ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

日々是好食…理想のポテトサラダとは

2013年02月26日 | ◆日々是好食

 ジャガイモはしっかりつぶし、マヨネーズ多め、具はキュウリとハムだけでキャベツにニンジンなどはなし。自身が理想とするポテトサラダ像は、母親の味がベースになっているようだ。好物かつ、おふくろの味は、好みのハードルが高く設定されるのか、意外に市販品でピッタリくるものに出会わない。

 そんな話を自宅でもしたのだろう、昨晩食卓にあがったのは、まさにドンピシャ。家内が私の話から再現したそうで、粘りがあるがさほど甘くないキタアカリに、多めのマヨネーズの酸味が効き、キュウリのスライスがシャッキリ、ハムの塩っ気が絶妙のアクセントになっている。

 厳密にはあの味の完全再現ではなく、粒が残り目のジャガイモが少しホクホク、ハムはパストラミでペッパーがピリリとくる。このほうがビールに合うようで、今の自分にはよりうれしい味だ。

 考えてみれば、おふくろの味は子供へ、妻の味は夫へ向けてと、目指す対象も基となる愛情の形も異なる。カレーやハンバーグの付け合わせから酒の肴へと、ちょっと味と形を変えた好物は、移り変わってゆく自身の「家庭の味」の象徴のようにも思えた。