ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

ものそのものになる

2015年02月16日 | 仕事

  またもや長い一週間が始まりました。
 3週間続けて年休を取っていないので、今週あたりそろそろ取りたいという欲求が湧いてきます。 

 生まれついての怠け者に出来ているようです。 

 もう何年も前に、働くことがイヤな人のための本―仕事とは何だろうか」という本を読んだことがあります。
 著者は哲学を研究する大学教員です。

 著者自身が、働くことに何の意味があるのかを考え抜いた結果、生まれた本です。

働くことがイヤな人のための本―仕事とは何だろうか
中島 義道
日本経済新聞社

 

働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫)
中島 義道
新潮社

  ただし、こうしたらやる気が出るとか、やり甲斐を感じられる、といったハウツー本ではありません。
  働くことの意味を考える、簡単な哲学書と言ってよいでしょう。

 この本を読み終わって、私は大いに不満でした。

 何の解決にもなっていない、と感じたのです。

 働くこと、動くことで自分とは何か、を見つけるきっかけになる、なんてなことが書いてあるのです。

 最も重要な、収入を得るということに対する言及がほとんどありません。 

 著者は大学の先生ですから、潤沢な収入を得ているのでしょうが、世の中には非正規雇用で、働けど働けど我が暮らし楽にならざり、という人があまたいると思います。 

 働くことに疑問を感じ、嫌だと思うのは、そういう人が多かろうと思います。

 収入の多寡は、勤労意欲に直結すると思います。

 嫌な仕事でも、報酬が多ければ、自然とやる気が湧いてくるのではないでしょうか。 

 私自身は正規雇用で、同居人も正規雇用。
 年も40代半ばなので、二人合わせればそこそこの収入を得ています。

 ただし、あくまでそこそこ。

 勤労意欲が泉のごとく湧き出るような高収入ではありません。

 そのような状況においては、いくら理屈をこねくり回しても、働くことが楽しくなることも、やり甲斐を感じることもないんじゃないかと思っています。 

 好きなことで食えている人はほんの一部だと思います。

 私は圧倒的多数の、いやいや働くサラリーマンの一人。 

 一発逆転、宝くじでも当たれば、明日にでも退職するのですが。 

 どうも月曜日は愚痴っぽくなっていけません。

 例え嫌々でも、為すべきことに集中すれば、少しは気がまぎれるでしょう。

 まずは目の前の為すべきことに手を付けて、仕事の意味などかんがえないことでしょうね。

  森田療法を確立した森田正馬先生は、そのような状態を、ものそのものになる、と表現しました。

 掃除にせよ布団の上げ下ろしにせよ、為すべきことを、ものそのものになって片づける、その繰り返しにしか生活の本質は無いというわけです。

森田療法を学ぶ―最新技法と治療の進め方
北西 憲二
金剛出版

 

森田療法のすすめ―ノイローゼ克服法
高良 武久
白揚社

 理屈はわかりますが、それが難しいんですよねぇ。

  つまらぬ愚痴にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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