たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

真実を知る意味

2010-09-17 02:04:52 | Weblog
 「だって、君、僕らが、なぜ、物理をやっているか?、あれ、そんな話、こないだ、授業でしなかったっけ??」
 『いやー、してないと思いますけど。。』
 「うん、それは、正しい事を、間違いなく、正しいと言うために、物理をやっている。別に自然科学でも良いけど。自然現象そのままだったら、物理なんか、つまらない。」

 俺は、すごく驚いた。研究者の中にも、それも、物理学の数々の分野を研究してきた方の中にも、こういう風に考える人間がいることに。

 『って言われた。なんつーか、やっぱ、すげーな。』
 ≪お前そこで、なんで、そういう想いを貫いて、理論の研究者にまでなったのか、を訊かなきゃダメだろ!≫

 んなら、おめーが話にいけよ、ったく。笑

 「正しい事を正しいと言う事は非常に怖い」。しかし、それを言わなきゃいけないシーンもある。
 自分自身の心を凍らせて、自分の立場など一切考えずに、まるでコンピューターのように、その系についてのみを、話す。自分を守るためにも、誰かを守るためにも、必ず、その能力自体は必要だ。
 そして、そのスペックを上げるため、関数(ブラックボックス)の種類を沢山覚えておくため、因果関係が10以上続いても思考し続けられるようになるために、物理学を、いや、他の学問でも、なんでも、勉強しているのだ、っと彼はおっしゃっていた。

 俺が言うのもなんだけど(っと実は思っていないのだけど(笑))、なんでもかんでもぶっちゃければイイってわけじゃない。相手の感情をきちんと考えないといけないし、何より、相手が許してくれるかどうかを判断しないといけない(笑)。

 よーわ、やるなら、上手くやれ!、ってことなのだ。

 ただ、この感じを持っていないから、何か実質的な不利益が生じるような世の中じゃ悲しいよね。
 しかし、実際、おそらくそのせいで、俺が最も尊敬する研究者の1人である、この方は、今、日本にいないのだと思う。

 いっそ、アホになったほうが、気楽なのかもしれない。

 思考回路だけじゃなく、それと同等に、直観力もそのパワーを持っている。こっちのほうが、早く正確に、真実を見抜くのに、残念ながら、他人に伝わらない。
 『だって、、いやー、わかんないけど、絶対に、そうだと思う。なんとなく。』みたいな感じになる。
 この力を、割と、学術志向が高い人は、侮りがちなのだけど、これはこれで、すごいものだと思う。んで、俺自身、考えるよりも、こっちのほうが、全然、得意。

 じゃぁ、アホになるだけじゃ、ダメですね。笑
 っま、気楽なだけが良いことじゃないから、いっか。つらくても、より、楽しいなら。
コメント
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