たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

微分方程式_たかはしけいが統計力学までお伝えする物理会

2024-05-30 02:52:39 | たかはしけいが統計力学までお伝えする物理会
 Google drive 微分方程式_物理会

 高校物理、高校数学を前提として、YouTube上で微分方程式について9回にわたって説明した板書ノートのリンクです↑。2022年3月9日から2022年5月12日にかけて講義しました。
 著作権は髙橋慧にあります © 2024 Kei Takahashi

 特に教科書は用いていませんが、以下を参考にしました。
 工業大学生ももやまのうさぎ塾
 力学・解析力学 (阿部 龍蔵著) 岩波書店 

 こちらのファイルに関する質問や指摘、コメントに関しては、実名による投稿のみ受け付けております。(匿名の場合はコメントを削除します)
 メール(soudan.atamanonaka.2.718_attoma-ku_gmail.com)やTwitterのDM(@KayT0309)については匿名でも構いませんが、必ずしも返信するとは限りませんのでご了承ください。

【目標】
 物理学でよく出てくる微分方程式を解けるようにする。数学的な厳密性に立ち入らず、解けるべき微分方程式を解けることを目的とする。
 後半は振動論の基礎を理解することを目的とする。

【各回の概要】
 1. 一階の微分方程式-積分因子法とか
 微分方程式とはどんなものか導入。それが解けることのご利益を紹介。変数分離、積分因子法などを自在に使えるように。

 2. 一階の続き、定数変化法など
 一階の斉次の一般解。非斉次について定数変化法。特殊解と一般解。

 3. 一階の演習、ロジスティック方程式、一階まとめ
 一階の演習を行い。具体例としてロジスティック方程式を扱った。漸化式と微分方程式の類似性。

 4. 完全系と級数展開、オイラーの公式
 完全系や直交とはどのようなものか。マクローリン展開など。三角関数の再定義。

 5. マクローリン展開、双曲線関数、二階導入
 マクローリン展開続き。双曲線関数のグラフの概形。二階の微分方程式導入。

 6. 二階斉次証明、非斉次の解法と証明
 二階についても、非斉次の一般解=非斉次の特殊解+斉次の一般解が成り立つことを理解。

 7. 二階非斉次の具体例、単振動
 ここまでで微分方程式の具体的な解法は終了。単振動の具体例。相空間の紹介。

 8. 減衰振動
 減衰振動、過減衰、臨界減衰について。定性的にも理解する。

 9. 減衰振動エネルギー解釈、強制振動
 非斉次の二階の具体例について、強制振動を扱った。

【総評・反省】
 ぶっちゃけ「微分方程式解くとexpが付くんやろ」くらいに思ってくれたら最低限この先統計力学までやるにあたって定性的には困らないだろうと思う。非斉次微分方程式がそこまで出てくるか、といったら微妙であるし。しかし、頻度は低いにしてもこれくらいは解けてくれないと困ることという部分もあり、少しずつの積み重ねがその後の理解に大きく影響するものであるので、それなりには慎重に説明したつもりである。
 また基本的な微分方程式の解き方以上に、高校数学や高校物理をきちんと理解しているかの確認のほうが(裏テーマとして)重要かもしれない。漸化式が解ければ微分方程式を解くことの重要性は理解できるはずだし、積分計算や指数・対数、三角関数など、自在に扱えるかどうかのチェックとしても初歩的な微分方程式の解き方は有益だと思っている。
 マクローリン展開や双曲線関数など数学Ⅲのテーマとして実は深く関わっているものについて、もう少しじっくり説明しても良かったかなと思っている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ベクトル解析_たかはしけいが... | トップ | 力学・解析力学_たかはしけい... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

たかはしけいが統計力学までお伝えする物理会」カテゴリの最新記事