきたは、岐阜県大垣。かの夜行列車の終着駅だが下車したことがなく、用のない街泊まりの対象となりそう。宿は駅前のアパホテルで、部屋は駅前広場ビュー、最上階の大浴場は養老鉄道からJRまで見下ろせるトレインビューだ。

一風呂後に夜の街へ出ると、季節も規模も中途半端なイルミネーションが、ローカル風情漂うような。芭蕉結びの地、水の街、そして城下町。明日攻めるとして、当地らしいごはん、行ってみましょうか。


彦根てくてくさんぽ8

2018年02月09日 | てくてくさんぽ・取材紀行

彦根城下さんぽ、江戸期の城下町をイメージした夢京橋キャッスルロードを抜けると、石田三成に所以があり昭和レトロの雰囲気漂う銀座商店街を経て、花しょうぶ通り商店街へと至る。久左の辻から滋賀中央信金の赤屋根の洋館を見て、車のすれ違いができないほどの幅の通りに入ると、さらなるタイムスリップしたかの佇まいに。通り全体が伝建地区に指定されており、古商家の建物のほか鍵辻や行き止まりといった城下町の街路も残った、昔の町割りが色濃い商店街なのだ。 

裸電球の下で串をした焼き魚を売る魚屋、近江野菜を売る八百屋、タイル張りの外観がハイカラな理髪店。普段使いの商店が軒を連ね、夕方のこの時間には買い物客の姿も目にする。古い建物を生かした4つの「街の駅」も設けられ、散策客も意識している模様だ。「逓信舎」はもと昭和9年改装の郵便局を活用したコミュニティスペース、「治部少丸」は帳場のある商家に石田三成ゆかりの資料や書籍を集めている。散策のみならず、居心地の良いフリースペースかあるのは、おさんぽにはもってこいである。

観光向けに整備されたスポットの心地良さ、あるもの探しから活用したポイントのローカルさ。適度に入り混じり相乗しているのが、彦根城下さんぽの面白さなのかもしれない。


彦根てくてくさんぽ7

2018年02月09日 | てくてくさんぽ・取材紀行

彦根城下さんぽ、夢京橋キャッスルロードは城口の京橋から伸びる商店街で、白壁と黒格子に統一した街並みが特徴。江戸期の城下町をイメージしているとあり、やや観光色が強い。戦国BASARAのキャラ展示をしていた「あかりの博物館」をスタートに歩くと、場所柄近江牛を売りとした飲食店が目立つ。老舗の千成亭ほか、うどんに握り寿司、ローストビーフ丼、さらにコロッケやバーガーといったテイクアウトまで。端から端まで歩いて5分ほどの通りだから、食べ歩き散策にちょうどいい距離感でもある。

魚つながりで寄った「かねやす湖魚佃煮店」は、扱っているのはすべて琵琶湖の魚、とおばちゃん。ゴリ、モロコ、イサザなどが並び、ホンモロコを試食すると頭も骨も口に触らない柔らかさである。種類が多いモロコの中でも、ホンモロコが味は一番とか。冬のこの時期は特に骨が柔らかく、身の味もしっかりしているそうだ。おばちゃんイチオシは春から出回るアユだが、バスがアユのエサを食べてしまい最近は数が減っているという。ゴリはひとパック500円、鮒寿司も1000円しない値段と、なかなか手頃な価格も惹かれる。

奥寄りの、大正期風の建物が集まる飲食店モール「四番町スクエア」を横切り、もう少しばかり商店街、攻めてみましょう。


彦根てくてくさんぽ6

2018年02月09日 | てくてくさんぽ・取材紀行

彦根城下さんぽ、天満宮北野神社からは城郭の南を回り込むのだが、内船町界隈を行く路地がまた、古い民家が点在していて趣ある。車のすれ違いができないほど細い道に沿い、白壁に木格子、ベンガラ壁に土蔵など、ピンポイントに見られるのが面白い。中にはクリーニング屋など、現役の商店も。左手は滋賀大のキャンパスの針葉樹がちらちら覗き、城山にとりついた白壁の回廊や櫓などの建物も、次第に大きく見え始めた。

そして通りの突き当たりに突然、パッと広がる内堀。細々した家並みから開けた城郭風景へ、一気に転換するのが気持ちいい。内堀沿いには舗道が整備され、広い水辺越しの内廓の木々の合間から、堂々たる天守を覗きながら歩ける。天守の「ビューポイント」には園地と東屋が設けられており、寒い中アマチュアカメラマンが三脚を立てて頑張っている。

擬宝珠が配された京橋が見えてきたら、城下さんぽも無事、ゴール。かんぽの宿から1時間強、平坦で車も少なく歩きやすく、城郭半周さんぽとしてPRするのもよさそうだ。