ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

2008謹賀新年・ことしも「まぜまぜごはん」をよろしくお願いします。

2008年01月02日 | ◆旅で出会ったローカルごはん



新年明けましておめでとうございます。ことしも、本ページをよろしくお願いいたします。と、年賀状を見てこのページに来ていただいた方もいらっしゃると思うので、ちょっとご挨拶を兼ねて。

昨年11月末に更新意欲の低下して以来、年が明けましたがいまだに完全には復活していません。とはいえ、書かなければ書かないなりにストレスもたまる一方なので(笑)、週1回、週末更新を半ば自身に義務づけて、ここを区切りに少しずつリハビリしていきたいと思います。で、せっかくなので、最近食べたもので面白かったものを、軽くひとネタ。

年末に京都に行ったときのこと。嵐山を歩くつもりが紅葉見物の客ですごく込んでいたので、人ごみを避けて京福電車で北野へ。北野天満宮の門前の湯豆腐の名店「くろすけ」でお昼にするつもりが、昼飯で3000円以上ってのも高いか…。と通りを歩いていると、見つけたのが「豆腐カフェ ふじの」という店。向かいにある豆腐屋「京豆腐藤野」がやっている店で、豆腐や湯葉や揚げを使ったカフェというのが興味深く、寄ってみることに。


しゃれたカフェ風の店内。手作り豆腐がたっぷり使われている


メニューには湯豆腐ほか、豆腐を素材にしたデリが数品盛られたプレート、あと豆腐を使ったパフェやケーキなどスイーツも。自分は「ゆばあんかけ丼」に。軽く盛ったご飯に生湯葉と豆腐、その上からたっぷりのあんがかけてあり、薄味だから豆腐の大豆のしっかりした味が楽しめてこれはなかなか。豆腐がつるり、湯葉がクニュッ、トッピングの揚げ湯葉があんの汁気を吸ってクシュッと、3者3様の食感も楽しい。ご飯の上に昆布の佃煮が載っているのが隠し味で、仕上げに食が進むこと。

で、その夜に訪れたのが対照的な店で、地下鉄京都市役所駅の近くに取った宿に並んであった、立派な町屋を利用した食事どころ。京懐石か何かの老舗かと思いきや、これが洋食レストランというから驚き。「La Porte Bleue(ラ・ポルト・ブルー)」という店で、メニューはカレーが中心で、ほかパスタやオムライス、1品料理のアラカルトなどが中心。カレーを頼もうと検討すると、週代わりで豆腐ステーキカレーというのがあり、お昼とあわせて豆腐尽くしにすることに。

町屋を生かした洋食屋。カレーはニンニクをトッピング、スパイシーな味わい。


ご飯の上にはのりをまぶした豆腐ステーキがゴロゴロ。ほかシメジやエノキ、トッピングで注文したニンニクチップがびっしりのっている。肉がないのは「畑の肉」大豆でつくった豆腐があるからか、精進風カレーか? ルーをさっとかけ回してひとさじ頂くとかなり甘く、トマトの酸味と甘さが爽やか。豆腐をルーと一緒に食べるとツルンと心地よく、昼のあんかけ丼を思い出す。のりがたっぷりまぶしてあるので磯の香りがたち、磯辺風の味も。マイルドなルーが豆腐を包み込むようで、不思議な食感のカレーといった感じ。

…昼は京伝統の味をカフェで、夜は町屋のハイカラ洋食レストランと、建物と料理がそれぞれ逆にミスマッチな2題を紹介して、年頭のひとネタに。それでは、ことしもよろしくお願いいたします。(2008年1月2日記)