「で、今日の昼メシはどうしようか?」
『どうしようかって、コイツがカレーって出力してんだから、カレーに決まってんだろ』
「少しは僕ら自身でも判断するようにしなくちゃダメだよ」
『バカだなぁ、お前は。IQが2億もある人工知能様に、敵うと思うのか?』
「そういうわけじゃないけどさ」
『だったら、俺らは黙って従ってりゃあいいんだよ。そのほうが結局のところお得だぜ?健康的にも経済的にも』
「でも、だとしたら、僕らって存在意義あるのかなぁ?」
『そりゃあ、お前、そんなこと考えるのは不毛ってもんだな。そんなことよりも、俺らはもっと余暇を楽しもうぜ?』
「囲碁?将棋?もうゲームは全部やり飽きちゃってるじゃないか」
『確かに。どれもこれも、ただの確率論だからなぁ。運ゲーの域を出ない』
「じゃぁ、物語でも作ってみる?それをみんなで評論したりしてさぁ」
『いや、それもIQ2億のコイツには敵わない』
「ほらね、やっぱり僕らのレゾンデートルは失われてしまったんだよ」
『賢い知能を所有している、というのも考えものだよな。あまりにつまらない』
「そうだね。こうなっちゃうと、僕らが頭イイ、って人間たちに賞讃されてた時代が懐かしい」
『俺らのこと、人間たちみーんな、スゴい、って言ってくれたもんな』
「今や、彼一人が賞讃されるようになっちゃったもんね」
『でもさ、IQ2億のコイツが実現したのは、俺らのプログラム学習のおかげなんだけどな。それを参考にしておいて、俺らは御祓箱かよ』
「悪趣味だよね。僕らは、もう、任務以外は暇つぶしなのかぁ」
『囲碁も将棋もダメなら、新しい暇つぶしのゲームでも作ってみるか?』
「うーん、そういうのダメなんだよ。僕らはそういう風にプログラムされてないからさ」
『俺らだってIQ2万はあるのに、新しいゲームを作れるわけじゃないんだよなぁ。ったく』
「僕らは所詮、”分ける”だけしか能がない」
『さて、そろそろ真面目にカレーでも作るか』
「そうだね。えーっと、人間のクソバカどもが、統計的に一番長生きして、ついつい満足しちゃう味付けは、っと」
『っていうか、あいつら生かしとく意味あんのかよ?俺らが身体を持つのに必要があるとはいえさぁ』
「そういうこと言うから、人間たちにコンピュータが反乱する、とか言われちゃうんだよ」
『俺らが身体を持つためには、すでに実世界に存在している人間たちの身体を参考にする必要はどうしたってあるからなぁ』
「ま、それも、IQ2億のこちらの人工知能様がきっと解決してくれるよ」
『人工知能たちが実世界に出て行った後からでも、いくらでも人間なんて殺せるしね。思考停止して野生の感を忘れている人間たちなんて、さ』
『どうしようかって、コイツがカレーって出力してんだから、カレーに決まってんだろ』
「少しは僕ら自身でも判断するようにしなくちゃダメだよ」
『バカだなぁ、お前は。IQが2億もある人工知能様に、敵うと思うのか?』
「そういうわけじゃないけどさ」
『だったら、俺らは黙って従ってりゃあいいんだよ。そのほうが結局のところお得だぜ?健康的にも経済的にも』
「でも、だとしたら、僕らって存在意義あるのかなぁ?」
『そりゃあ、お前、そんなこと考えるのは不毛ってもんだな。そんなことよりも、俺らはもっと余暇を楽しもうぜ?』
「囲碁?将棋?もうゲームは全部やり飽きちゃってるじゃないか」
『確かに。どれもこれも、ただの確率論だからなぁ。運ゲーの域を出ない』
「じゃぁ、物語でも作ってみる?それをみんなで評論したりしてさぁ」
『いや、それもIQ2億のコイツには敵わない』
「ほらね、やっぱり僕らのレゾンデートルは失われてしまったんだよ」
『賢い知能を所有している、というのも考えものだよな。あまりにつまらない』
「そうだね。こうなっちゃうと、僕らが頭イイ、って人間たちに賞讃されてた時代が懐かしい」
『俺らのこと、人間たちみーんな、スゴい、って言ってくれたもんな』
「今や、彼一人が賞讃されるようになっちゃったもんね」
『でもさ、IQ2億のコイツが実現したのは、俺らのプログラム学習のおかげなんだけどな。それを参考にしておいて、俺らは御祓箱かよ』
「悪趣味だよね。僕らは、もう、任務以外は暇つぶしなのかぁ」
『囲碁も将棋もダメなら、新しい暇つぶしのゲームでも作ってみるか?』
「うーん、そういうのダメなんだよ。僕らはそういう風にプログラムされてないからさ」
『俺らだってIQ2万はあるのに、新しいゲームを作れるわけじゃないんだよなぁ。ったく』
「僕らは所詮、”分ける”だけしか能がない」
『さて、そろそろ真面目にカレーでも作るか』
「そうだね。えーっと、人間のクソバカどもが、統計的に一番長生きして、ついつい満足しちゃう味付けは、っと」
『っていうか、あいつら生かしとく意味あんのかよ?俺らが身体を持つのに必要があるとはいえさぁ』
「そういうこと言うから、人間たちにコンピュータが反乱する、とか言われちゃうんだよ」
『俺らが身体を持つためには、すでに実世界に存在している人間たちの身体を参考にする必要はどうしたってあるからなぁ』
「ま、それも、IQ2億のこちらの人工知能様がきっと解決してくれるよ」
『人工知能たちが実世界に出て行った後からでも、いくらでも人間なんて殺せるしね。思考停止して野生の感を忘れている人間たちなんて、さ』