ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

霊的存在

2013年11月24日 | 思想・学問

 夕刻、マンションの一階広場で、奇妙な老紳士を見かけました。
 2秒ほどで消えてしまったところをみると、霊的存在であったのかなと思います。

 私は時折、そういう存在を見かけます。
 しかし、恐怖を感じたことはありません。
 なぜならそういう存在には物理的な力を行使する能力が無いからです。

 思うに、この世を構成する存在は、我々生きている者だけではなく、霊的存在も含まれると思います。

 ビッグ・バンでこの世が生まれたという説を信じるならば、霊的存在もまた、その後に生まれたはずです。

 また、クロマニヨン人とかネアンデルタール人の幽霊を見たという話を聞いたことがありませんが、落ち武者の幽霊を見たという話は聞いたことがありますので、幽霊にも、この世に残れる寿命があるのだと思われます。

 しょせん、誰にも分からないことです。

 私の少ない経験から言って、幽霊と呼ばれる存在は怖くありません。
 気味悪くはありますが、物理的な力を発揮することはできませんので、むしろこちらがしっかりしていれば、幽霊が生身の人間を怖れるのではないかと思います。

 人間必ず死にます。

 死んだならば、死を自覚して次なるステージに進むのが圧倒的多数だと思います。
 しかしごく一部に、恨みだとか愛だとか、あまりにも強い感情を持った者が、自分が死んだことを認められず、今生に残り、残ったとはいうものの何も出来ず、ただ気配で人を驚かすしかなく、ますますいらだちを募らせるのではないかと思います。

 今生を生きる私たちが出来ることは、いつ死んでも、自分は死んだんだと受け入れられるように心がけることでしょうかねぇ。

 そうは言っても、今生を生きる我々が、本当に実在しているのか、霊的存在があやふやな存在なのか、誰にも分かりません。

 たとえ幻であっても、ただその日その日を、誠実に生きるほかありますまい。

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隣人 ネクストドア

2013年11月24日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨日、神宮外苑を歩き回ったせいか、今日は好天にも関わらず出掛ける気が起きません。
 そこで、かねて借りてあったDVDを鑑賞しました。
 ノルウェー産のサイコ・サスペンス「隣人 ネクストドア」です。




 最近同棲していた女にふられ、傷心のヨーン。
 古い、しかし日本の住宅事情から見るとかなり広いアパートで独り、暮らしています。

 ある時、エレベーターで一緒になった妖艶な美女が、隣に住んでいることを知り、彼女から重い物を動かしたいから手伝ってほしいと頼まれ、彼女の部屋に入ります。

 彼女は妹と二人暮らしで、妹は自室でレイプされたことがきっかけで引きこもっている上、ドアの鍵だけでは信用ならないとかで、ドアの前にクローゼットを動かしてほしい、と頼みます。

 ヨーンは奇妙に思いながらも自分が出られるくらいのわずかの隙間を残してドアをクローゼットでふさぎます。
 その後、姉妹に誘われ、ワインをご馳走になります。
 妹も姉に劣らない肉感的な美少女です。

 翌日、姉がヨーンを訪ね、買い物に行く間妹と一緒にいてやってほしい、と頼みます。
 しぶしぶ引き受けるヨーン。
 妹は、ヨーンを誘惑し、乱暴なやり方で二人は交わります。
 かなりの淫乱女のようです。

 その翌日、妹との情事が忘れられないヨーンは、姉妹の部屋を訪ねます。

 そこで姉から、様々な暗示を受け、「思い出せない?」と何度も問われます。

 そして、ヨーンは震撼すべき真実を思い出すのです。

 落とし方としては、「ドリームハウス」「シャッターアイランド」と似た手法ですね。

ドリームハウス [DVD]
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シャッター アイランド [DVD]
レオナルド・ディカプリオ,マーク・ラファロ,ベン・キングズレー,ミシェル・ウィリアムズ,パトリシア・クラークソン
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デニス・ルヘイン,レータ・カログリディス
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン

 幻の中を生き、やがて都合の悪い真実を思い出しながら、再び幻の中へ帰っていくという手法です。
 この手の映画は見慣れているはずの私も、騙されました。

 と言うか、私はさんざんホラーやサスペンスを見ながら、すぐに騙されてしまいます。
 ために変に玄人っぽい見方が出来ないため、飽きずにそういった映画を観続けているのだろうと思います。

 幸せなことです。

 あまりに悲劇的な内容ですが、愛する女性に捨てられた事実を受け止めきれない男の切なさがよく描かれていて、惹きこまれました。

 まずまずの出来だったと思います。

隣人/ネクストドア 【DVD】
クリストファー・ヨーネル,セシリエ・モスリ,ユリア・シャクト
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道徳の授業化

2013年11月24日 | 思想・学問

 近頃一流ホテルやデパートなどに出店する高級レストランが食材を偽装表示していた事件が次々に発覚し、責任者は判で押したように、「知らなかった」だの「偽装表示ではなく誤表示だ」だの、醜い言い訳を繰り返しています。

 ささやき女将で有名になった船場吉兆はその後廃業においこまれましたが、吉兆嵐山本店は今、1人あたりの客単価が世界一高いことで知られています。

 また、ある京都の老舗の料亭の女将が、客に「これほどの味を出せるのだから、支店を出したらどうか」と勧められ、「屏風と食べ物屋は広げたら倒れますのや」と応えたと聞きます。

 個人が商いをしている店があんまり店を広げれば、主人の考えが行き届かなくなるということでしょう。

 逆に、大手チェーン店などは、細かいマニュアルを作って社員を教育し、どの店に行っても同じようなサービスを提供できるように努力しているようです。

 結局、倫理規範や道徳の問題に行き着くでしょうね。

 400年も前、江戸時代の儒者は、商売は商人と客が互いに利益になるように行うべきで、人を損させて儲けようとするのは商人の道に反する、と説いています。

 商人には商人の、農民には農民の、職人には職人の、役人には役人の守るべき道徳律があり、もし、違法行為以外は何でもあり、と誰もが考えたなら、人を規制する法律は際限なく増えてしまい、この上なく生きにくい社会が現出するでしょう。

 それを避けるためにも、違法ではなくても道徳律に反することはしない、という意識を多くの人が持つことが肝要でしょう。

 しかし、それはじつは人間と言うよりも動物として難しいことも事実です。

 人間も動物も欲望があり、欲望は際限がありません。

 100億円の資産があっても、人はそれを150億、200億と増やそうとするでしょう。

 欲望と道徳律が調和するのが理想ですが、えてして欲望が勝ってしまうものです。

 先ごろ道徳を正式な授業にしようという政策がだされ、その方向で動いているようですね。

 問題は何を教えるか。
 ある識者は偉人の話を並べれば良い、と意見を述べていました。

 私はそうは思いません。
 偉人とはなんびとを指すか不明だからです。

 何も新しく考え出すことはありません。
 昔やっていたことを復活させればよいのです。

 まずは日本人の倫理規範を培ってきた「論語」を教えること。
 さらに、大乗仏教を優しく噛み砕いて教えること。
 その後、神道清き明き心清浄を重んじる精神を神話を使って教えること。
 余裕があれば百人一首あたりを丸暗記させること。


 要するに、かつて日本人にとって必須の教養だったものを復活させるだけで、小中学校の道徳の時間など、すぐに足りなくなってしまうでしょう。

 心配なのは、それを教えられる教師がどれだけいるかということですね。
 教師の道徳教育から始めなければならないかもしれません。

 道は長そうですねぇ。

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