先の週末は久しぶりの遠出に出た。
当面の目標である47都道府県庁所在都市訪問が44まで来ていて、今回45都市目として山梨県甲府市を選んで旅をすることにした。
甲府市にアクセスするには富山からなら新幹線で首都圏まで出てから行くのが時間的には短く済むが、行きと帰りは別行程にしたいと思った。
往路は糸魚川から大糸線に入って各駅で南小谷まで行き、そこから日に1本だけ出る特急あずさで中央本線から甲府市に入ることにした。
南小谷発が15時ちょうどで甲府着は17時半過ぎということで1日目は実質甲府市に入るまでであったが、夕食にはさっそく現地の名物である「ほうとう」をいただいたので初日なりに成果はあった。
2日目は甲府市郊外にある昇仙峡に足を運んだ。
昨年の秋は紅葉No.1の栂池自然園(長野県小谷村)を訪ねたが、今回は渓谷No.1の呼び声高く日本遺産にも指定されている場所を旅のメインに据えて楽しむことにしていた。
甲府市内から路線バスの終点まで行き、まずはロープウェイに乗って標高1,058mの羅漢寺山の山頂まで。
残念ながら富士山は雲にさえぎられて見ることができなかったが、天候が予報よりも良くて甲府盆地がハッキリと見渡せたのは幸運だった。
ロープウェイ山頂付近だけでも見どころは多いのだがこれだけだと昇仙峡に来たことにならないので、山麓駅に下りてからは遊歩道をひたすら歩いて覚円峰(見出し写真参照)や仙娥滝などの素晴らしい景観を堪能した。
首都圏から甲府までは特急で一時間半ということもあり、まだ紅葉の季節ではないながらやはり多くの観光客が来ていた。
山梨県は水晶の産地としても有名であり、そこかしこにアクセサリーなどを売る店があった。
中にはあからさまに客引きをしている店もあったが、客引きに乗せられる人と客引きがいるから敬遠する人とでたぶんチャラくらいだろうから客引きを使う使わないは良し悪しだろうと思う。
昇仙峡から戻ると15時前、宿に帰るには少しばかり早かったので甲府駅南口近辺を散策。
甲府城跡(舞鶴城公園)からはわずかながら富士山がのぞいていた。
山頂すぐ下の高さに雲がかかり続ける中でシャッターチャンスを狙いすぎて熱中症になってもいけないのでいい加減なところで切り上げて宿に戻った。
3日目は甲府市に別れを告げ再び特急あずさで新宿まで。
せっかくの首都東京だが今回は旅の予定になく昼の腹ごしらえだけして西武新宿から特急小江戸号で埼玉県の本川越駅まで出た。
富山地方鉄道でも1編成が走っているレッドアロー号は当地でもなお現役どころか新宿線のエースとして活躍している。
川越市が旅行の予定に加わったのは西武のレッドアローに乗ってみたかったというのも大きい。
川越市はさいたま市にも近く35万の人口を抱える大都市ではあるが、小江戸の別名の通り古めかしい町並みをアピールして多くの観光客を呼んでいる。
古い町並みは規模としてはそれほど大きくはないがあらかたの見どころは歩いて見て回れるのが現地の足のない私のような観光客にはありがたかった。
滞在は短かったが旅の締めくくりとしては上々、川越から大宮に向かい大宮からは北陸新幹線で地元に帰った。
先の3連休は雨の心配が事前にはけっこうあったのだが、甲府ではおおむね好天、最後の川越も降りそうで降らない幸運に恵まれて折りたたみ傘の出番は最後までなかった。
名うての高温都市でもある甲府市も猛暑日までにはならず街歩きもそれほど苦痛ではなかった。
かつては行くところ行くところ大雨や土砂降りだったアメオトコぶりも今ではすっかり解消して、降水確率60%が出ていた川越でも曇りで乗り切ってしまうあたり今はすっかりハレオトコに変貌したようである。
ともあれこれで「47-45」を達成した。
あとの2つは距離こそあるが難関とまでは言えないので、今年中は無理でも「今年度中」(来年3月末まで)にはめでたく「47-47」(これ以上の数字はない)を成し遂げたいと考えている。