たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

『本当にそう思ってます??』

2010-09-21 03:51:01 | Weblog
 ある問題を解くときに、その時、その時で、場合に分けて答えなきゃいけないことがある。これを業界用語で「場合分け」と呼ぶ。例えば、tが1よりも大きかったらxは4ですが、tが1以下だったらxは3です、みたいなね。
 答え方だけじゃなくって、考え方の面で分けなきゃいけないこともある。場合分けをするときは、必ず、その理由を探さなきゃいけない。表面だから、とか、そこだけ不連続に変化しそうだから(表面だから、と同じか(笑))、とか、相手がどう言ってくるか、まだ実験してないからわからないけど、先に予測しておきたいから、とかね。

 誰かの城に乗り込む時には、必ず、いくつかの方程式を立式して、場合分けによって得られた言葉を用意しておけ。そして、おそらく、ヤツはこれを選び、自分はこの言葉を言うことになるだろうな、って、確実な道に対しては、さらに、場合分けをする。このループが4つくらいこなせるようになっなら、思考力だけで、誰にも負けない。

 この手法に慣れてくると、場合分けしても、この言葉で総括できてしまうな、って言葉に気づくことができるようになる。たとえ、相手が、これを言ってきたとしても、相手が、こう受け取ったとしても、どちらでも、俺がこう言うことで、俺の利益になる、っという言葉が、必ずあるもんだ。
 そういえば、学問上の問題でも、場合分けして、結果が同じ、ってことは、よくあることだった。

 「いや、そこの、将来の彼のためを思って。。」
 『本当?本当にそう思って、やったの??』
 「本当…。」
 『本当ね??本当にそうだって、、そう思ってるのね?』
 「うん。」

 どちらでも良い。
 本当だろうが、ウソだろうが、俺が真実を知ることが目的じゃないから。
 真実は、相手の心の中にある。いくら現実上に、本当だ、っと言い切ったとしても、それが嘘なら相手の心の中には、強烈な攻撃になっているのだし、本当に本当だとしても、そういう風に疑われちゃうんだよ、っと伝えることができる。
 場合分けしても、利益は一緒。相手の心の中に真実があるんだから、別に構わない。

 ただし、場合分けして、答えが一緒だということは、無駄な考え方をしているということだ。
 計算して、分母と分子が沢山消えるようだったら、それは無駄な考え方をしているということだし、複雑な計算の割に、答えが単純っぽくなっても、そう。
 無駄な手法を使っているから、こうなる。もっと、目からウロコが落ちるような、素晴らしい、素朴な発想が存在するはずだ。

 素直な心を、氷から溶かしていく方法は、たったひとつ。こちらが素直になること。
 もっともっと、単純で、簡単で、素朴な発想は、こちらが素直になることなのだ。

 真実は、相手の心の中にあるわけじゃなくて、その時に形成している共通の心の中にある。
 発言したその一瞬で、真実なんて、掴めてしまうもんだし、それを掴んでることも、相手にバレバレなんだから、もっと、素直になれたら、、ならなきゃね。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする