急な担当変わりから間もなく一週間が過ぎる。
以前の担当業務も「ひとり仕事」に近いものはあったが今の仕事はその色がさらに濃くなった。
同じ建物の中ながら日中いるエリアがまず他の人と違うし取り扱うモノも今までとは全然違う。
場所のやり繰りや日々の段取りについては現場のリーダー氏や事務所とのコミュニケーションはあるがそれも多くは必要ない。
他の人ももちろんそれぞれに仕事を持ち忙しいからあまり人に見られている感覚もない。
人目につきにくいと言ってしまうと語弊があるかもしれないがそれくらいに他の人の日中の流れからは離れたところにいる。
今回私が今の担当になるにあたり私以外にも何人か候補はあがったようだが、そのうちの一人は「引きこもるからダメ」ということで事務所が却下したらしい。
要は人目につかないからと言ってサボることを考えるタイプは今私がいる場所はたとえこなす能力があってもダメだということになった。
人に見られていなくてもすることはすると思われているのは光栄なことだが、もちろん私だって生身の人間だからラクをしたいと思うことはある。
しかし今は前担当者のやり残しで多少乱雑な部分を整理する必要がありアレコレと現場をいじっているうちにあっという間に時間が過ぎていく。
自分の判断で現場をいろいろいじって文句を言われないありがたい状況でもあり、のちのち自分がラクにやっていくために今は少しラクを控えてアタマをひねって現場を分かりやすくしているといったところだ。
私は仕事中は仕事のことしか考えないし周囲にもあまり遠慮せずズケズケとモノを言うから、あまりひとりの人間として見てもらえないところはある。
見てもらえなかったところで私には何のダメージもないし、見渡してもこの人と一回飲みに行きたいなと思える対象もいない。
職場の人は互いが同じ目的のために時に協力し合う仲間であることは間違いないとしても、仲間だから仲良くあるべきとは思わない。
こんな冷淡な考えを持つ人間だからかなぜか「何か趣味持った方がいいよ」などと言われたこともある。
仕事場での姿だけ見て無趣味で無機質な仕事人間だと決めつけているのかもしれないがとんでもない勘違いである。
私に少しでも関心があるなら「休み何してんの?」くらい聞かれれば答えることはできるがそうしないで自分の勝手なイメージで判断してしまうのはいかがなものか。
私は無趣味の反対で多趣味なのは本欄や各SNSを通じて知る方も多いと思うが、そう思いたくない人は実像がどうあろうと私が趣味一つない無味乾燥な人間でなければならないということのようだ。
トシを食ってプライドばかり高くなりアタマの切り替えができないというならそれは仕方がないし、残念ながらそんな人間も我が現場は少なくない。
将来「なってはいけない姿」を毎日見せてくれていると思えば、今からそうならないように努力すべきなのだろう。